バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

節電に貢献?バスで行くエアコン不要の高地の旅(2)@奥飛騨・上高地

2012-10-04 22:16:51 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

節電に貢献?バスで行くエアコン不要の高地の旅(1)の続きです

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翌朝、平湯バスターミナルから、年に開通した安房トンネルをくぐって上高地に向かいます。高山・平湯間より平湯・上高地間の方がバスの便数が多いのも不思議です。これは上高地がマイカー規制をしているためで、平湯のアカンダナ駐車場に車を止めたマイカー利用者を運ぶためなんですね。バスはアルピコのセレガです。

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バスはすぐに安房トンネルに入ります。写真は昨日に神の湯まで歩いたときに見た安房トンネルの入口です。

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このトンネルは1997年12月に開通、平湯地区と上高地の下流にある中ノ湯地区を結ぶ全長4,370mの自動車専用トンネル。全長5km未満のトンネルなんてそう珍しくもないが、これの開通以前は北アルプスを越えて岐阜県と長野県を結ぶ道路が少なく、国道158号の安房峠は冬季には積雪により通行止めになるし、冬季以外でも大型車の離合困難により、ピーク時には通過に5時間以上かかることもあったとのこと。その安房峠越えをわずか5分に短縮させたのだから画期的ですね。

また、着工からこの開通に至るまでは18年の長い歳月をと巨額の工費を費やすとともに、中ノ湯側の国道158号への取り付け道路工事中に火山性ガスを含む水蒸気爆発が発生し、土砂崩れと雪崩が発生して6,000立方メートルにも及ぶ土砂が梓川に流れ込んだほか、作業員4人が犠牲になったとのこと。中ノ湯側の出口付近には、当初の予定ルートの変更によって現状破棄された建設中の陸橋の一部を見ることができます。相当の苦労があったんですね。

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トンネルを出たらすぐに釜トンネルの入り口。ここに一般車を規制するゲートがあります。釜トンネル、これまた「いかつい」トンネルで、中ノ湯から上高地への唯一の車道となるトンネルです。初代の釜トンネルは大正末期から手掘りで掘り進めて、1927年(昭和2年)に全長320m、岩肌そのままの、通路のような狭いトンネルが完成。以後、そのトンネルの中ノ湯側に新しいトンネルが地中で接続して全長は約520mになったが、この際にあろうことかトンネル内に独特のクランク状の急カーブが生じて、それ以後、バスの運転士を悩ますことに。随時改良が加えられるが、幅員は4.3mしかなく、しかもトンネル内は最大16.5%の急勾配のうえ、例の急カーブと…トンネル内では到底対向できないので片側交互通行とされ、15分ほどの信号待ちを強いられる始末。2005年に全長1,310m、バスの対向も可能な待望の新しいトンネルに引き継がれ、ようやくボトルネックが解消されたんだが、それでもこのトンネル、全区間に亘って10.9%の急勾配。さすがの山岳仕様のバスでもエンジンが苦しそうです。

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トンネルを抜けると車窓に焼岳の姿が現れてくる。10分もしないうちに上高地バスターミナルに着きました。初めて訪れた上高地、想像以上の涼しさと絶景です。ホテルに荷物を預けて、夕方まで飽きることなく歩きとおしました。

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上高地での宿泊は憧れの上高地帝国ホテルです。このホテルはホテルオークラ、ニューオータニとともにホテル御三家とされる帝国ホテルが直営するリゾートホテルなんですね。開業は1933年(昭和8年)、クラシックホテルというにはまだ新しい部類だが、この上高地のリゾート化と共に歩んできた歴史あるホテルです。現在の建物は開業当初の外観を忠実に再現しながら1977年(昭和52年)に新築されたとのことだが、ヨーロッパのリゾートのような歴史に裏打ちされた品格の漂う高級ホテルです。

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予算の関係から、泊まったのは4階の屋根裏部屋の客室で、やや狭いし、窓が小さいので眺望がいいわけではないが、基本的な設備は整っているし、アメニティーも充実。何よりも山荘のような雰囲気がいいですね。

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食事は宿泊者専用のダイニングルームでいただきます。

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食後はバー「ホルン」でシェリーを少々。我ながら優雅やなぁ…このホテル、場所が場所だけに毎年4月下旬から11月上旬までの季節営業で、営業期間中はスタッフが東京から寮生活をしながら営業しているとのこと。こんな山の中で閉じ込められたら、さぞお金も貯まるやろな…

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翌日、朝から上高地の森の中を歩きます。当初、近くの旅館で立ち寄り湯をいただこうと思っていたが、森の中が楽しいので立ち寄り湯は省略。温泉浴でなくても、もう充分に森林浴の恩恵を得ているからね。

