バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

ゑびす荘@十津川温泉

2021-10-14 14:08:23 | ☆バスde温泉(京阪神)
紀伊半島の最深部、国道が開通するまでは周囲とは隔絶した地域だったため、独特の文化・気風を持ち、南北朝時代や幕末の争乱期に狂言廻しのようにして現れる十津川郷士を輩出した奈良県十津川村。ここは全国で最も広い面積を持つ村としても知られています。



十津川温泉は、十津川温泉、湯泉地温泉、上湯温泉から成る十津川温泉郷の中核で、十津川村のやや南部、二津野ダム湖畔の平谷集落に10軒足らずの旅館と村営の入浴施設などが点在する実に静かな温泉街です。もちろん日本百名湯にも選ばれています。

この実に小規模な温泉街の一角にある「ゑびす荘」は、十津川温泉では老舗旅館のひとつで、すぐ近くの「湖泉閣吉乃屋」とは対照的に庶民的な値段が魅力のお宿です。



客室は小ぢんまりしていながらも、手入れされていて清潔で快適。湖から少し離れているのでエメラルドブルーの湖水を見ることはできないが、果無山脈を望むことはできます。

この旅館を営んでいるのはまだ若いご夫妻です。祖父が営んでいたこの旅館をこの若夫婦が都会からUターンして引き継いだとのこと。



この旅館の温泉は1階に貸切湯、2階に露天湯が設置されています。1階の貸切湯はいささか古びた感じではあるが、ぷうんと漂うアロマの芳しさにまず悩殺されます。お湯に浸かるとトロリとした濃厚な浴感があります。



2階の露天湯は新しく設置されたようで割と広々。浴槽には十津川特有のまるで上質の白ワインのような淡麗なお湯が掛け流され、広い空を眺めながら上質のお湯に浸かる至福を味わえます。

この旅館の食事は極めてヘルシー。夕食は十津川産の野菜を使ったお料理が並びます。



料理の詳細は食べログ



若夫婦だからこその工夫を凝らした新感覚の料理の数々。美味しくてヘルシーなこの料理を食べて、十津川のフレッシュな温泉に浸かったら、帰った翌日はすっかり体が軽くなりました。

潮湯とグルメ・阪堺電車で行く堺の旅@堺

2011-02-22 00:35:41 | ☆バスde温泉(京阪神)

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阪堺電車は大阪に残る唯一の路面電車で、阪堺線と上町線の2路線でもって大阪市内と堺市内を結んでいます。阪堺線は通天閣の足元の恵美須町駅と、堺の海浜公園である浜寺公園に直結する浜寺駅前駅間を。上町線は大阪市内南部のターミナルである天王寺駅前駅と、住吉大社の直前、住吉公園駅間となっているが、電車は利用実態に合わせて、現在は上町線の天王寺駅前から阪堺線の浜寺駅前までを直通とし、阪堺線の恵比須町側は区間運転となっています。

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今回はこの路面電車で堺までのミニトリップを楽しむことにします。始発の天王寺駅前は、今は再開発の真っ盛り、薄暗い、廃墟のようなアーケードは今は無く、完成すると日本一の高さのビルとなる阿部野橋ターミナルビルや、「渋谷109」や「イトーヨーカドー」を核とする大規模SCが建設中。これらが完成すると、この辺りの人の流れも一変するんではないかな。

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天王寺駅前を出発してしばらくは阿倍野筋を進み、松虫駅の手前で阿倍野筋から分かれて少しだけの専用軌道。再び路面区間と専用軌道を繰り返しながら、大阪屈指の高級住宅街の帝塚山、大阪の古刹の住吉大社を過ぎると我孫子道駅です。ここに阪堺電車本社と車庫があるんですね。

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大和川を渡ると、そこからは堺市。静かなビジネス街のような宿院で電車を降りました。このあたりは昔は映画館があったりしてかなり賑わっていたらしいが、今はそれほどの人通りはありません。道が広くなって自動車の交通量が増えると、誰もが通過してしまう街になってしまったのでしょうか。それでも、ここには旨いもんがいっぱいあるんですね。

