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タイムスクープハンター 安土城 最後の一日

2013年10月29日 | た行 日本映画
某国営放送で放映してた「タイムスクープハンター」!これ、好きだったんですよ。よくできてた。徹底したこだわりが、歴史で飯食ってる身としては、ツボをくすぐられまくり。出演してらっしゃるのは、たぶんどっかの劇団あたりの所属の、あんまり有名どころではない役者さんだと思われますが、これがうまい。でもって、月代までそってる。

そうそうそう、時代劇に出てる役者さんたちの綺麗すぎる風体は、それが普通に感じるのが当たり前ですが、んなもんじゃないのですよね。ちょっとすすけて、おでこの部分なんぞうっすら毛が生えてて、髷なんつっても、きっちり綺麗に結わえるもんじゃないです。その辺のらしさが見事に出てて、30分の番組にこれほどエネルギーを費やしているのに、感動すら覚えたもんで。

でもって、いいのが名もない庶民を追う!と、名言しているところ。いや、名もないなんて嘘です。みんなその時代にきっちり生きて、名前があって、誰かの子供で、誰かの家族で、誰かの親だった。いつの時代も、懸命に生きてきた人を追う!という姿勢がまた泣かせる。

ちなみに私の卒業論文は、民衆の一揆について・・。

その劇場版ということで、見ないわけにはいきません。世の中には、歴史を守ろうとせっせといらないところで働いてらっしゃる人がいるとか。あの時代の、あの時、本当は何があったのか、どうなっていたのか、民の方々は、どんな生活をしていたのか・・・。そこを調査に行くのが、タイムスクープハンターの方々でございます。

あんたたちが、そんなとこに行くから、歴史を捻じ曲げようとする輩出てくるんではないかという疑問はスルーしたいと思います。さて今回の舞台は、安土城最後の日、、、、。本能寺の変のあと、名器・茶入れの肩衝『楢柴』を、頂いてしまって、歴史を変えちゃおうとする不届きな連中を追って、正しい歴史に直すのが使命。

そんな変な格好で、昔の時代に突然現れたら、ぶったまげられるとおもうのですが、過去の人に変に思われないような作りになっておるので、その辺は深く追求しないと思ったら、戦時中は追っかけらるのですよ。心の余裕のなせる業?いろんなものを受け入れる度量があったか、なかったかも表しているようです。

着ている紬の種類でどこの出身かがわかるなんて、芸が細かい。豪華絢爛、壮麗な安土城もとってもらしいし、納得のいく脚本で、なかなか楽しく、見ることができました。好みは分かれそうですが、あたしは好きよ。

◎◎◎○●

「タイムスクープハンター 安土城 最後の一日」

監督・脚本 中尾浩之
出演 要潤 夏帆 上島竜兵 杏 時任三郎


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4 コメント

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Unknown (ふじき78)
2013-10-31 23:07:12
映画の中のセリフによると、インタビュー対象者にはおかしく見えないようなカモフラージュが入るみたいですよ。だから関係のない時代の80年代と戦後では効かなかった。めんどくさい制限かけちょるなあ。
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>ふじき78さま (sakurai)
2013-11-06 20:13:11
はい、その辺は一応わかったのですが、寛容じゃない時代ってのは情けないっす。
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こんにちは (はらやん)
2013-11-09 08:25:40
sakuraiさん、こんにちは!

テレビシリーズは観ていなかったのですが、出ている役者さんはカツラではなく実際の髪でやっていたそうですね。
言葉もその頃の言葉をなるべく再現しようとしたとか。
テレビシリーズ、観たくなりました。
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>はらやんさま (sakurai)
2013-11-19 14:27:47
本当に月代剃ってる!って、びっくりしました。
実際、剃るとあんな感じで、もさっとなるんだろうなあ~って思いました。
なかなかない切り口で、こういう番組、貴重だと思います。
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