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ホテルでしっかりアメリカンブレックファストをいただいたが、さんざん歩いたらさすがにお昼にはお腹も空いてきた。昼食は、こちらも歴史ある五千尺ホテルでいただくことにします。

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上高地帝国ホテルに戻って、バスの時間までロビーラウンジの「グリンデルワルト」で優雅な時間を過ごしました。

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帝国ホテル前BSからバスに乗ってきた道を戻ります。このバス、ほとんど満員で、危うくあぶれるところでした。平湯バスターミナルからは松本発高山行きの特急バスに乗ることができました。このバスも安房トンネルの開通によって開設されたもの。ひとつのトンネルで流動がガラッと変わるものですね。

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高山から来たときと同じ高速バスで名古屋に戻り、近鉄で大阪に帰りました。さすがに食べすぎ。バスの中ではほとんどぐったりとしてしまいました。

  • 訪問日:9月12日~14日
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節電に貢献?バスで行くエアコン不要の高地の旅(1)@奥飛騨・上高地

2012-10-02 22:37:45 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

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エアコンを動かすのにも、いささか後ろめたく感じる節電の夏。ようやく夏季休暇を取得する日程が決まりました。お休みが決まったので例によって「バスde温泉」。どうせなら思いっきり涼しいところにしようかなぁ……普通なら秋の気配が感じそうなこの時期に至ってもまだまだ残暑が続く9月半ば、の早朝7時、近鉄大阪難波駅からアーバンライナーに乗り込みます。今回の行き先は山。それもかなり高いとこを目指します。

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2時間程の乗車で近鉄名古屋駅に到着。名古屋駅新幹線口付近にあるJRバス乗り場から、高山行きの高速バスに乗り換えます。高山に行くにはJR東海の特急「ひだ」が一般的だが、バスの方が多少時間はかかるものの大幅に安い。

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バスはJR東海バスの日野セレガ。名古屋高速・名神高速・東海北陸自動車道を経由して北上するとともに、標高も上げていきます。周りに何もない山中に巨大な構造物が現れたら清見ジャンクション。ここから無料区間の高山清見道路を通ると終点の高山濃飛バスターミナルまでもうすぐです。

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乗車時間は2時間30分ほどで確かに安いが、所要時間もさることながら、ゆったりした座席、そして車窓の景色は列車の方に分があると思います。お昼前に高山駅前の濃飛バスターミナルに到着。ここでお昼ごはんにします。以前訪れたときの高山は雪景色だったが、今回は初めての夏の高山。雪がなければ意外に歩きやすく。すぐにお店に着きました。高山といえばラーメンもいいが、でも今回はカレーです。

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濃飛バスターミナルから新穂高ロープウェイ行きのバスに乗って平湯へ向かいます。このバス、以前、真冬に乗った時は満員で、平湯まで1時間近く立たされたことがあったが、今回はちゃんと座れました。車両はふそうのエアロスターです。

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平湯バスターミナルは、奥飛騨温泉郷や新穂高登山の拠点として、そして安房トンネルの開通後は上高地の玄関口のターミナルとして多くの観光客や登山客で賑わっています。今夜の宿はここから少し歩いたところ。

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豊富な湧出を誇る平湯温泉には源泉も多数。立ち寄り湯にも恵まれています。

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これは以前に訪れた冬の立ち寄り湯。バスターミナルに併設の温泉です。参考までに…

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平湯にはこの「ひらゆの森」のような大規模な入浴施設もあります。この温泉も評判はいいが、閑散期にもかかわらず駐車場に大量の車。恐れをなして踵を返し、旅館街で温泉卵をいただきました。

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歓楽街の無い平湯では、夜はおとなしく旅館でじっくり睡眠。翌日に備えます。

  • 続く…
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アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(4)@富山

2010-10-02 09:51:43 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(3)@富山の続きです

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ホテルの前から朝一番の路線バスで出発。富山地方鉄道のふそう車です。天気がいいので、今日は予定通り黒部峡谷を下流から攻めてみることにしましょう。

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富山地方鉄道は地鉄と呼ばれていて、鉄道やバスのほか、富山市の都心部に路面電車も走らせています。

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地鉄の富山駅から宇奈月温泉行きのローカル電車に乗ります。電車は地方私鉄では珍しい、中古車ではなく自社で発注されたもので、この形式は昭和36年から39年にかけて造られたもの。かなりのベテランではあるが、丁寧に使われており、それほど古さを感じない。転換クロスシートは快適です。各駅にこまめに停まりながら富山平野をのんびりと。

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電鉄黒部駅のあたりから向きを変え、山に向かって進んでいき、およそ1時間ほどで宇奈月温泉駅に着きました。

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宇奈月温泉で、今度は黒部峡谷鉄道に乗り換えます。関西電力グループのこの鉄道は、冬場は営業休止することであまりにも有名。軌間は762㎜の、いわゆるナローゲージのため、車両はどれも実に小さい。

