バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

夢いろは(旧ホテル・アイオラ)@熱海温泉

2010-03-21 21:41:44 | 温泉(静岡県)

東海道新幹線、東海道本線・熱海駅から10分ほど歩いたところ。巨大ホテルの建ち並ぶ熱海温泉の中心部、熱海七湯と呼ばれる源泉の中の、「大湯」のすぐ近くにある旅館です。


外観こそ新築っぽいのだが、実はかなりの年季が入っています。ここでは夕食はなく、朝食のみの、いわゆる片泊まりだけのシステム(当時。現在は夕食付きのプランもあるようです。)です。


旅館の庭に源泉が引かれていて、温泉卵や野菜蒸しを自作できて人気のようです。ここでは人件費を削減するためスタッフの人数を極力絞って格安料金を実現しています。


そのぶん、仲居さんがいないので布団は自分で敷くことになる。それはいいのだが、せめて東西南北を示してほしいな。一応、北枕はいやなので…


ここの大浴場は源泉をそのまま掛け流しているのが自慢です。確かに湯口から塩辛いお湯が流れ出ており、浴槽の縁から排水に流されています。もちろん無粋な塩素臭はありません。


お湯の質はなかなかのもので、塩化物泉特有のガツン感があって、熱海の底力を感じさせます。いろいろ割り切った感のある旅館だが、気楽な一人旅にはちょうどいいですね。

・場所:JR熱海駅、伊豆東海バス・東銀座BS
・泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
・訪問日:2007年2月5日


筥湯(はこゆ)@修善寺温泉

2010-03-18 23:19:33 | 温泉(静岡県)

伊豆箱根鉄道駿豆線・修善寺駅から路線バスで10分足らず、修善寺温泉バス停まで8分。日本百名湯に選ばれている修善寺温泉は、伊豆半島で最も歴史がある温泉です。


温泉街の中心に流れる修善寺川の両岸には温泉宿や飲食店が建ち並ぶとともに、修善寺温泉のシンボルというべき「独鈷の湯」があり、無料で足湯を楽しめます。


この修善寺には「独鈷の湯」など共同湯が7ヶ所あり、これらは地元住民の利用のみ許されていた状態でした。しかし2002年、歴史ある外湯を復元して観光用の温泉施設にした「筥湯(はこゆ)」が開業し、観光客も入浴可能となりました。


修善寺を愛した夏目漱石の漢詩にちなんだ「仰空楼」がそそり立っており、ここのシンボルになっています。内湯のみのシンプルな温泉施設だが、入浴料350円とは安い。


浴室は木で覆われ、天井から光が差し込む造りになっています。澄明で無味無臭の単純泉が湯口からサラサラと流れ出ているが、「加温あり・加水あり・循環あり」という、泉質的には銭湯と変わらぬお湯が満たされています。


修善寺では以前、無秩序な湯の汲み上げにより、温泉水位下がって海水が混入したり、主要成分の含有量が少なくなったりしたため、1981年より集中管理に切り替えているとのこと。貴重な源泉を守るためには、これはこれで仕方の無いことかも知れません。

・場所:東海自動車、伊豆箱根バス・修善寺温泉BS
・泉質:アルカリ性単純泉 61.2度
・訪問日:2007年2月5日