バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

木屋旅館@三朝温泉

2019-10-06 07:35:44 | 温泉(鳥取県)

JR山陰本線・倉吉駅より、日ノ丸バスで20~25分ぐらいのところ。三朝温泉は平安時代末期の1164年に発見されたという歴史ある温泉で、2017年現在、年間入湯客数は鳥取県内では皆生温泉に次ぐ2位とされる著名な温泉地です。


三朝温泉の特徴は何と言ってもその泉質にあります。ラジウム・ラドンが含まれる世界でも有数の放射能泉だからです。そのため、温泉療法を実施する病院や研究施設も立地するほか、長期滞在者向けの旅館や自炊宿も見られる「現代湯治」の顔も見せています。


三徳川に架かる三朝橋周辺の両岸には大規模な旅館が立ち並ぶいっぽう、石畳が敷かれた温泉本通りには、小規模な旅館や飲食店、古美術店、スナック、土産物屋、射的場などが並んでおり、温泉情緒を漂わせています。この木屋旅館は温泉本通りにある、三朝では小規模は部類の老舗旅館です。


通された部屋は和室で実に狭く、あまりの期待はずれに一気にテンションが下がってしまったが、何気なく部屋を見回してみると扉がある。その奥にはなんと小洒落たツインルームがでてきました!


部屋をじっくり見てみれば、調度も高級品っぽいし、真っ白な大襖は技のある表具師でしか平面に貼れない太鼓貼り。老舗のこだわりが感じられます。



料理も季節感あふれる品の数々が並びます。

ここの温泉はすべて自家源泉で、大浴場のほか、大小の貸切風呂があります。河鹿の湯(女性)・河瀬の湯(男性)と名づけられた大浴場は一部が浅くなっていて浴槽の縁を枕に横たわることができます。温度調整のため加水はあるが、もちろん掛け流しです。


そしてここの白眉は楽泉の湯と称する足元湧出のお風呂。宿泊者のみが利用できる貸しきり湯です。浴槽の底にさらに湯壷があって、敷石が渡されている。この湯壷に源泉がじわじわ湧いていて浴槽の湯を満たしています。


このお湯、横を流れる三徳川の水位が上がると湯船の湯面も上がり水位が下がると湯面の下がる…仕組みはよくわからないがサイフォンの原理なのかな?敷石の隙間から地中から生まれたそのままのラジウムがポコポコと気泡になって現れます。これは実に貴重で、深呼吸すべきです。


浴室の石の床が源泉の熱によって暖められてオンドルのようになっているが、天井に煙突状の湯気抜きがこしらえられていて湯気がこもることはありません。


温度調整のためにホースから水を引いているが、放射能泉の場合は加水によっても成分が薄まることが無いし、下手に熱交換器を使用したらせっかくのラジウムが飛んでしまう。ここでは放射能泉の特質を見事に活かしてますね。

浴室の一角には小さい湯壷があって、これは飲泉用。柄杓ですくって枡でいただくのだが、株湯の飲泉では甘みを感じたが、こちらは熱く、しかもピリピリします。


この楽泉の湯は一晩中入ることができるので、早朝なら他の宿泊客に気遣うことなく長湯を楽しめます。これぞ宿泊者の特権です。

・泉質:単純放射能泉・75度
・場所:日ノ丸自動車・三朝温泉BS
・訪問日:2008年9月17日


ゆかむり温泉@岩井温泉

2019-10-06 07:34:43 | 温泉(鳥取県)

山陰本線・岩美駅より日交バスで10分程のところ、1300年の歴史があるとされる岩井温泉は、平安時代の「八古湯」の一つに数えられる歴史ある温泉です。


この温泉街のメインストリートは旧国道9号線。今はバイパスの開通によって、この道を通り抜ける車も少ないし、歩く人もほとんどいません。


かといって決してゴーストタウンではなく、人の息遣いは感じられるまさしく閑静な温泉地。3軒しかない旅館はそれぞれが老舗で、実に落ち着いた佇まいが魅力的です。


この町の中心に、建て替えられて真新しい共同湯があります。湯に浸かりながら柄杓で温泉を頭からかぶるこの温泉の奇習「ゆかむり」に因んで「ゆかむり温泉」と名付けられています。館内は新しい施設らしくバリアフリー化され、清掃も行き届いていて気持ちいい。