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電気機関車もかわいらしく、そのスタイルがスイスの登山鉄道風でお洒落です。でも、オレンジ色と茶色の配色は、そこらへんで見かける関西電力の事業用車両と全く同じです。関西人には日常そのもので、正直、萎える。

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窓ガラスつきの客車もあるが、こんな日ならオープン型の車両のほうが見晴らしがよく、吹きっ晒しの風も気持ちいい。意外に乗り心地も上々で、客車特有の発車時のショックが全くない。

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その秘密はダンパー付きの連結器にあるのでしょう。

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車窓(といっても窓はないが)の右や左に絶壁や奇岩、ダムや発電所が現れ、時が経つのを忘れさせてくれます。写真は出し平ダム。

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直角にそそり立つ岩肌は、ねずみ返しの岩壁と呼ばれる絶壁で、猫に追われた鼠ですら登るのを諦めると言われています。絶壁の足元にある駅が猫又駅で、猫もまた追うのを諦めるから猫又とか…

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黒部川第二発電所は昭和11年竣工の建物で、モダニズム建築の旗手、山口文象の作品とのこと。その端正な美しさに目を奪われます。

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全く飽きることを感じさせない1時間15分、早くも終点の欅平駅に着きました。とりあえず帰りの列車の予約と、切符の購入を先にしておくことにします。こんな場所で積み残されたら目も当てられないからね。

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平という地名なのに、平らなところは殆どありません。山肌にへばり付くように建てられた黒部川第三発電所の上に駅施設を構築したようです。この駅からは関西電力黒部専用鉄道が延びているが、我々一般人は乗ることはできません。

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この欅平から黒部川上流へは、一般人の歩ける道もなく、支流の祖母谷川に沿って上流を目指す道があるのみ。この道でちょっとだけハイキング気分を味わうことにします。

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えげつないオーバーハングは、人喰い岩と呼ばれているそうです。この道を歩いている途中、地元の軽トラックとすれ違いました。でもこのトラック、下界と繋がる道のないこの地へ、どうやってここにやって来たのでしょう。峡谷鉄道の貨車に積まれて来る以外、方法はないと思うのだが…そもそもガソリンはどうするの?

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再び峡谷鉄道に乗って、今度は渓谷を下ってゆきます。今度もオープン型の客車で、絶景を堪能。が、列車がトンネルに入るとともに著しい冷気が襲ってきて、乗客の中にはガタガタ震えている人もいます。真夏ならいいが、紅葉シーズンでは窓付きの車両を選ぶか、かなりの厚着をするほうがいいでしょうね。

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宇奈月駅で味のある凸型電気機関車を発見。どうやら貨物用のようです。

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時間の都合で入館を諦めたが、宇奈月駅の直前に黒部川電気記念館があり、黒部の電源開発の歴史を紹介しているようです。記念館の玄関には峡谷鉄道の初期の電気機関車が展示されています。L型のこの機関車、有名な草軽電鉄のジェフリーとよく似ていますね。

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宇奈月温泉駅に現れた地鉄電車の車両は、これも地鉄オリジナルの14760形。地鉄では車両のカラーリングを順次オレンジとブルーグリーンの塗り分け(立山から乗った車両の色)に変更しているようだが、どう考えてもこっちのほうが垢抜けているように思うのだが…

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新魚津駅で地鉄からJRに乗り換えます。ローカル電車でのんびり富山まで行くことに。

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車窓には立山連峰が広がっています。さっきまであの上にいたのですね。

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富山駅は今だ跨線橋の残る懐かしい佇まい。それでも北陸新幹線の着工に先行して、一部で高架化工事も始まっているようです。北陸新幹線は東京と長野を結んでいる新幹線を、富山、金沢、福井を経て大阪に達するもので、一部、工事は始まっているが、福井・大阪間はルートすら決まっていません。

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駅で車中で食べる弁当を探します。富山の駅弁といえば鱒寿司があまりにも有名だが、百貨店やスーパーマーケットの駅弁フェアで簡単に手に入れることができるのでパス。ホタルイカや白えびなど、富山の食材が散りばめられた富山湾弁当にしました。治部煮、ウマウマ。鱒寿司ウマウマ。白えびのかき揚げ、激しくンマイッ!

