三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 11月3日 分業の責任

2013-11-03 | メンテナンスお気楽日記
ある商社から「自社の総合加工工場ができないか?」の相談を受けた。

確かに以前から、染工所では外注加工工場のワインダーを自社工場内に移設して
社員?による作業形態に変更したところが多い。

きっかけは、外注工場の高齢化と後継者がいない?ことにあるが、その他運搬費や
行程のスピード化などがメリットとして考えられた筈。しかしデメリットも多い。

まず、無理な残業がしてもらえなく?なり、納期遅れが目立ち始めた。これまでは
外注さんの朝一夜なべの努力に甘えてきた。低工賃での作業も望めない。

それ以上に心配なのは「品質の低下」。経営者は作業管理すれば品質の向上が出来ると
思ってはいるが、作業をしている人間の意識を把握することは、極めて難しい。

以前から、大工場のメンテに入ると外注工場との機械管理の差に疑問を感じていた。

このことは、中国工場を持っている担当者からも毎回聞かされる。
自分に与えられた仕事はするが、他人?の仕事に手を出すことは「罪」と考えるらしい。


国内での「ものづくり」では、大半は専門加工工場による分業管理の力が大きい。
たかが?ジーンズ一本にしたって、糸づくり・撚糸・整経・染色・織工場。
製品づくりにも、裁断・縫製・ボタンにミシン糸・仕上げ加工もある。

すべては、次の加工の為に最善の品質を提供するため努力している。「ホコリ」と言ってもイイ。

一工場内での完全生産は、見かたによっては理想な生産方式かも知れない。
しかし、見えてくるのは「井の中の蛙・器用貧乏・素人集団」など、競うことのない環境。

「ものづくり」は「ものづくり」だけではあってはならない。
「イイものづくり」には、競い・切磋琢磨していく、専門加工が必要と考えます。

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