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宿院からフェニックス通りを西に歩いて旧堺港のほうへ。歩くのは結構な距離だが、電車はおろかバスもろくに走っていません。堺市内は南北の交通は充実しているが、東西の交通が希薄であることを実感します。

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港まで来たのはワタシの旅でのお約束、灯台を見るためです。これは明治10年に完成し、昭和43年まで使用されていた木製の六角形の灯台で、国の史跡。当初の光源は石油ランプで、約18キロメートル先まで灯台の光が届いたそうです。しかし、堺泉北臨海工業地帯の埋め立てによって海岸線が移動し、陸側に取り残された灯台は昭和43年に廃止され、90年の歴史に幕を閉じたとのこと。

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灯台のすぐ近くに大浜公園があります。ここは明治の末期に陸軍の砲台跡(御臺場)を大阪府が公園にして開園したもので、水族館や、海水を利用した浴場「大浜潮湯」があったそうです。大浜潮湯は戦前、美章園温泉、源ヶ橋温泉とともに「大阪3大温泉」と称されたそうだが、いまや源ヶ橋温泉しか残っていませんね。

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この公園の中に蘇鉄山という標高6.84mの築山があります。この山頂には一等三角点があり、一等三角点のある山としては日本一低いのだそうで、低さを争っている天保山と同様、ここでも山岳会が結成されていて登山認定書を発行しています。

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旧堺港の脇の遊歩道をぶらぶら歩いて南海堺駅へ。ここから南海電車では一駅だが、そこを敢えて南海バスで湊へ向かいます。湊には「大浜潮湯」の名残、海水のお風呂があります。

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この湊からは少し前まで大阪市バスが出ていたんです。堺市内なのに大阪市バスが走っているは不思議なのだが、戦前に走っていた阪堺電鉄という路面電車が戦時中のドサクサで大阪市営の阪堺線となり、大阪市電全廃によって市バスに引き継がれた、その名残なのです。さすがに今は区間が短縮されたが、それでも南海電車の堺駅から大和川を渡って大阪市内と結んでいます。

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この堺市では、最新の路面電車(LRT)の新路線を大小路に通して東西交通を活性化させようとの思いがあったようです。ところが、市長が変わってこの計画も頓挫、LRTは夢と消えるとともに、その余波で阪堺電車の堺市内区間の廃止という危機が訪れました。さすがに阪堺電車の廃止は影響が大きいので、堺市の補助により存続することにはなったものの、堺市内区間の乗客数を増やすことが喫緊の課題です。上町線への直通化もその施策のひとつ。最近少しばかり乗客が増えてるように感じるのは嬉しい限りです。

  • 訪問日:2011年2月3日
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日帰り有馬温泉・路線バスの旅@有馬

2011-02-21 08:53:48 | ☆バスde温泉(京阪神)

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日本を代表する古泉の有馬。以前、神戸の温泉を訪れたときに寄れなかったので、日を改めて有馬温泉を訪れることにしました。大阪から有馬へは、梅田駅から出ている阪急バスの直通高速バスがメインルート。しかし、ワタシとしてはやはり路線バスにこだわりたいところなので、梅田から阪急電車に乗り、宝塚経由で有馬に向かうことにしました。

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宝塚から有馬までは生瀬、蓬莱峡を経由する阪急バスが1時間に1本程度の頻度で出発しています。バスは西工ボディのいすゞ車。生瀬までは通勤通学路線の様相だが、蓬莱峡まで来ると完全な山岳路線で、そのため、ここのバスは高出力車が充てられているそうです。バスは谷あいに土柱がニョッキリ突き立っている奇勝、蓬莱峡の脇の坂道を、息を切らせながら登っていきます。

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有馬温泉は日本三古湯の一つであり、江戸時代の温泉番付では最高位である西の大関に格付けされた、日本を代表する名泉です。六甲の山中にある温泉街だが、これでも大都市・神戸の北区。名実ともに関西の「奥座敷」です。