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あとはサンダーバードで大阪まで一直線です。今回の旅ではトラブルらしいトラブルは無かったなぁ…満足感に浸りながらシートを倒すと、大阪駅まで気を失ってしまったように熟睡してしまいました。

  • 訪問日:2007年9月13~15日
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アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(3)@富山

2010-09-24 10:44:03 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(2)@富山の続きです

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室堂の拠点はこのホテル立山です。ここは大規模な宿泊施設であるとともに、バスターミナルも兼ねています。

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お腹も空いてきたので、このホテルで昼食を摂ることにしました。ホテルのカフェではカレーライスが自慢とのこと。

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確かに美味いカレーではあるが、量的には上品過ぎる。付け合せがフルーツのシロップ漬なのなかなかのセンス。疲れた体には甘いものがベストマッチだからね。で、お値段は1400円。確かに高いが、こんな山上で都会レベルのものを提供しているのだから文句は言えません。

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室堂から美女平駅までは高原バスで50分ほどかけて徐々に下っていきます。ここは4月から5月にかけて、切り立った雪の壁の中を走ることで有名ですね。

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バスは日野セレガ、環境への配慮のため、ハイブリッドエンジンになっています。下りはいいが、登りは相当エンジンへの負荷がかかることでしょう。

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美女平駅で再度乗り換え、今度はケーブルカーで一気に下界へ降りていきます。下界に降りたら一気に残暑が襲ってきます。

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駅の前にある立山カルデラ砂防博物館に入ってみました。立山には巨大なカルデラがあって、そのカルデラの縁が少しずつ崩壊しており、地震や大雨があると、大規模な土石流が富山平野を蹂躙するという激甚災害が起きてしまうそうです。その災害を予防するため、砂防ダムの建設が進められており、その事業を紹介するのがこの博物館です。

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ここには建設のためのトロッコが展示されていて、密かなトロッコマニアであるワタシにも興味深い。

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このトロッコを有する立山砂防軌道は、工事用のため一般人が乗ることはできません。急傾斜を登るため、写真のジオラマのようにえげつないスイッチバックになっていて、その数なんと18段。で、この工事、完成はいつになるかわからない…というか、永遠に工事を続けなければならないらしい。賽の河原に石を積むようなもんですな…

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立山から富山地方鉄道の立山線です。電車は関西人にはお馴染み、元は京阪テレビカーです。木立の中、連続する急カーブをレールを軋ませながらゆっくり降りていく様は、南海高野線のよう。

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電鉄富山駅に着いたら、あたりはすっかり暗くなっていました。富山に来たなら、やっぱりキトキトの魚を食わなければ。お腹も空いてきたので、駅周辺で適当なお店を…タバコを止めてからは、煙のこもる小さい店は苦手なので、ビルの1階の、小洒落た居酒屋に入ってみました。地酒とお造りを注文。鱸の刺身がトロトロで旨いっ!

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富山名物の蒲鉾です。富山の蒲鉾は鯛に模してみたり、昆布で巻いたり、かなり特徴的ですね。

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富山駅の北側に、かっこいい電車が静々と入ってきました。ホテルまでは富山ライトレールを使います。これに乗ったからって、ホテルの最寄に行ける訳ではないのですが、いちど乗ってみたかった。

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電停で発車を待っている娘さんが「ライトレールで帰るから…」っと家人に電話しています。ちょっと前なら「汽車で帰る」と言っていたと思います。早くも富山市民から馴染まれているようでちょっと嬉しい。大阪の阪堺電車でもこんな車両を走らせて欲しいもんです。

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今夜の宿泊は、帽子のオバハンで有名なアパホテルです。温泉めぐりの旅でこういうところに泊まるのも変な話だが、どうせ泊まるなら温泉つきをと…

続く…

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アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(2)@富山

2010-09-20 23:01:28 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(1)@長野の続きです

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浅間温泉から再び路線バスで松本駅に戻ります。浅間温泉と松本の間、長野大学や高校もあり、通学・生活路線のようで、ほぼ10分おきに発着しているので便利です。

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松本駅からJR東日本の大糸線で北上します。2両編成のE127系電車は各駅に停まっていきます。車内には地元の乗客に混じって、相当数の登山やハイキングの格好をした乗客が乗っています。

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車窓からはときおり蕎麦の花が咲き誇っているのが見えます。

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同じボックス席に座った地元のおじさんが言うには、昨日はいい天気で北アルプスが一望できたが、今日の天気では見ることはできないだろうとのこと。諦めかけていたら、一瞬だけ常念岳(2857m)の頂が顔を出しました。

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信濃大町駅は北アルプスの長野側の入り口で、大きなリュックを背負った登山客で賑わっています。重装備の山男たちの中、ひとりお気楽な温泉旅行客は浮いているに違いない。

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信濃大町から扇沢までは川中島バスの路線バスです。路線バスといっても、車両は観光タイプの日野セレガの初期のタイプで、乗り心地は上々。延々と上り坂が続くこのルートでも、高出力のエンジンなので、苦もなく登っていきます。

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こんな山中に突如現れたのが扇沢駅で立山黒部アルペンルートの長野側の拠点です。ここには広大な駐車場とともに、土産物屋やレストランが整備されています。非常に大きな施設なのは、ダム建設時の基地かなんかで、広大な敷地があったからでしょう。

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しかし、駅といっても鉄道ではありません。日本でここだけのトロリーバスの駅なのです。実は、この旅の最大の目的は、キンキンに涼しい高原ではなく、トロリーバスに乗ることにあったのです。乗車の時間になり、平静を装いながらバス乗り場へ着くと、そこには憧れのトロリーバスがずらっと並んでいる。

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バスの屋根の上には2本のトロリーポールが据えられています。こうなるともう気持ちを抑えることはできません。ひとり列から離れ、バスを撮りまくる。他の乗客にはかなり奇怪な行動と思われているに違いない…でも、そんなの気にしない!