ゆかむり温泉HPより

丸いやや深い浴槽に透明のお湯が掛け流され、舐めてみると臭いはないものの少し苦いかな。今では地元の人たちも湯をかぶることも、ゆかむり唄を謡うこともは無いようです。


それでも、壁にタイル画で「ゆかむり」をしている人が描かれているのと、時折ゆかむり唄のBGMが流れ、当時の情緒を演出しています。


その昔、ここは軽便鉄道も開通する程の賑わった温泉地だったとののこと。この鉄道は昭和9年の大火や室戸台風の被害によって廃止され、以後は小さな温泉地となっていました。


戦後、自動車の時代には国道9号線の宿場街として再び賑わったが、バイパスが開通した現在、またしても静かな温泉街となりました。ゆかむり温泉のスタッフの話では、昔はこの街道にどんぐりの木の並木があったとのこと。


車の往来が少なくなった今、もう一度どんぐりを植えてみたら如何かな?どんぐりの木陰に佇むボンネットバス(不定期運転)…実に絵になる光景だと思うのだが。

・場所:日本交通・岩井温泉BS
・泉質:カルシウム・ナトリウム‐硫酸塩泉 47~50度
・訪問日:2008年6月24日


岩井屋@岩井温泉

2019-10-04 17:41:30 | 温泉(鳥取県)

山陰本線・岩美駅より日交バスで10分程のところ、1300年の歴史があるとされる岩井温泉は、平安時代の「八古湯」の一つに数えられる歴史ある温泉です。


江戸時代半ばには16軒の旅籠が並び、藩主専用のものも含めて8箇所の温泉がありました。山陰と京都を結ぶ街道の沿いにあるため、温泉としてだけでなく、街道の宿場町としても栄えたようです。


明治末期に鉄道が通じると京阪神方面からの観光客が訪れるようになったが、鉄道ルートから外れていたため、大正時代に最寄り駅から軽便鉄道を敷設して客を運んだが、戦局の悪化により休止、その後再開されることはなく廃線となりました。


岩井温泉を有名にしたのは、「湯かむり」という独特の入浴法が伝わっていることです。これは湯治の際に手ぬぐいを頭に被り、専用の柄杓で湯を叩きながら「湯かむり唄」を吟じながら頭に湯をかぶるという奇習です。

ゆかむり温泉HPより

現在、閑静な温泉街の岩井温泉には「岩井屋」「明石屋」「花屋」のたった3軒しか旅館はありません。しかしそのどれもが温泉情緒を感じさせるしっとりとした小旅館です。今回はこのうちの「岩井屋」に宿泊することにしました。


建物は古めかしいが矍鑠とした館のある木造三階建ての立派なもの。他の旅館も同様の品のある造りで、これらが街の景観を風情あるものにしています。


館内は床が全面畳敷になっていて、スリッパの必要がありません。調度や絵画、生け花が主張しすぎない程度に配置され実に上品。お香がほのかに香っています。渡り廊下の両側には日本庭園。時折り池の鯉がチャプンと跳ねる…これぞ日本旅館の様式美やなあ…

この旅館の上品なお料理の数々はこちら。


この中庭を渡ったところに、この温泉街が決して紛い物ではないことを体現する、実に豊かなお湯があります。この時間帯の男湯は「祝いの湯」。浴室に入ると左手に洗い場、右手に坪庭が設えられています。この坪庭では時おり鹿威しがカコーンっと鳴る。環境音でも楽しもうという趣向。


この内湯の浴槽はひとつだけ。艶やかな御影石の縁のある浴槽の中には澄明なお湯が掛け流されています。匂いは希薄だが舐めてみるとやや苦い。浴槽の中央部はかなり深くなっていてその底はスノコ。このスノコの隙間から時おりプクプクとあぶくが湧いてきます。貴重な足下湧出を実感できます。


新鮮なお湯のこと湯口から柄杓で飲泉もできるようになっていて、独特の硬質な味わいを楽しむこともできます。


夜になると男湯は「長寿の湯」に変わります。こちらこそこの旅館のメインの浴室。広々とした浴室に大き目の浴槽。こちらも「祝いの湯」と同様、かなり深くて、その底はスノコになっています。