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有馬のバスターミナルのすぐ横に、老舗旅館や土産物屋が建ち並ぶメインストリートの「湯本坂」があり、観光客で賑わっています。古い街ゆえ道路も細い。観光地なので自動車はどこか遠慮がちに通り抜けます。

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「銀の湯」より少し上のところに炭酸泉源がありました。ここは温泉の源泉というよりは井戸といったほうが正確かもしれません。こんこんと湧き出ているといった風でもないが、泉源の周囲が赤褐色に変色しているので何らかの析出物があるのでしょう。

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炭酸泉源から下ったところに妬(うわなり)泉源があります。こちらは炭酸泉源とは対照的に景気よく蒸気を噴出させています。有馬はここのほかに有明泉源や御所泉源など、多くの泉源があり、ほとんどが含鉄の赤褐色の高温泉で、湧出量も豊かです。そしてこの湯こそ有馬の「金泉」です。

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天神源泉でも景気よく蒸気を吹き上げています。その様は焼き芋の屋台のようです…失礼
残雪の残る有馬は寒いがでは、心なしか暖かく感じます。

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バスの時間待ちの間、「有馬玩具博物館」という気になる施設があったので入ってみることにしました。木製玩具やブリキの玩具など、かなり充実した展示のなか、メルクリンの鉄道模型には目を奪われました。ヨーロッパの町並みの縮尺模型を見ていると時間を忘れてしまいます。この施設内にはちょっとイケてるレストランも。

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有馬からは再び阪急バスで、今度は芦屋に向かいます。バスは西工ボディのワンステップ車です。阪急はほんとに西工が好きなようで、それ以外はほとんど見かけない。

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有料の芦有ドライブウェイを通って、未だ一部に雪が残る六甲山脈を越えていきます。サミットのトンネルを越えると、展望台があり、バスはそこで短時間止まります。ここからは阪神間の平野と大阪湾が望め、夜には百万ドルの夜景が楽しめるとのこと。

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麓に降りてくるにしたがって、車窓には大邸宅が目立ってくると、そこは華麗なる一族たちが棲む芦屋の高級住宅地。芦屋川の両岸は松並木となっていてセレブ感を高めています。まぁ、ワタシとは一生縁のない場所ですな…

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阪神の芦屋駅から阪神電車に乗って梅田に戻ります。この庶民的な電車に乗ったら、なぜか安心してしまいます。やっぱりこんなお気楽な電車のほうがワタシには合ってる…

  • 訪問日:2007年1月15日
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神戸市街の温泉を巡るバスの旅@神戸

2011-02-15 23:06:30 | ☆バスde温泉(京阪神)

神戸には意外にも天然温泉が多いんです。日本三古泉に数えられる有馬も一応は神戸市ではあるが、六甲山の北側なので別格として、純粋な市街地の国道2号線沿いにもかなりの天然温泉が分布しています。これらの温泉は、南側の阪神電車と北側のJR、阪急電車との中間ぐらいにあるので、ブラブラ巡るにはバスのほうが便利。以前、この国道2号線の大阪市内の野田から神戸まで、阪神国道線の路面電車が走っていました。しかし、激しい交通渋滞のせいでマトモに運行できなくなって廃止されたとのこと。どうせならこの国道線跡をバスで乗りとおしてやろう。しかし、電車を廃止させるほどいつも渋滞しているこの道、はたしどのぐらい時間がかかるのやら。

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阪神電車、大阪市営地下鉄、JR東西線の交わる(阪神)野田駅のバスターミナルから、甲子園行きの阪神電鉄バスに乗り込みます。この駅、阪神は「野田」、地下鉄は「野田阪神」、JR東西線は「海老江」と、それぞれ名称が異なっている。しかもJR環状線に少し離れた場所に「野田」駅があって、ますますややこしい。路面電車時代には大阪から神戸まで乗りとおすことができたのだが、バスになった今では直通はなくなっています。もっとも、たとえ直通できたとしても乗り通す人などいないでしょうが…

