迷宮映画館

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転々

2008年03月01日 | た行 日本映画
東京の地理に疎いので、吉祥寺から、霞が関までどのくらいあって、どうやって行くのか、さっぱり見当もつかないのだが、普通の人はきっと歩こうなどとは、絶対に思わない距離なのだろう。その位は、想像する。

借金を抱えた大学生。にっちもさっちもいかず、怖い借金取りからは、お金返せと、追いまくられる。当然です。借りたお金は、返すのが当たり前。

でも、そんな彼に天からの救いが!!かくいう借金取りからの提案で、上記の距離を、一緒に歩いてくれれば、100万を進呈すると。そんなうまい話があるわけなかろうと、眉つばながら、一緒に歩くことに・・・・。そして、歩いていくうちに、さまざまなもの、今まで見えなかったもの、そんなものが見えてきた・・・。

前作「図鑑に載ってない虫」で、ちょっと悪乗りが過ぎたかな、と思いながら、私には完全につぼだったのだが、今回のは、原作があったためか、そこに忠実っぽく、とっても普通のじんわりとしたタッチに終始している。

大概の人は、何かをするためにどこに行くのか、目的を持って行動しているはず。この二人も一応は、霞が関に行くという目的はあるのだが、そこに行くために歩いているのではなく、歩くために歩いている。急ぎもせず、いつまで行こうか、などと考えない。

そうやって歩いていると、きっといろんなものは見えてくるんだろうな~。いつもは何とも思ってなかったものが目に入ったり、気になったり。自分も見えてきたり・・・。やけに楽しそうでしょうがない。

そんな二人の姿が、やけにほほえましく、うらやましくってしようがない。あ~あ、こんなことしてみたいけど、性分だから、きっとできないだろうなあ、とひたすらにうらやましかった。

OJの大学生役は、ちょっととうが立ってたかなあの気が無きにしも非ずだったが、その他の役者のいつもながらもノリが妙に楽しい。主人公はやけに深刻なのだが、脇は心から楽しんでいるよう。実は深刻な話が、彼流の描き方をされると、こうなるんでしょうね。

さて、岸部一徳を見ると、いいことがあるという都市伝説!これは本当なのでしょうか??

◎◎◎○●

『転々』

監督・脚本 三木聡
出演 オダギリジョー 三浦友和 小泉今日子 吉高由里子 岩松了 ふせえり 松重豊 岸部一徳 笹野高史 石原良純 鷲尾真知子 広田レオナ


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4 コメント

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Unknown (cyaz)
2008-03-06 08:16:02
sakuraiさん、こんにちは^^

町で岸部一徳や岸部シローに会ったことがありますが、いいことなんてありませんでしたよ(笑)
確かに吉祥寺~霞ヶ関なんて普通だったら歩こうなんて思いませんよね(笑)? 距離ではなく、過去の想い出を辿る旅だとしたら、それはアリかもしれません。原作と多少異なる部分はありましたが、僕はこの映画のテイストにはまり、愛玉子まで探して食べて来ました^^ 一緒にTBさせていただきましたので、愛玉子の雰囲気だけ楽しんでくださいませ~♪
最近の三浦友和氏、なかなか渋いですよね^^
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>cyazさま (sakurai)
2008-03-07 12:40:40
シローさんのほう見ると、験がわるそ。
とんと地理に疎いので、さっぱり感覚がないのですが、東京も裏通りや、街中歩くと、地味なところもあるんだなあ、などと妙なところに感心しながら見てました。
愛玉子!食べてみたくなった・・・・。
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これは面白い映画でした。 (間諜X72)
2015-01-06 16:26:37
はじめまして。

オダギリジョーと三浦友和が東京都内を歩く。
キョンキョンの家に行っていろいろご馳走になる場面。本当に美味しそうでした。近頃「花子とアン」で話題になった吉高由里子も面白かったです。
その後に原作も読みました。なるほど・・・と思う事が幾つかありました。
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>間諜X72さま (sakurai)
2015-01-13 10:53:07
いらっしゃいませ。
よろしくお願いします。

また懐かしい映画ですねえ。
題名見ただけじゃ、思い出せませんでした。
そうそう、じわじわ思い出してきた。
なかなか面白い作品でした。何気ない飄々とした感じが不思議な味わいでした。
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