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このトンネルが「黒部の太陽」で描かれていた難工事のそれなのです。トンネルも中ほどを過ぎると、脳内に「風の中のすばるぅ~砂の中の銀河ぁ~」っと鼻をつまんだ声が聞こえてきだしました。

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終点の駅もトンネル内。そこから200段の階段を登り切って外に出てみると、眼前には黒部の雄大な景色が広がっています。下界では今にも降り出しそうな天気だったのに、何たる天佑!陽が射してきました。

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遊歩道をしばらく歩くと豪快に放流する黒部ダムが姿を見せます。こんな険しい渓谷の中に巨大な壁を造り出す人間の英知に驚嘆。

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手付かずの自然が美しいのは当然だが、大自然を切り裂いて造営されたこれらの建造物も、40年以上の風雪が積み重なった現在、灰色のコンクリートも自然に溶け込んできて、別種の美しさを醸し出しています。貴重な文化遺産になっていると言ってもいいのでは。

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緑の絶壁と灰色の絶壁を眺めながら地ビールをキューっと一杯。格別の旨さです。

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ダムの上辺を歩いて渡り、トロリーバスの駅と反対側の、これまたトンネル内にケーブルカーの駅があります。

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このケーブルカーは全線トンネルの中で、40度近い急傾斜を登っていきます。ケーブルの車両は汽車会社製、今の川崎重工です。

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終点の黒部平駅でロープウェイに乗り継ぎ、さらに上を目指します。ロープウェイはトロリーバスと同じ大阪車輌製。

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空中散歩を楽しむこと10分足らず、大観峰駅に着きました。この時点で、2,316mの高さです。駅の屋上が展望台になっています。つい先程までいた黒部湖があんなに下のほうですね。

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駅の土産物屋に、富山限定販売の白えび味のポテトチップスが販売されていました。白えびの珍しさより、オドロキはパンパンに膨らんだこの袋。気圧もかなり低くなっているようですね。

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大観峰駅から室堂までは再びトロリーバスでトンネルを抜けて行きます。

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トンネルを抜けると室堂駅です。駅の寒暖計は18度を指しています。実に涼しい。黒部とは一転、ガスっていて、しかも、時折雨も降ってきたりします。しかし、一瞬霧が晴れ、立山三山が姿を現したりもします。山の天気は変わりやすいってのはこういうことか…

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火山湖のみくりが池は鏡のよう。池の周辺は遊歩道が整備されているが、できるだけ自然のままを保つため、でこぼこしていて、歩きやすいとは言いがたい。また、高山植物を守るため、遊歩道から一切外に出ることはできません。運がよければライチョウにも出会えるらしいのだが、姿を現してくれませんでした。

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みくりが池をしばらく歩くと、硫黄の匂いが漂ってきました。原因はこの地獄谷です。亜硫酸ガスや硫化水素などの火山性ガスを噴出させています。

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そして火山といえば、例のお約束…

続く…

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アルペンルート・乗り物と温泉てんこ盛りの旅(1)@長野

2010-09-15 23:50:45 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

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それにしてもここ数年の夏は暑い。熱中症で実際に死者もでている状態です。大阪ではもはやエアコンなしでの生活は不可能な状態です。この際、涼しいところへ行って、体をキンキンに冷やしてみようかなぁ……てなわけで、旅の始まりは近鉄、難波から名古屋へ向かう朝7時ちょうど発の名阪特急です。

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いささか早すぎる出発だが、デラックスシートに身を包まれていると、グッスリ朝寝。睡眠不足を解消することができました。

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9時過ぎに近鉄名古屋駅に到着。ここでJRに乗り換えます。駅のホームではひっきりなしに特急列車が行き交っています。

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朝から何も食わずに名古屋まで来たのは、名古屋名物の麺を食べたかったからですね。駅構内で見つけた立ち食いで、きしめんのきつね入りを食べてみました。カツオの風味がガンガン襲ってくるダシはかなりイケてる。昆布ダシ大好きの関西人にとっても、毎日は辛いにしても、たまに食うにはいい。冷凍の麺はコシもあり、トッピングの天ぷら類は通し揚げのよう。かき揚きしめんを注文した方がよかったと少し後悔です。

