迷宮映画館

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悼む人

2015年03月06日 | あ行 日本映画
原作は未読。有名な本なことは知ってたが、読もうという気を起こさせない何かがあった。よって、中身はさっぱり知らず。気分的にはまっさらな感じで鑑賞となった。

いまや、日本国中いたるところで、いろんな事件が起こり、命が失われていく。いたましいことを耳にしない日はないくらい。。。。そして私たちはそれを聞いて、眉を顰め、こんなことがもう起こらないことを思って、そこで終わってしまう。事件がどうして起こったのか。どうして命を失われなければならなかったのか。いたましい事件が起こったとき、もう起こらないようにするのはどうしたらいいのか・・・・。せめてそのことを未来に生かそうとすべきではないかと思う。

なんとか少しずつでも良い方向に向けたいのになかなか向かないのがもどかしい。はたまた一層輪をかけたとんでもないことが起こってしまうのが関の山。そして、また頭を抱えてしまうということを繰り返す。

人としてどうしたらいいのだろうか。悼むことも絶対に大事だ。ただ、この主人公のしてることは自己満足?いや、自己満足でいいのだ。それが彼の行動の根っこにあること。心からの自己満足だから、偽善でも名誉欲でも売名でもなんでもない。自分がやりたいからやってる。しかし、そのやりたいことを世間はなかなか受け入れてくれない。

それは自己満足であり、主人公一人の範疇で、一人の考えでやってるのだから理解しようとか、理解されようなどと考えてない。それでいいのだ・・・にならないのが、世の中。ここ日本では、特殊なことを理解してもらい、受け入れるのは難しいからなあ・・・。

そんなことを思いつつ、余りに現実離れしてて、おとぎ話でも見てるかのようだった。おまけに舞台が山形。最近では、この辺も物騒で、いろんな事件が起こるけど、んなに次々と田舎で事件は起きんやろ~、なんても思ってしまった。東根から山形、南陽にいき、米沢と、映画の半分は山形が舞台だったのが、ちょっとびっくり。んしては、ご当地感がなかったのが不思議。

東根警察の立派な看板が登場したが、現実にはありません。

役者はみんなお見事だった。大竹しのぶはさすがの存在感。戸田のアンパンマンが、ちょっと浮いてた。井浦さんの幽霊は最高のお姿。絶対にこの映画を作りたかった!という石田ゆり子さんには気迫を感じた。一番目に慣れなかったのは、高良君だったかもです。何よりびっくりしたのは、これの監督が堤幸彦だったことかもしんない。

◎◎○●

「悼む人」

監督 堤幸彦
出演 高良健吾 石田ゆり子 井浦新 貫地谷しほり 山本裕典


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