★★★ 芦坊の書きたい放題 ★★★

   
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ごあいさつ

2016-02-18 | エッセイ

★芦坊です。いままで、「芦坊の書きたい放題」は、お店のHPの一角をお借りし、原稿のアップもマスターにお願いしていたところですが、このたび、自身のブログを立ち上げました。今後も引き続きご愛読ください。

芦坊拝



第153回 寿限無みたいな名前の虫

2016-02-18 | エッセイ

 新しいブログへ引っ越して、最初の書き込みになります。記事の中に画像を入れるのが簡単になりましたので、前から用意していた軽めの話題をお送りしようと思います。ここんところ、硬い話題が続いたような気もしていますので・・・・・

 さて、「トゲトゲ」という変な虫のことを知ったのは、「不思議な生き物」(池田清彦 角川学芸出版)を読んだから。ハムシの仲間で、体中にトゲが生えているので、「トゲトゲ」と以前から呼ばれているのですが、現在は、「トゲハムシ」という呼び名が一般的とのこと。( ↓ こんな虫です)


  種類が結構多い虫で、東南アジアあたりには、この仲間で、トゲのないのがいます。「トゲトゲ」がグループ名で、その上に、性質を表す言葉を付けたので、「トゲナシトゲトゲ」という名前になっりました。本の写真を見ると、なるほど、上半身は赤茶色で、下半身は黒っぽく、形もそっくり。トゲがないだけの違い、というのが分かる。

 ややこしい話はまだ続来ます。群馬大学の名誉教授で小宮というハムシの専門家が、奥多摩で、なんと、トゲのある「トゲナシトゲトゲ」を発見したのです。それなら、ただの「トゲトゲ」じゃないの、とツッコミを入れたくなりますが、その新種は、「トゲトゲ」とはかたちが違う。トゲのある「トゲナシトゲトゲ」としか言いようがありません。

  確かに所収の写真を見ると、やや大振りで、お尻のところにだけトゲがある。で、めでたく(?)「トゲアリトゲナシトゲトゲ」と命名されたのだといいます。

  話はまだ終わりません。今度は、ニューギニアで、「トゲアリトゲナシトゲトゲ」の仲間で、トゲのないものが発見されたというのです。はたして、「トゲナシトゲアリトゲナシトゲトゲ」と命名されたかどうかまでは、著者も歯切れがやや悪いが、なんとも楽しい話でした。

  いかがでしたか?それでは次回をお楽しみに。