この地図は、国土地理院の2万5千分1地形図を複製・加工したものである。
守内(しゅうち)は岩国市の北部にあり、錦川を挟んで両側に集落がある。域内は広いが、
そのほとんどが山地で、集落は川沿いの山際に立地する。左岸を国道2号線、右岸を錦川
鉄道が走り、集落を結ぶ守内橋があるが、洪水の時には水中に沈む沈下橋である。(歩行約
3.1km、🚻なし)
1993(平成5)年錦川鉄道の駅として開業した守内かさ神駅は、駅から西へ徒歩10分
の所にある「かさ神神社」を駅名の由来とする。ホームは駅前広場より高い位置にあり、
駅前に民家は存在しない。
駅前に出て錦川下流方向へ進むと、守内集落ではなく持国集落であった。民家が途切れ
て線路が並行する地点から引き返す。
線路傍に1軒のみの古民家。
錦川鉄道のガード下を潜ると、右手にお寺を思わすような持国公会堂。
1889(明治22)年の町村制施行により、持国村など7ヶ村をもって藤河村となったが、
1916(大正5)年藤河村が2ヶ村に分割されて持国は御庄村となる。
守内と持国は駅前付近が境界のようで、駅から沈下橋までは採石場のみである。
錦川には3つの沈下橋(潜水橋)があり、その内の1つが守内かさ神駅から徒歩5分の所
にある守内橋。約130mのコンクリート製で、幅は3mもあって近くの採石場へ行くト
ラックも通行できる。
橋脚には厄介な竹が引っ掛かっていたが、流れてきたものを引っ掛けさせないように、
どの部分にも角は丸みを持たせたデザインとなっている。
通行止め用のゲートが設けてある。
守内集落は国道筋と谷筋に立地し、谷筋の奥に大歳社、守内阿弥陀堂が鎮座する。
背後は急傾斜地、玄関は国道前という中に立地する。
国道に沿って約400m範囲内に集落。(西端)
沈下橋は建設費が安価であるため、山間部など交通量が少ない地域の生活道路として建
設された。現在は永久橋に架け替えが行われ、徐々に姿を消しつつあるようだ。
約2時間の滞在時間で、その多くを沈下橋に費やしてしまい、かさ神神社へ行くことが
できなかった。「かさ」は「かさぶた」のことで、皮膚の病に霊験があるという。