三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 1月14日 寒気事故

2017-01-14 | メンテナンスお気楽日記
冬場の寒さが原因とされるワインダー事故は「モーター負荷過剰」と「ゴムの硬度へたり」です。

まず、正月休みに、良かれと思って行った、機台掃除とベアリングへのグリスアップが引き金となります。
特に、グリスアップは機台停止状態で行う事が多く、ベアリンボールのすき間に、古いグリスを押し込む
結果となります。結果は・・。 又、農業機械用の硬いグリスを使用する外注工場も多いのも現実です。

正月明けの仕事始め、冷え切った工場内で、ワインダーのスイッチを入れれば、モーターが唸ります。
ドラムシャフトの回転負荷が、電圧事故となります。産業機用の長いドラムシャフトの場合は特に注意です。

メンテ方法は、ドラムシャフトを分割し、モーター側からベアリング部に軽油などの薄い油でならし運転を
していくだけの作業ですが、仕事始めから、メンテナンスを呼ぶ破目となります。

機台清掃の後には、必ずカラ運転をする事。グリスアップをする時は運転状態でアップし、ベアリン負荷を
確認することが大切です。もちろん、工場内の室温を上げることもあるが、これはなかなか難しい。


ニットやスパン糸の9°15′紙管の片持ちクレドールはゴムの変形によって、紙管の内側から固定する方法
が取られています。村田・神津・三筋など、皆同じ方法です。圧縮することによってゴムが広がり固定します。

ところが、ゴムのへたり以上に、寒気による柔軟性不良が発生し、作業途中で巻き糸が飛び出す事故となります
この場合は、新品交換しかありません。これを「消耗部品」と言いますが、経費節減や機料店廃業などによって
交換時期を先送りにしている工場が多い。ガムテープで嵩増し対応している工場もあった。

ゴム製品は、寒気による性質の変化は著しい。ワインダーだけではなくボビン巻きでも糸量が変化する。
ゴム加工工場では、単品加工の際、チッソ液に漬ければ、鉄と同じような旋盤加工が出来るとも聞いた。


先ほど「工場内温度」にも触れたが、暖冷房完備の作業環境が整っている工場は少ない。
特に、下請け工場へいくほど、火の気は少なくなります。作業員がアノラック姿の工場も多くなります。

広い工場?を暖房する経費がでない以上に、機械稼働率が低いことが懸念される。昔話と一笑されるかも
しれないが、撚糸工場では、冬場でも工場内では、Tシャツ一枚が常識だった。

汗を流してこその作業。縮こまっていては、作業もままならない。縮んでいるから灯油代が嵩むのです。

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