大きい分、温度がやや低めで実にまったりした浴感。純日本風の造作ながらステンドガラスの照明がモダン。こういったセンスがいいですね。


こちらには露天風呂も併設されていますが雰囲気はいいものの、お湯には特に特徴はない。でもまあクールダウンには丁度いいかな。


貸し切り湯はかなり小さいものの、こちらも御影石の浴槽が奢られています。ここももちろん足元からお湯が湧いていて、このお湯がいちばん湯の花が舞っていました。


実に上質な温泉の数々、ここはやはり宿泊しないと、その真価を味わうことができませんね。

・場所:日本交通・岩井温泉BS
・泉質:カルシウム・ナトリウム‐硫酸塩泉 47度
・訪問日:2011年4月15日


ホテルモナーク鳥取@鳥取温泉

2010-03-25 22:59:04 | 温泉(鳥取県)
朝早くの鳥取駅を出発するバスに乗るため、鳥取市内に前泊することにしました。どこかビジネスホテルでも取ろうとかと検索したら、鳥取駅近くのホテルモナークは温泉があるではないか。 鳥取では市街地の真ん中に温泉が湧いていて、温泉銭湯も数軒あるようです。
ホテルモナーク鳥取HPより

確かにこのホテルの住所も鳥取市永楽温泉町。さすがに掛け流しは望むべくもないが、ビジホのユニットバスに身を沈めるよりかは、温泉大浴場で足を伸ばせるほうがいいに決まってる。


このホテルは鳥取市内では大規模な部類で結婚式場もある様子。客室から1階にある大浴場に行くには、温泉専用のエレベーターを使うようになっています。なるほど、これだと浴衣姿でレストランや、結婚式場を横切ることはできません。


温泉は割と大きめの浴槽に澄明なお湯が満たされています。匂いも味もない実にとらえどころのない浴感だが、そこは温泉のこと、白湯のようにキシキシしないのがうれしいですね。


また、こういうホテルでよくある最上階の展望浴場ではないのがいいですね。最上階だとお湯をポンプでくみ上げることによって劣化させてしまう。しかも、このほうがホテルにとってもメンテナンスが容易です。


客室は普通のビジネスホテルに毛が生えた程度だが、食堂でいただく朝食はちゃんとしたものがでてきます。味も悪くはないし、名物の竹輪もある。鳥取市内の拠点にするには申し分の無いホテルです。

・場所:JR鳥取駅
・泉質:ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉 53.2度
・訪問日:2008年6月21日

河原風呂@三朝温泉

2009-10-23 22:08:07 | 温泉(鳥取県)

JR山陰本線・倉吉駅より、日ノ丸バスで20~25分ぐらいのところ。三朝温泉は平安時代末期の1164年に発見されたという歴史ある温泉で、2017年現在、年間入湯客数は鳥取県内では皆生温泉に次ぐ2位とされる著名な温泉地です。


三徳川に架かる三朝橋周辺の両岸には大規模な旅館が立ち並ぶいっぽう、石畳が敷かれた温泉本通りには、小規模な旅館や飲食店、古美術店、スナック、土産物屋、射的場などが並んでおり、温泉情緒を漂わせています。


日本屈指の放射能含有泉の三朝温泉、この三朝を紹介するパンフレットに必ず掲載されていて三朝のイメージとなっているのが、三朝橋のたもとにある河原から湧き出る温泉の河原風呂です。


しかしこのお風呂、脱衣所こそ簾で目隠しがあるものの、お風呂は完全に衆人監視。この中でここに入るのにはいささかの勇気が必要です。しかし温泉マニアを自認するワタシにとってここは避けては通れない。思い切って入ってみることしました。
一気に服を脱いで風呂にジャブーン!しかしそこは熱湯地獄です。大慌てでとび出したが体は真っ赤!情けない格好だ。


心を落ち着けてゆっくり入ってみると、少しは慣れてくるが、やはり熱い。ここでの長湯は体によくないな。こういった露天は野趣こそあるものの、快適とは言えません。旅館の管理された温泉のほうがいいのかもしれませんね。

・場所:日ノ丸バス・三朝温泉BS
・泉質:ナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩泉、放射能泉 37~75度
・訪問日:2008年9月18日


関の湯@関金温泉

2009-10-20 23:53:02 | 温泉(鳥取県)