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バスで県境をまたぐ乗客はごく僅か。市街地なのに、1時間に1本(当時。現在ではさらに削減されて1日にたった8本!)しか走らないバスの車内には乗客は10人前後しかいません。新淀川、神崎川を渡り、左門殿川を渡ると、ここから兵庫県、尼崎市。心配をよそに、道は渋滞もなくスムーズに流れています。早く着きすぎてバス停で時間調整をする始末。そういえば道路脇に駐車する車がほとんどいない。スムーズなのはこのためかも…現在では並行道路が整備されているので、電車を廃止させるほどの酷い渋滞は無くなったんでしょう。

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バスは甲子園の手前で国道から離れ、甲子園駅前のバスターミナルに到着しました。ここで阪神西宮行きのバスに乗り継ぎます。バスは再び国道2号線を西に走り阪神西宮のバスターミナルへ。ここで再び乗り換えて神戸税関前行きのバスに乗ります。

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西宮から神戸税関前まで結ぶこの路線も路面電車のなれの果てです。10分間隔と頻繁に走る路線には乗客も多く、芦屋のあたりでは座りきれない乗客もチラホラ。これだけ賑わってるのなら路面電車の復活っちゅうことは出来んもんかいいな。神戸市内の東灘区を過ぎ灘区に入ったところの徳井町で途中下車します。この御影の住宅街の真ん中に、泉質を誇る温泉が湧いているんです。

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温泉から歩いてすぐのところに御影公会堂があります。レトロな建物が大好きなワタシにとって、ここは以前から気になっていました。550人収容のホールがあるこの建物は昭和8年竣工で、空襲にも震災にも耐えて美しい姿を残しています。

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建物もさることながら、実にレトロな食堂があって、ここでランチにすることとします。かなり人気なお店なようで、平日の午後1時頃なのにかかわらず行列ができている。

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ここの名物はオムライス。オーソドックスなチキンライスが、ふんわりとした卵に丁寧に巻かれています。そして、パセリがその色でもって存在感を示している。完成された色彩の美がここにあります。

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口に運ぶとフワフワのオムレツと控えめな味のチキンライスが…何よりもトマトソースがしっかりと主張している。公共施設の食堂としてはなかなかイケます。

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再び神戸税関行きのバスに乗ってさらに西へ。マイカーとちがってバスは時間はかかるが、「スルッとKANSAI」が使えて小銭の必要がないし、駐車場を探してウロウロすることもない。おまけにビールを飲んでいても誰からも文句は言われない。みんなマイカーを止めてバスにすればイカガ?

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終点の神戸税関の少し手前、三宮駅で降車。ここで神戸市営バスの7系統に乗り換えます。この7系統は三宮・元町からトアロードを山側へ登っていきます。登りきったところが山本通りで、洗練された神戸の顔のような場所。またここは異人館が建ち並ぶ地区への入り口です。高台を西に向かうと間もなく兵庫区の平野。ここで途中下車します。ここでも温泉です。

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再び7系統、平野のバス停から今度は山を下っていき、実に庶民的な神戸のもうひとつの顔の新開地へ。旨いものを求めて彷徨っていたら、あの福原に迷い込んでしまいました。独りで歩くオッサンは、どうしても客引きのターゲットになってしまいます。ここでの目的は、特殊な浴場ではなく至って健全な浴場です。

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地下にある神戸高速鉄道の新開地駅には阪神電車、阪急電車、神戸電鉄、山陽電車が顔をそろえます。ここから山陽電車に乗ってささらに西を目指します。この先にはあの丸くてふわふわしたヤツが待っているんですね。

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須磨の手前で電車は地上に。明石海峡とそれを跨ぐ明石海峡大橋が見えてきました。
右の車窓に天文台が見えてきました。東経135度の子午線上にある明石市立天文科学館です。ここを過ぎると間もなく明石駅です。