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10時ちょうど発の長野行きワイドビューしなのに乗り込みました。車内はほぼ満席で、車内の乗客の風体から、ビジネス利用が多いようです。車両の383系は振り子式で、高速でカーブを通過することのできる構造。以前の381系では不自然な動作のため乗り物酔いが多発したが、新しいこの車両では振り子であることを感じさせない自然な動作です。

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快適な乗り心地にまたしてもウトウト寝てしまいました、ふと目覚めて外を見ると、今まさに奇勝寝覚ノ床を通過しているところ。電車が高速なのでカメラの用意が間に合わず、ベストショットは逃しました。

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ほぼ正午に松本駅に到着、高地のためやはり涼しい。長野県第2の都市であるとともに有数の観光地である松本市は、松本城周辺の中心街は、たいへん美しく整備されています。

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駅からは100円バスのタウンスニーカーで市内一周。コミュニティーバスはこういう使い方ができて観光客に便利です。車両は小型ノンステ、日野ポンチョの旧タイプです。

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松本城のあたりで昼食を摂ることにしました。長野なのでやはり蕎麦屋が軒を連ねています。適当に店を選び、山葵菜の蕎麦をいただきました。観光客目当ての店なので、あまり期待していなかったが、感動的って程ではないものの、そこそこ美味い。さすがに本場、蕎麦のレベルは高いようです。

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屈指の美しさを誇る松本城は、日本最古の五重天守で、国宝に指定されています。白を基調とした明るく華やかな姫路城とは対照的に、黒が基調のその姿は凛としていて精悍です。

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いっぽう、西側から見た姿は華奢に見え、意外な一面を見せてくれる。どこか頼りなく、はかなげな美しさを感じます。

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松本城から10分ほど北に歩くと、重要文化財の旧開智学校が姿を現します。脱亜入欧が進められた明治の初期には、学校建築も洋風であることが推奨されていました。この松本に学校を設立する際、地元の大工の棟梁が見よう見まねでこんな立派なものを造り出しました。建築材料に廃寺の柱や梁が使われているなど、随所に和洋折衷が見受けられるとのこと。このような建築様式を擬洋風建築と呼ばれているそうす。

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館内は資料館として公開されていて、昔の教室が再現されています。

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展示品の中で特に目を引いたのが、戦時中の子供たちの絵。勇ましい絵は、聖戦完遂が声高に叫ばれていた当時の世相を反映しています。翻って、教育とは強力な世相を作ることができる。かなりの力を入れてこの学校を作った、明治の人たちの先見性は、良くも悪くも見事なものです。

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松本駅に戻り、ショッピングセンターに併設された松本電鉄のバスターミナルから、路線バスで浅間温泉を目指します。松本電鉄は長野県の一大企業グループであるアルピコグループの中心企業で、松本と新島々を結ぶ鉄道と、松本周辺のバス路線を一手に引き受けています。最近珍しくはなくなってきた女性が運転する車両は、富士重工ボディーのイスズ車です。

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浅間温泉は松本市の郊外にある閑静な温泉街。今夜はここで泊まることにします。

続く…

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雪の飛騨路をゆくバスの旅(2)@岐阜

2010-03-09 23:27:10 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

雪の飛騨路をゆくバスの旅(1)@岐阜の続きです。

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宿泊の旅館、孫九郎の目の前にあるバス停から高山方面に戻るバスに乗り、往路に通過した平湯温泉に向かいます。目的は日帰り入浴施設の平湯の森で硫黄臭の極上温泉を楽しむためですね。

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平日にもかかわらず、車内には大勢の観光客が乗っています。確かに慣れない雪道はプロの運転のほうが安全・確実だからね。雪で道幅が狭くなっているので、バス同士の離合も注意深い。

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福地温泉の入り口近くにある奥飛騨ガーデンホテル焼岳では玄関先にディーゼルカーが置いてある。帰ってから調べたら北海道から運んできたキハ27で、ホテルのカラオケルームにしているらしい。こんな山中にどうやって運んできたかが不思議です。 

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平湯の森のオープン時間は10時。それまでは平湯バスターミナル、濃飛バスの運営するアルプス街道平湯の3階、ここも源泉掛け流しのパノラマ大浴場天然温泉スカイガーデンで時間つぶしを。

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平湯の森のオープン時間が近づいてきたので温泉を辞してバスターミナルに戻ってきました。このとき丁度、高山行きのバスが近づいてきました。っと、ここで悪魔の声が聞えてきたのです。
「今、このバスに乗っといたほうがエエでー!」
実はこのあと白川郷に行こうと思っていたのです。この時間なら夕方には北陸に抜けていて、そこでまたまた温泉が楽しめるかも…悪魔の囁きに誘われて、フラフラとこのバスに乗ってしまいました。

