バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

船でも行ける別府・湯布院の旅(2)

2013-11-26 21:50:27 | ☆バスde温泉(九州)

船でも行ける別府・湯布院の旅(1)の続きです

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今回の旅のテーマは、ゆったり船旅を楽しむこととともに、鳥の声、せせらぎの音を聞き、緑豊かな景色を眺めながら温泉に浸かり倒すことです。そのためにもちょっと奮発、高級なお籠り宿で連泊することにしました。

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天ケ瀬温泉の二日目、旅館のお風呂も一通り入ったし、宿にいててもは何もすることがなくて落ち着かなくなってきた。お籠りのはずだったがつい貧乏性がもたげてきます。ぶらぶら歩いて天ヶ瀬駅周辺に来てしまいました。ここらで昼食でもしようかな?

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この辺りは天ケ瀬温泉の旅館街になっています。中規模の旅館が川沿いに軒を連ねているが、温泉街の風情は感じられるものの、あまり賑わっているようには見えません。勇気を出して玖珠川の河原にある共同露天風呂に浸かってみることにしました。

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二日目の夕食も豪華。食事の後はバーで九州の焼酎を楽しみました。

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翌朝、宿の車に送ってもらって天ヶ瀬駅へ。ここから再び久大本線で日田に向かいます。日田は天領。古い街並みがあります。

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お昼は鰻にします。日田は天領水で名を轟かせている名水の里、鰻も旨いにちがいない。

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日田から博多へ行くには、久留米経由で久大本線と鹿児島本線を乗り継ぐ方法もあるが、安くて直行できるバスのほうが便利。日田のバスターミナルから西鉄バスに乗って博多駅へ。西鉄福岡駅のバスターミナルを経由して博多駅に至ります。

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新装になった博多駅、屋上には鉄道神社があるんですね。

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今度は「みずほ」初乗車、4列シートはゆったりですね。

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あっという間に大阪に戻ってきたものの、あまりのあっけなさに、旅の余韻を味わうことができないなぁ…


船でも行ける別府・湯布院の旅(1)

2013-11-25 16:36:41 | ☆バスde温泉(九州)

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この旅の最初の障害は定時退社ができるかどうか。なんとか無事に仕事を終えることができ、荷物を持って地下鉄に乗って、ニュートラム線のトレードセンター前駅へ向かいます。行先はまたまた九州。温泉の宝庫やし、バス路線も多彩やからね。今回、九州へ行く手段は憧れの別府航路です。大阪と別府を結んでいるフェリーは最近になって、ATC(アジア太平洋トレードセンター)が乗り場に変わっているんですね。ウォーターフロントの商業施設から乗船できるのは便利だし、何よりも出港時のどことなく寂しげな感じがなくていいですね。

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ATCから長いボーディングブリッジを通って船に乗り込みます。船は「さんふらわあ・こばると」、総トン数9,300トン、航海速力22.4ノット、旅客定員710名の巨船、旧関西汽船のフラッグシップ。

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船内のレセプションホールでは、ジャズのバンドが生演奏をしている…華やかな旅のスタートです。

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搭乗クラスは4人個室仕様の「ファースト」。相方と2名で貸し切りです。この航路が開設されたのは明治45年。日露戦争の終結から7年の時が経過して、観光ブームの萌芽を敏感に感じ取った大阪商船が、阪神地区の観光・湯治客を汽船で運ぼうと、古くから名を馳せてた名湯へ直行する航路を開設し、当時の花形船舶を投入したのが始まりです。それ以後、昭和に入って和辻春樹博士の設計による二代目の「紅丸」、「緑丸」、「茜丸」「こがね丸」、「にしき丸」といった、時代の最新鋭を誇る船が投入。その後、内海航路専業の関西汽船に引き継がれ、最盛期の1970年には年間232万人を運んだとのこと。

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客船から大型フェリーに替わった現在では、大阪商船の後身である商船三井が子会社の「株式会社フェリーさんふらわあ」を起こして、この航路を引き継いでいます。

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船旅の楽しみのひとつが食事。この大阪/別府ルートのレストランはカフェテリア方式になっています。

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食事の後はデッキに出て夜景を楽しむことができます。ちょうど明石沖。明石海峡大橋の下を通り抜けます。フェリーのデッキは風が強く、残暑の時期とはいえ肌寒い。速度が22ノットなら時速にして約40㎞、風速10mの風が吹いている計算になります。

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お風呂もゆったり。波の静かな瀬戸内海では、普段は揺れはほとんど気にならないが、お風呂の中では船の中であることを実感します。湯船のお湯が八分目しか張られていないからですね。お湯につかるとタップンタップンと揺れて不思議な感覚。なお、この写真は以前「さんふらわあ にしき」に乗船したときに撮ったもの。

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ベッドでぐっすり休んで、気が付けばもう周防灘。遠くに九州の山並みが見えます。大阪から別府へ逃れていった、「夫婦善哉」の隆吉・蝶子も同じ景色を眺めたんでしょうね。

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別府港に接岸。下船してここから大分交通の路線バスで別府の中心街に向かいます。別府タワーが見えてきたら、そこは湯の街の賑わいがありますね。この別府温泉で一泊します

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宿泊した安宿の近く、昔ながらの繁華街の流川から、亀の井バスの路線バスで由布院を目指します。

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別府・由布院間の移動は、大分を経由するJRより普通の路線バスのほうが早くて安い。しかも、車窓も楽しいですね。

