相棒 －劇場版－

奇妙な連続殺人が起こる。何の関連性もないと思われていたが、あるサイトに行きあたる。それは処刑リストというとんでもないサイト。

著名な人物の行動が、その対象。有罪か無罪かを判断して、死刑の処断をくだす。そして、実行。連続殺人の被害者は、その処刑リストに載っていた人たちだった。

時を同じくして、２世議員の若手女性議員も同様に狙われる。その警護を命じられたのが特命係の二人だった。

どうやら、この犯人は、５年前、南米のゲリラに誘拐され、殺されてしまったある日本人と関係のあることが分かってくる。そして、どうやら次なるターゲットは、東京ビッグシティマラソンの会場。３万人のランナーはどうなる？？

というようなことで、ろくにテレビドラマも見てない癖に、つい行ってしまいました。『相棒』・・・。

実は私、日本の俳優さんの中で一番好きな人を挙げろ・・・といわれたら、迷わず【水谷豊】なのでございます。別に隠していたわけでもなかったのですが、なんせ映画に出れくれないから・・・・。

たぶん初恋がこの人。小学校２年くらいのときに見た『バンパイヤ』。これに出て来る少年に惚れてしまったのでした。名前も知らず、ただひたすらにバンパイヤ、バンパイヤ、、、、と恋い焦がれておりましたら、徐々に若手の俳優として活躍してくるではございませんか。

「やん、素敵！」と、思っていたら、それが私が恋い焦がれていたバンパイヤと判明。私の中学高校時代は、ほとんど【水谷豊】一色でした・・・。

「傷だらけの天使」のやんちゃなひ弱さ。強がってるけど可愛くってしようがない。「青春の殺人者」・・・最高でした。「赤い・・」なんだっけ？あの時の【英雄ポロネーズ】のピアノは胸に刻み込まれましたです。

『熱中時代』はいまいち好きではなかったのですが、ミッキー・マッケンジーなんかと結婚してしまうその早とちりぶりもまたいとしいのです。

さすがに３０年以上も恋い焦がれるわけにもいかず、いろいろと浮気もしましたが、本日じっくりあなた様を見て、再確認いたしました。やっぱ、あなたはいい。凝視しない目の感じがまた素敵なんだなあ、これが。

映画に滅多に出ないあなた様ですので、今回はとにかく豊君をじっくり見に参りました。

で、映画はというと、ちょっと謎を秘めながら、ちゃんとしたメッセージを送ろうという意図がはっきりとしてました。政府や、世論や、世間一般に対して、それではまずいべ！という思いを伝えることがとにかく明確。

同じように、忸怩たる思いを伝えたアメリカ映画がありましたが、少々難しく作ってしまったことから、なかなか世間一般に理解されない映画もありましたが、それなんかから見たら、わかりすぎるくらいにわかりやすい。でも、安っぽいかというと、そんなこともありません。要所に大御所俳優を配置しているので、品がある。

謎を解き明かしていくので、詳しくは申しませんが、きちんと練られた脚本だったのでは、と思います。２世若手議員の立ち位置が、ちょっと微妙っちゃ、微妙でしたが、さりげなく法の勉強もできたり、警察内部の力関係や、政府との力比べ、報道の在り方なんかもちくちく突っついてます。

３万人のマラソン！の迫力と、爆発が少々せこかったような気がしますが、結構頑張ったのではないかと。敢闘賞を上げたい映画でした。

◎◎◎○

『相棒　－劇場版－』

監督　和泉聖治
出演　水谷豊　寺脇康文　鈴木砂羽　高樹沙耶　岸部一徳　木村佳乃　西村雅彦　原田龍二　松下由樹　津川雅彦　本仮屋ユイカ　柏原崇　平幹二朗　西田敏行