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ぶら~と散歩

訪れた町や集落を再度訪ね歩いています。

防府市東佐波令‥多々良山と人丸集落めぐり

2023年09月02日 | 山口県防府市

        
                この地図は、国土地理院の2万5千分の1地形図を複製加工したものである。
         人丸は天神山の北に位置し、西に佐波川南流する。行政名は東佐波令だが、通称・人丸
        地区と呼ばれ、人丸水源地、人丸会館やバス停名から「人丸」とする。この地域は42世
        帯75人が暮らす集落である。(歩行約5.8㎞、🚻テニス用)

        
         JR防府駅(11:50)から防長バス久兼行き10分、人丸バス停で下車する。

        
         バス停から旧道を防府方面に引き返し、最初の坂を上がって県道三田尻港徳地線に合わ
        す。 

        
         新幹線下を過ごすと左手に舗装された道がある。

        
         坂道を上がって行くと、新幹線多々良山トンネルの入口が見えてくる。

        
         フェンス越しに新幹線が走り去る。

        
         その先は広い道ではあるが草が繁茂する道となる。

        
         新幹線多々良トンネル手前から走り去る新幹線を眺めることができる。

        
         新幹線を眺めて引き返す予定であったが、ちょっと冒険してみる。

        
         登山者にとってはマイナーな山のようで、あまり踏まれた形跡がない。とりあえず行け
        るところまで行って引き返すことにする。

        
         ロープの切れ端を確認しながら高度を稼ぐと、やや不明瞭な地点に出る。ここで進路が
        南に変っており、少し右往左往するが、やや右手に進み尾根筋に上がり左折する。

        
         途中に石鳥居があるが、麓からどのような道があったのであろうか。柱には刻字がある
        ものの風化して読み取ることはできない。

             
         林内にあって目立つキノコだが名前を知り得ず。 
  

        
         さらに上って行くと、梵字と「大峯山山上大権現」の石塔があるが、大峯山とあるので
        修験道に関係したものと思われる。いつ・だれが設置したかについては記録にないようだ。

        
         尾根道を上って行くと多々良山山頂である。樹林に囲まれて展望もなく、樹木に取り付
        けられた山頂標識のみであった。畑峠に下るルートがあるようだが往路を引き返す。

        
         新幹線のすぐ側にクサギ(臭木)がたくさんの花芽をつけ、一面がピンク色になっている。

        
        
         防府市の上水道は水源を佐波川の伏流水に頼ってきたが、伏流水の水位が低下したため、
        佐波川の表流水から取水する工事が行われた。1976(昭和51)年から築造が行われ、上
        に見えるドーム型の人丸水源地などが建設される。

        
         水源地入口に種田山頭火の句碑。
                  「さくら さくら さくさくら ちるさくら」
         1932(昭和7)年4月15日福岡市にある西公園の桜を眺めて詠んだ句とされる。行乞
        記には「西公園を見物した。花ざかりで人でいっぱいだ、花と酒と‥」とある。

        
         サイクリング旅行を楽しむことを主目的として、自転車道路協会が自治体と連携してサ
        イクリングターミナル(宿泊施設)を設置する。2000(平成12)年協会が解散して施設は
        自治体に贈与されたが、防府市の場合は指定管理者制度で運営されている。

        
         最初の石段を上がると鳥居があるが、建立時期などは不明のようである。

        
         鳥居の先からが3区分された長い石段で、各踊り場で休憩しながら上がって行く。

        
         人丸神社の創建年などはっきりしないが、寛政年間(1789-1801)頃に勧請されたといわ
        れている。祭神は柿本人麻呂とされ、「火止まる」で防火神、「人生れる」で安産神とし
        て信仰されてきたという。

        
         明治三十七八年戦役(日露戦争)に人丸地区から出兵し、凱旋を記念して建てられた石碑
        は、裏に従軍者の氏名、表の揮毫は源(楫取)素彦である。 

        
         畑峠へ通じる市道畑2号線に出ると、入口に猿田彦大神の碑がある。 

        
         市道2号線から見る西目山と右田ヶ岳。 

        
         東佐波令村は多々良山の東南麓にあった大きな村であり、小名として畑、総社、鋳物師、
        国衙、多々良、宮市などがあった。後にそのほとんどが新町名に移行したが、畑地区のみ
        が東佐波令(ひがしさばりょう)を継承したようだ。

        
         建物は更新されたと思われるが、この原風景は何十年も変わらないようだ。 

        
         人丸川が集落を二分する。 

        
         市道2号線を少上がると地蔵堂。

        
         バス乗車時間まで待ち時間が長いので先のバス停まで歩くことにする。佐波川では鮎釣
        りが風物詩となっているようだが釣り人を見かけなった。

        
         逆さ右田ヶ岳。

        
         白坂公園にある仏像2体。

         
         佐波川土手から見る水車。 

        
        
         この施設は円筒分水工といい、農業用水を正確・公平に分配するために考案されたもの
        で、円筒の中心から水を噴出させ、円筒の周りに設けた仕切りの間隔(耕作面積)によって
        水を分配するという。堰の取水部から乙井手用水を分水、次に円筒分工から青井手・一本
        樋・仁井令・植松・古祖原に分水している。

        
         迫戸(せばと)川の用水地。 

        
         健脚の神様「猿田彦命」を祭神として、足の神様として信仰されている。 

        
         このバス停よりJR防府駅に戻る。


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