三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 9月30日 製作納期遅れ

2016-09-30 | メンテナンスお気楽日記
「カバーリング工場ありませんか?」「こんな紐を作りたいのだけど・・」

確かに、以前ならば、ワインダー加工の飛び込み依頼の、紹介やお世話もしていた。
工場からも客先からも「ありがとう」って言われれば、多少は気分のイイお世話でもあった。

ところが昨今は、まず工場の選択枠が少ない。依頼先の作業内容を把握して依頼先を選ばなければならない。
増して、後々苦情をも聞くこともある「あの仕事は大変だった。手間ばかり掛かって、儲けがなかった」

まず、各社の外注先の廃業等が原因だが、各自で探して失敗したか、断られた仕事が回っている。
そんな糸に限って、一筋縄ではいかぬ作業でもある。それを飛び込み対応だから、最初から無理がある。


そんな中、「畑違いの問い合わせ」まで掛かって来る。確かに、撚糸屋・幡屋・リボン屋・染工所での
作業はしているが、その工場が何を得意としているかまでは、知る由もない。

単に糸と言っても、糸種や加工方法など様々。繊維機械があれば、なんてことも絶対ない。
それを一番把握しているのが「糸商」でもある。糸商自体にも「業種」と「得意分野」がある。

得意分野の委託工場を屈指して、客注に対応、販売。それをなり合いとして来た。
それが、海外生産や直販工場の価格競争の波に晒され、量産ロットも海外に奪われている。

実際、波打ち際で最初に波を被ったのは「生産現場」でもある。
事実「人を雇えば、儲けが出ない」状況が続いる。結果「設備はあるけど人がいない」工場が多い。

そんな状態だから、当然廃業・休業工場も多くなる。一番の要因は「後継者に胸を張れない」現状。
家族経営、体が動く限りの工場維持。いくら設備があっても、少人数では生産高の天井は低くなる。

糸商にとっても、新規工場を探す事は、もうゼッタイ出来ない状況になっている。
生き残りは、既存工場に次々と押し込むことしか出来ない。その価格も「人件費」までには至っていない。


正直?な話もあります。商社に北陸の廃業撚糸工場の「設備込み一軒買い上げ」を打診しました。
答えは、「喉から手が出るほど欲しいが・・・」そう、人件費を経費にすると、合わないという事です。

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