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往きは立って乗った区間を、今度はゆったり座って降りていきます。高山のバスセンターで白川郷経由金沢行きの切符を求めるたところ、なんと今日の便はすべて満席とのこと。これでは今日中にバスで金沢に抜けることができない…やってもた…こんなんやったら平湯の森のお湯に浸かっとくべきやった…(涙)
白川郷を通らずにJR高山本線で金沢に抜ける方法もあるが、それでは意味がない。なぜ白川郷に行きたかったかと言うと、そこにかつて存在していた国鉄バス名金急行線の名残を確かめるためなのです。この路線は、国鉄バスの車掌が沿線に桜の苗を植えていった美談の地。バスヲタにはゼッタイ外せない場所だったのですが…

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後悔しても仕方ない。高山の街で腹ごしらえながらこの後の行程を考えよ。単純な性格が幸いして、腹が膨らんだらすぐに立ち直る、と…

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バスセンターでバスの便を物色すると、下呂行きの路線バスがあるではないか。これ幸い、このバスで下呂温泉に行くことにしました。白川郷には桜の美しい季節に行くことにしよう。

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高山から下呂へは高山本線で行くのが常識だが、そこは敢えてバスを使います。飛騨川沿い、国道41号線の車窓はなかなかいい。ただ、高山本線でも同じ光景でしょうが…

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飛騨川の穏やかな流れと高山本線の線路と国道41号線が綾を織るように南へ進んでいきます。バスと飛騨川で思い起こすのは、あの悲惨な飛騨川バス事故だが、悲劇の地はもう少し下流のようです。

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下呂温泉は源泉を守るため集中配当にしているとのこと。温泉の質にはあまり期待できないので今まで訪れることはありませんでした。自家源泉の宿があるんならここで宿泊してもいいかなと思ったのだが、なにぶん突然のこと、下調べをしていないので判りません。

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ここの河原には混浴の露天湯、噴泉池があって、ここだけ源泉とのこと。ただし、街中の河原の露天なので入浴には勇気が必要。でもまあ、折角なので覚悟を決めて入ってみよっかな…しかしそこには大声出して騒ぐわ、風呂でタバコを吸うわ、お行儀のよろしくないグループが占拠していました。止めときます。駅前の観光案内所で教えてもらった日帰り入浴施設でお茶を濁すことにしました。

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下呂からは高山方面以外に路線バスはないようです。ここでバスは諦め、高山本線の特急ワイドビューひだに乗り込みます。ところが指定席は満席で、自由席しかありません。
嫌な予感…案の定、下呂駅に入ってきた列車は満席状態で、仕方なく通路に立って乗ることになりました。究極のバスヲタ席を得た穂高行きのバスと違って、今度はテンションも上がりません。

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名鉄電車との乗り換え駅の鵜沼で幾分空いてきて、ようやくここで座席にありつけました。山の上に岐阜城が見えたら岐阜駅です。ここでスイッチバックになるので、ここから名古屋までは後ろ向きに進みます。そして再度岐阜城を見ることになります。

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名古屋駅に着きました。駅ビルのJRセントラルタワーズが今の名古屋のシンボルです。

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しかし、名古屋のシンボルは駅ビルでも、名古屋城でもなく、この大名古屋ビルジングではないかな?この佇まいと名称がなんとも昭和的。

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名古屋駅の地下街で名古屋メシを探すことにしました。今回は味噌カツとえびフリャー。名古屋のカツはとにかく衣が厚い。見た目は豪華だが、食べたら少し期待はずれなんですが…

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名古屋マリオットアソシアホテルのバーラウンジは名古屋駅の1階にあって便利です。すぐ近くに近鉄の改札があるので、特急を待つ間の時間つぶしには丁度いい。

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19時発のアーバンライナーに乗りました。大阪市の南部に住む私には、新幹線より近鉄特急のほうが便利です。アーバンライナーのデラックスシートは500円足らずの追加料金でグリーン車以上の快適な乗り心地。大阪・名古屋間を寝ないで乗り通したことは記憶にない。新幹線で寝てしまったら、下手すりゃ岡山まで連れて行かれるが、近鉄ならその心配もありません。

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今回のバス旅、最初は調子良かったのだが後半はグダグダになってしまいました。なんといっても平湯のお湯を堪能できなかったことが実にグヤジイ!そもそもの間違いの始まりは平湯で悪魔の囁きに乗せられて予定外のバスに乗ってしまったこと。これは自業自得、どこに文句も言えるわけもないのだが…

  • 訪問日:2008年2月24・25日
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雪の飛騨路をゆくバスの旅(1)@岐阜

2010-03-08 23:34:35 | ☆バスde温泉(東海・北陸)