JR山陰本線・倉吉駅より日交バスで約35分のところ。関金温泉は鳥取県倉吉市、大山の東麓にある温泉で、3軒の旅館と1軒の共同湯がある小さな温泉地です。


開湯は1200年以上前の古湯で、江戸時代には、鳥取県中部と山陽地方を結ぶ備中街道(美作街道)上にあり、関金宿が置かれていました。


放射線が測定されるより以前の時代には「淡黄色の無臭の炭酸泉」とされていたが、その美しさから「銀湯」と称されているとのこと。現在でも三朝温泉に次いで日本国内第2位のラドン放射能を有する、無色無臭の美湯です。


関金温泉のバス停から、この小さな町の細い坂道を歩くと、坂道の突き当たりにこの街の共同湯、「関の湯」が現れます。ここは地元で共同管理している温泉で、湯船は4・5人も入ればいっぱいの小ぢんまりした温泉です。


利用のほとんどが地元の人たちのようで、顔見知りの中によそ者が紛れ込んだようになりました。お湯は放射能泉のやや熱い透明な湯。もちろん掛け流しです。

お湯自体、無味無臭で特徴はないのだが、これは放射能線なので仕方のないこと。それでも鄙びた雰囲気が心を鎮める実に雰囲気のある温泉です。

・場所:日本交通・関金温泉BS
・泉質:放射能泉 45.7℃
・訪問日:2008年9月17日


岩井屋@岩井温泉

2008-11-16 22:48:12 | 温泉(鳥取県)

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閑静な温泉街の岩井温泉には「岩井屋」「明石屋」「花屋」のたった3軒しか旅館はありません。その僅かな旅館のうち、岩井屋のお湯をいただくことにしました。雑誌「温泉博士」の温泉手形を使うとなんと無料になるとのこと。ありがたいのはありがたいが、なんだか気を遣ってしまうな。

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この老舗旅館の和風モダンなロビーから中庭を渡ったところに、この温泉街が決して紛い物ではないことを体現する、実に豊かなお湯があります。日本秘湯を守る会の提灯が誇らしげなお浴室は、足元のすのこから源泉がプクプクと湧出するとのことだが、今日は調子が悪かったのか、全然実感できません。

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それでも実に上品に漂う温泉の香りと、浴槽から溢れ落ちる湯は、来てよかったなと思うことができる上質なもの。僅かに苦味のある温泉は湯温も高めで、じっくり浸かっていると意識を失いそうになりますね。

  • 泉質:カルシウム・ナトリウム‐硫酸塩泉 47~50度
  • 場所:岩井温泉BS
  • 訪問日:2008年6月24日
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吉岡温泉館@吉岡温泉

2008-10-19 23:19:08 | 温泉(鳥取県)

鳥取市の郊外、日本でいちばん大きいとされる池・湖山池の畔に、昔ながらの小さい温泉街がこの吉岡温泉です。評判では江戸っ子もたじろぐ熱い湯とのことなので、今までビビッて来ることはありませんでした。


しかし、今回は珍しくグループ温泉旅。ガツン湯が大好きな某温友さんの起ってのリクエストにより、共同浴場の吉岡温泉館に来てしまいました。不安だ…


確かに熱いお湯だが、浸かれないことはないかな。匂いも味もない素直なお湯だが、評判どおり実に熱い。じっと我慢して浸かっていたらまだ大丈夫だが、湯口に近寄ると…突然熱い湯が噴出してきてウワアぁぁ!!!


大慌てでとび出したが体は真っ赤!情けない格好だ。上島竜兵の気持ちがよくわかりました。心を落ち着けて、ゆっくり入ってみると、少しは慣れてくるが、やはり熱い。


こんな熱い湯でも地元の人たちは平気なのかなと思っていたら、地元に人たちも結構辛そうです。湯に入るときもジワジワ入っていくし、苦痛に耐えるような表情だし。そんなに無理せんでも…っと思うのだが。

・場所:日ノ丸自動車・吉岡温泉BS
・泉質:単純泉 51度
・訪問日:2008年6月22日


旅館大橋@三朝温泉

2008-09-20 22:25:34 | 温泉(鳥取県)