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明石駅を南に歩くとすぐに魚の棚商店街が。ここは年末のテレビのニュースで必ず中継されるところです。しかしシャッターのしまっている店も多い。木曜日は定休なのでしょうか…それでも開いている店先では蛸がウニョウニョ踊っています。

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この商店街で見つけた「たこ磯」というお店に入ってみました。「明石焼」はここ明石では「玉子焼」と呼ばれています。これが一人前で600円也。美味しくいただいたが、量はおやつの域を超越してますよね。帰りのJRの新快速に乗ったころには、ビールを吸って膨張した玉子焼のせいでお腹パンパンになってしまいました。

  • 訪問日:2006年9月21日
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市バスde温泉・登山と温泉の市内旅@大阪

2011-01-09 22:17:19 | ☆バスde温泉(京阪神)

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大阪市営交通は、大阪市内の近未来的なスポットや生活臭漂う大阪の下町を網羅しており、近場で気軽に旅気分を味わうことができます。ただ、地下鉄では御堂筋線の北部や中央線の西部を除いて車窓を楽しむことはできないのだが、バスだったら地上の、しかも人の目線に近いところを巡っているので、より旅行気分を味わうことができます。

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今回のバス旅の始まりは大阪環状線の大正駅、ここから大阪市バスの94系統に乗ります。この路線は大正区と港区を結ぶなみはや大橋を通る、密かな絶景ルート。

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なみはや大橋は水面からの高さ45m、有料道路ではあるが、バス料金は他の路線と同じ200円。つまり、バスなら通行料金は無料ということですね。路線バスの車窓からは、大阪港に停泊する船や、遠方には巨大な港大橋が見える水の都・大阪らしい絶景が楽しめます。

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しかも、このバスは市バスのくせに意外にも登山バスでもあるのです。バスの終点は天保山。その名のとおりここはれっきとした山なのです。その証拠に国土地理院でも二等基準点に指定されているとともに、どんな地図にも山頂の地図記号が記載されています。ただし、日本で最も低い山なんやけど…

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せっかくなので、先ずは登山を。さすが、日本一低い山なので登山も容易。山というより丘ですな。山頂から見上げると観覧車があんな高いところに…丘のてっぺんで山頂を探してみるが、全く見当たりません。

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散々うろうろ探してみてようやく見つけました。そこは最頂部ではなく丘の麓にありました。ここが山頂を表す三角点です。

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登頂も果たしたので登山のお約束!山小屋で休息をします。ええ、確かに山小屋です。誰がなんと言おうと山小屋です。おそらく日本でいちばん低い位置にある山小屋に違いない。喫茶山小屋は、その名のとおり登山者の休息場所としての喫茶店です。

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そしてこの山小屋では、たった10円を支払ったら、天保山山岳会の登山証明書を発行してくれるのです。店主に証明書を所望すると、証明書に捺印するとともに「あなたは、今年***人目の登山者であることを証明します」っと、しっかり読み上げてくれます。少々気恥ずかしい。それにしても、山岳会を創ってしまった「大阪人」のいちびり精神には敬服です。

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この後、励明園で激辛の漢方薬湯を楽しみ???ました。そのときの様子はこちらを…

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天保山からは梅田や難波に向けて市バスが頻繁に走っています。もちろん梅田や難波へは地下鉄に乗るほうが早いに違いないが、乗り換えなしで直通できるので、場合によっては、こっちのほうが便利かも。このバスに少しだけ乗って、天保山と同じ港区の港晴のバス停で降ります。ここに天然温泉のお風呂屋さんがあるのです。

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港晴のバス停に戻って、難波行きの市バスに乗ります。バスは中央大通から朝潮橋のところで本町通りに移ります。境川バス停付近で本町通りから別れ、京セラドームをかすめて千日前通りへ、しばらく進むと御堂筋に入って、高島屋大阪店の目の前にあるなんばバス乗り場が終点です。こうして600円の交通費(市バス3回乗車分)でしっかり一日遊んでしまいました。

  • 訪問日:2008年3月7日および9月28日
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