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由布院には宿泊せず、ここから久大本線で天ケ瀬温泉へ。由布院駅からJR九州の特急「ゆふ」に乗って天ヶ瀬駅まで、短時間の乗車です。車両は185系気動車。この車両、もともとはJR四国の所有で四国各線を走っていたのが、JR九州に移籍してきたんですね。その移籍とともに、車両カラーが緑から赤に変わっています。

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途中、豊後森駅手前で、有名な扇形機関庫が姿を現しました。

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天ヶ瀬駅には宿のお迎えの車が待っていてくれてました。ここのお宿で二泊させてもらいます。

つづく…


意地でもバスで行く別府・共同湯の旅(2)

2013-11-02 12:13:59 | ☆バスde温泉(九州)

意地でもバスで行く別府・共同湯の旅(1)の続きです

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別府では外国人の姿が多く見かけられます。別府温泉が欧米や韓国・台湾の観光客に人気なのに加え、APUの留学生がかなりの数を占めているようです。意外にも若者の町なんですね。

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別府駅の西口には主に亀の井バスが使用するバスターミナルとなっていて、そこから各方面へのバスが頻繁に発着しています。特にここから鉄輪の間は経由地がいろいろあるもののおよそ10分毎。かなり使えます。

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亀の井バスは別府を拠点とした会社で、西鉄の子会社。(創立 油屋)別府市内の特に山手側に路線網を広げていて、温泉めぐりには欠かせないバスです。

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坂の多い別府の街の、山手のほうへずんずん登っていき、高速道路の巨大な橋の袂で降りました。温泉にちょっと詳しければこの写真で何処か一目瞭然しょうね。そう、明礬温泉です。

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明礬からバスで山を下って5分ほど、次の温泉は露天風呂?いやいや、これに浸かったら大火傷になること必定。別府名物の地獄巡りのうちのひとつ、海地獄です。高温の温泉が自然の露天風呂を形成し、見事な青色を造り出しています。今回、温泉以外の観光地を訪れるつもりはなかったが、でもまあ、これも広義の温泉ということで…

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海地獄から鉄輪温泉へは旅館や土産物屋が建ち並ぶ商店街を、歩いて通り抜けることができます。石畳になっていて景観整備もバッチリ。贅沢かも知れないが、加えて電線の地中化をしていればなぁ…

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途中、なんだか怪しげな場所がありました。入ってみよっかな…いかん・いかん!バスと温泉を探求することが目的なので、ここに寄る訳にはいかん。幸なのか不幸なのかは解らんが、自制心が勝って、鉄輪温泉の中心部にやってきました。

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大分県は食材の宝庫。この別府では食事場所に事欠きません。駅前で見つけた食堂で昼食を。大分名物のとり天です。

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別府駅からちょい南のところ、流川のあたりは別府なかでももっとも古くからにぎわった地域です。ここから再び山の手の温泉を目指すため、亀の井バスに乗ります。

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山に向かって真っすぐ一本の道を進んだ突き当たりがラクテンチです。

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こんな遊園地にも温泉があるんですね。さすが別府。

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別府温泉から車の激しく往来する国道10号線を南に20分ほど歩いたところ、なんだか温泉らしくない再開発区域みたいな場所にやってきました。ここが浜脇温泉です。

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浜脇温泉から日豊本線の線路沿いを少し歩くと東別府駅が現れます。典型的な昔ながらのローカル線の駅で、そのレトロな駅本屋は明治44年の造り。別府市の有形文化財として昔の状態を保っているが、バリバリ現役です。

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ローカルと馬鹿にする無かれ。別府・大分の周辺ではかなりの頻度で電車が走っています。
JR九州の電車はアルミ車体がまぶしい最新型の815系に乗って鉄路を北へ。

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別府駅を通り過ぎてさらに二駅目の亀川駅で降りました。ここからすぐのところの旧街道沿い、数軒の旅館が無ければのごく普通の住宅街と思うようなところが亀川温泉です。

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別府市内では山手に強い亀の井バスと、海沿いに強い大分交通が覇権を競っているのだが、停留所も別々、時刻表や路線図も別々になっていて、明らかに地元民と見られる人たちでも戸惑っています。も少し利用者の立場に立って、サービスの一元化を考えてみないと、乗客は減るばかりでしょう。ここには競争原理のメリットは無いと断言できます。

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亀川駅前に大分交通の路線バスが現れました。さすが九州、車両の殆どは西日本車体工業(西工)のボディーを乗せています。この亀川駅からは以前、別府北浜から大分まで、国道10号線の真ん中を路面電車が走っていました。交通渋滞の元凶ということで昭和の時代に廃止になったが、今はその区間を大分交通のバスが結んでいます。

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別府の旅も終わりに近づいてきたので、とりあえず別府中心街に戻ってきました。復路の電車までまだ時間があるので、食事と最後の観光を。別府に着いたときに発見し、その昭和な姿に興味をひかれたた別府タワーに登ることにします。

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極上温泉の数々に圧倒され続けてきたこの別府、名残は尽きないが帰ることにします。定刻に別府駅に現れた特急ソニックは虫のような独特なデザインの883系です。この883系は車両のデザインに定評のある水戸岡鋭治の代表作のひとつ。JR九州は彼のデザインをかなり多用していて、朝に乗った815系も彼の作品とのこと。

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艶を出した白い車内に、某キャラクターのような耳のついた枕が特徴的。この枕、頭を上手い具合にホールドして眠りを誘います。振り子式の車両はカーブをものともせずにスピードを上げて小倉に向かっていきます。そして小倉からのぞみで大阪へ。

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別府市内で偶然に発見した地獄めぐり遊覧バスのモニュメント。これぞ「バスde温泉」の起源ですな。

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