JR山陰本線・倉吉駅より、日ノ丸バスで20~25分ぐらいのところ。平安時代末期の1164年に発見されたという歴史豊かな三朝温泉は、三徳川の両岸には大規模な旅館が立ち並ぶ大規模な温泉地です。


三朝温泉にはここの三朝旅館協同組合が提唱する「湯めぐりの宿」という温泉旅館の日帰り入浴を受け入れるシステムがあります。これだと格式ある老舗旅館の旅館大橋のお風呂が入れるぞ!っと思い、今夜の宿に荷物を置いて、早速出かけることにしました。


実に立派な唐破風の玄関を入って日帰り入浴を告げると、恭しく靴をそろえてくれる。入浴料の1,000円を支払って、案内のとおりに長い廊下を進んでいくが、さすが高級旅館、インテリアも上品。渡り廊下を超えたところに大浴場があります。


浴室に入ってみると、この規模の旅館にしてはそれほど広くない室内の中央に丸い浴槽が横たわっています。三朝温泉の常として浴槽の底から新湯が流れ出ているようだが、入浴感が希薄。しかも、室内は温泉の臭いではなくシャンプーの臭いが充満しています。


浴室横の扉から螺旋階段を下りると、露天風呂になっているが、ここも至って普通。強いて特徴を言うのなら、三徳川のせせらぎを眼前に楽しめることぐらい。釈然としないまま温泉を後にし脱衣所の泉質表示を探すと、そこにはやはり、加水・加温・循環との表示がありました。


なんでも、源泉は男女入れ替え制で、日帰り入浴の時間帯には女性が源泉の恩恵に授かれるが、男はスーパー銭湯みたいなところになるらしい。がっかりです。

そもそも、この「湯めぐりの宿」のシステム、使える旅館と使えない旅館があるし、タオルは持参だし、有料で、しかも旅館によって値段もバラバラ。これでは普通の温泉の外来入浴と何ら変わりません。

黒川温泉の入湯手形とはいかずとも、せめて有料の共通入浴券にするなど、もっと考えようもあろうに。全く使えんなぁ…

・場所:三朝温泉入口BS
・泉質:単純放射能温泉・含弱放射能-ナトリウム塩化物泉(混合)
・訪問日:2008年9月17日


たまわりの湯@三朝温泉

2008-09-19 10:06:47 | 温泉(鳥取県)

JR山陰本線・倉吉駅より、日ノ丸バスで20~25分ぐらいのところ。三朝温泉は平安時代末期の1164年に発見されたという歴史ある温泉で、2017年現在、年間入湯客数は鳥取県内では皆生温泉に次ぐ2位とされる著名な温泉地です。


三徳川に架かる三朝橋周辺の両岸には大規模な旅館が立ち並ぶいっぽう、石畳が敷かれた温泉本通りには、小規模な旅館や飲食店、古美術店、スナック、土産物屋、射的場などが並んでおり、温泉情緒を漂わせています。

この「たまわりの湯」は三朝橋の袂にある、比較的新しい共同湯です。それまでは菩薩の湯という、地元の方を対象とした夕方だけの営業する共同湯だったのだが、地元NPOに運営を任せてリニューアルオープンするとともに、営業時間も10:30から22:00までに変え、旅行者にも利用しやすくなりました。


脱衣所や浴室は新しく広々としていて気持ちいいが、お風呂自体は以前の菩薩の湯時代と基本的には変わっていないそうです。


丸い浴槽の底の部分から新しいお湯が噴出しているようだが、流入量はあまり多くない。匂いは感じられないが僅かに色づいています。世界有数のラジウム泉の三朝だが、ラジウム泉は浴感が薄いので特徴に欠けるなぁ…


しかもここの湯はタンクで混ぜられた集中配湯なので、せっかくのラジウムも拡散しているんじゃないかな。(放射能は直接感じることができないのであくまでも印象なのだが…)


それでも、いつも混雑する株湯の受け皿としての機能を果たしているし、オープンカフェもあって、刺身蒟蒻をアテに湯上りのビールを楽しむことができる。高い料金を取られる旅館の日帰り入浴で地雷を踏む…ことを思えば、こちらのほうがいいな。

・場所:三朝温泉BS
・泉質:単純放射能温泉・含弱放射能-ナトリウム塩化物泉(混合)
・訪問日:2008年9月17日