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JR天王寺駅の南に隣接する近鉄大阪あべの橋駅は、近鉄南大阪線のターミナル駅であるだけでなく、ここから各方面へ高速バスが出発します。ここを発着する色とりどりのバスを眺めるのは、ワタシにとって通勤中の密かな愉しみでもあり、羨望の的。ようやくその羨望の的の中の人になることができました。

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近鉄バスと濃飛バスが共同運行している大阪・高山線は、あべの橋を皮切りに難波、梅田、京都、郡上八幡などを経由しながら高山に至ります。車はふそうのエアロ。8時ちょうどの濃飛バスでの旅立ちです。

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いつもは通勤の大阪市バスで通る谷町筋も、乗ってるバスが変わると景色も新鮮。運転士のアナウンスで、今日は雪のため到着が遅れるとの説明がありました。天王寺の駅でお弁当を買っておいてよかった。万一閉じ込められても飢えずに済むからね。

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梅田のあたりで雪がチラホラ。バスが阪神高速に乗ったらすぐに、かなりの雪になってきました。大阪市内でこれだったら、今から向かう高山はどんなことになってるのやら。

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名神高速の黒丸PA(滋賀県東近江市)で最初の休憩です。ここでワタシの靴の試運転を。この旅のためにあわてて購入した雪用の靴、調子は上々。雪の上を歩いてもしっかり安定している。相変わらずの激しい雪のせいで、彦根の手前ぐらいではノロノロ運転になりました。こんなときは慌てず騒がず、寝るに限る。ふと目を覚ますと、あの豪雪地帯の関が原をバスがスイスイ走っています。関が原で雪が全くないのはオドロキ。

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まだお昼には早いが、例のお弁当を食べることにします。水了軒の八角弁当は大阪駅名物のお弁当で、最近は天王寺駅でも販売しています。値段は張るけど、旅のお供はやっぱり駅弁でしょ。

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一宮JCTで東海北陸道に乗り換えて北上。しばらく進むと「なんじゃこりゃ」。車窓から妙な建造物が見えてきました。帰ってから調べてみると一宮市のツインアーチ138だと…高さが138mなので名称に138という数字が入っていますが、なんで138mかというと、いちみやだからとのこと。訳わからん。造ることのみが目的の公共事業っぽい臭いがします。

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郡上八幡あたりになるとさすがに雪が目立ってきました。並行する線路は長良川鉄道。この鉄道は旧国鉄越美南線で、国鉄の民営化時に赤字路線として第三セクターに転換した路線です。

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廃止の危機すらあるローカル鉄道を尻目に、この東海北陸自動車道は、4車線化工事の真っ盛り。潤沢な道路特定財源のお陰でこんな工事ができるのでしょう。鉄道すら維持が難しいのにこんな大工事、どこか間違ってると思うのはワタシだけ?さらに北上して、ひるがの高原あたりではもう一面銀世界。陽が当たると美しい雪景色が広がります。

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定刻より少し送れて高山駅に到着しました。やはり運転士の予想は正しいですね。ところがこうなると、乗り継ぎの新穂高ゆきの路線バスには間に合うかどうか微妙になってくる。急いでバス乗り場に行ってみたら、今まさに出発したところです。しかし未だ多くの乗客が積み残されていて、そのため続行便が出るとのこと。これは僥倖!長時間のバス待ちは免れました。

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しかしその続行便でも乗客を積みきれない。無理やり詰め込んだが、ワタシのほか数人は椅子がなく立って乗ることになりました。観光路線のバス(いわゆるワンロマ車)なので、つり革もなく、かなり不安定。最後の乗客のワタシは前ドアのあたりに立つことになりました。

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この状態で約1時間半の山登りです。普通ならテンションが下がる状況だが、ワタシにとっては絶好のポジション。車掌さんになったような気分です。究極のバスヲタ席なので、テンション上がりっぱなし。平湯を過ぎて、ようやく空席ができて座ることができました。

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今日の宿泊予定の福地温泉と新平湯温泉の旅館街を通りすごして栃尾温泉で降車。バスはこのまま新穂高温泉へ向かってゆきます。

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栃尾温泉のバス停で福地温泉へ向かうバスを待ちます。思いのほか温い露天温泉に浸かってしまった後、このバス停で福地温泉へ向かうバスを待つ間の容赦なく吹き付ける寒風…凍ってしまいそうだ。ようやくやってきたバスも福地温泉を経由しないとの事。これ以上待つのは本当に生命の危機になりそうなので、とりあえずこのバスに乗って、近いところから歩くことにしよう。

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福地口のバス停で降車。辺りには何もなく、山の中置き去りにされた気分で不安です。ここから雪道を歩くことになるのだが、なれない雪道を緊張しながら歩いたせいか、かなりしんどい。疲労と不安がピークになってきた頃、ようやく旅館街が見えてきました。

続く

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