三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 12月26日 アルミナ注意予報

2016-12-26 | メンテナンスお気楽日記
今日訪ねた、福井のワインダー加工の請負工場でのことです。

福井はエステル繊維が多い土地柄だから、中古ワインダーを世話する際も、特に気を付けなければなら
ない。ちょっとしたガイドのキズでも、糸(仕事)が変わると、フィラメント割れを起こすことがある。

長繊維の分割といっても、以前みたいに1kgなら、まだマシ?で、試編み整経の250g巻き。
その為、紙管の数が半端ない。巻き賃と紙管代が同等なんて、もう当たり前の世界?

中古紙管の業者?も、糸クズ整理の手間賃も出ないと、そのまま持ち込んでくる。
おやじとは、その糸クズをせっせと、カッターで切りながらの話し相手でした。

「2・3本切ると、カッターが切れなくなる。刃を折るのもエライ手間仕事ダ。」「?・?・?」

「炭素繊維でもないみたいだけど、ガラス繊維とも違うし、何かの金属ポリマー加工糸か?」
「そんなこと解るはずもない。只、残糸が多いってことは、使い物にならなかったことかナ」


もう何年か前は、炭素繊維の活用方法に対して、数々の企業が挑戦したが、現在、大半以上が手を引いた。
ただ手を引くだけなら良いが、大変な置き土産が残った。ガイド等のキズです。

原着糸なら簡単そう?に見えたが、実は大変なくせ者でした。撚台のフライヤーはもちろんのこと、
絶対にキズが付かない?なんて言われたアルミナガイドまで、見事な糸道を作った。

ワインダーでも「どうしても巻き糸が締まる」と言われ、調べたらアルミナへの食い込みでした。
言ってみれば「糸ヤスリ」を巻いている状態だから、当然かもしれない。

問題なのは、加工賃の割高に飛びついた工場です。割高には割高の、理由ってものもある。
仕事が変わる事は仕方がない?しかし、あれやこれやと手を出すとロクなことにはならない。
仕事の流れ以上に、その糸にあった技術、その糸のクセ、その糸の機械ってものも変わって来る。


最近、又?「機能繊維」絡みの問い合わせが増えています。銅・銀・ガラス等などです。

もちろん、糸づくりの方はお任せですが、その糸をどう巻き上げるかが課題のようです。
アドバイスにも限界があります。だって、見たこともない糸を何のためにドウしたいのか?

当然、新規機械製作の話はありません。中古ワインダーでの仕様変更が求められる。
何がポイントで、何に注意しなければならないか?自分にとっても試行錯誤です。


まずは、自社のガイド点検をお願いします。ガイドの裏側、糸が擦れる箇所のチェックです。

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