三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 3月3日 木製の糸繰り機・糸撚り機?

2017-03-04 | メンテナンスお気楽日記
市内にある、相当前に廃業した機業所を訪ねました。一階の工場はきれいにかたずけられていたが
「二階に古い機械がそのまま」って情報でした。急な階段を登っていくと、木製のカセ繰り機や経糸用の
整経機がそのままの状態でした。当然、産業機械ですから、大きさ(錘数)も半端ない。

イモノ製の織機と違い、木製機械は産廃費用がかかり過ぎ、業者も頼めないままとの事でした。
自分が探しているのは、せいぜい10錘程度の、工房さんや特殊加工用の機台ですから、大き過ぎます。
いいとこ取りをするにしても、後始末の経費を計算すると、販売価格をはるかに上回ってしまう。

一応写真だけは撮って、処分されればその時はその時と、機台の話はおあずけにしました。
案内してくれた撚糸屋は骨董趣味があるらしく?はだか電球のアルミ傘や柱配線の碍子を外していた。

もちろん、木製の四つ枠もありましたが「高山の骨董屋で売っているョ」なんて、笑い話のタネだけです。
自分が、気になったのは、カビ臭い物置に放り込まれた木製の「糸繰り機」です。たぶん??

以前、他の機業所でも見たことがあるが、ここのは、カセ巻き仕上げとする大型の木枠まで付いている。
一応、産業用ですから、足踏み式の弾み車駆動。糸口に真綿を持って行けば、紐ベルトで回転運動となり
真綿に撚りをかけながら、少しづつカセ枠に巻き込む仕組みと、考えられます。

手回しの糸繰り機は、カギフックで撚りを掛け、管に巻いていた。それが機械式撚糸機となると、水車や
発電機モーターがら、布ベルトを通して天井からの一斉起動になりました。

鋳物製の機械も作られる様になり、スピンドルによる撚りやフライヤーで撚りを掛け、シリンダーやボビンに、
撚糸された糸を巻き上げる装置となりました。まさに、産業革命機械でした。

と、なると「足踏み撚り機」は、手回し作業を何とかして、量産産業機として使う「知恵」の礎です。

以前の機業所の屋根裏には、同じような機器?が何台かありました。昔・昔・女工さんがズラーっと並んで
糸撚り作業をしていたことが想像されます。しかし、その機業所のばあちゃんも「使い方は知らない」でした。

今、自分は「昔の機械ではないと、風合いや味が出ない」との要望で、機台を探しています。
遅いスピードや大径解除、糸にやさしく、不均一な仕上がりが味わいとして、見直されている様です。

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