熊野交通、龍神自動車、奈良交通の各バス路線で下湯峰BS下車、目の前の坂がこの旅館の私道で、この坂を登ったところに旅館が現れます。
湯の峰温泉の温泉街から少し離れた丘の上に位置し、鉄筋コンクリートの建物を持つ湯の峰では最大の温泉旅館です。
この旅館、以前は南海電鉄グループの運営だったのだが2002年に閉館。その後、旅行会社の社員有志が退職金を持ち寄って購入、運営を引き継ぐことになったとのこと。
それだからかどうかわからないが、大きい旅館にもかかわらず家族的な雰囲気が漂っています。その辺りが気に入って、湯の峰に泊まる際の定宿にしています。
湯の峰の温泉水を活用した料理の詳細は食べログで。
この旅館にはふたつの大浴場がありそれを男女別にしているが、22時を持って男女を入れ替えるので、どちらの大浴場も楽しめます。
それぞれ露天湯も設けられていて、広い敷地を活かして浴場も広々。その解放感とともに、満たされているお湯もすべて源泉掛け流しです。
関西では珍しい高温泉を誇る湯の峰温泉のこと、大浴場では加水するため大量の湯の花が舞っています。一般的に湯の花があるのは濃厚なお湯である現れなんだが、地中から直に湧き出した最上級の温泉では、湯の花を形成する暇が無く、湯の花も見られません。
なので源泉に直近のつぼ湯やくすり湯では湯の花が多くないのですね。しかしながら、大量の湯の花があったとしても、こちらもものすごくハイレベルなのには違いない。
大浴場とは別に2室の貸し切り湯があり、ここでは加水なし、源泉そのままのお湯が満たされています。濃厚で新鮮なお湯なので、つぼ湯と同様の湯垢離を実体験できます。
世界遺産のつぼ湯なら、入浴するのに1時間待ち…といったことが常態化しているが、こちらは1回20分と時間制限があるものの、空いてる日には他のお客が現れない限り延々浸かることができます。
しかし、この濃厚なお湯のこと、長湯をすれば湯あたりすることもあるので注意が必要です。
以前はそれほど混むことのない静かなお宿だったが、最近は熊野古道を訪れる外国からの旅行客が激増したため、予約を取るのが難しくなりつつあります。日本の旅館や温泉の良さを知る外国人が多くなるのは嬉しいことです。
・場所:奈良交通、熊野交通、龍神自動車・下湯峰BS
・泉質:含重曹硫化水素泉 92℃
・訪問日:2019年2月26日