祥というアーティストに僕が感じること
深い闇と正義の狭間を往き来している
闇はとても深く
今生だけの業とは思われない
正義を背負う重圧に押し潰されそうな時
彼女の内部で暴れ出す虫は
風の谷に侵略したトルネチアに似ているが
本質は
隠し持っていたオームの子供を
大人に取り上げられた幼いナウシカなのだ
だから彼女は天から歌うよう命じられている
そしてまたその構図に自らはまだ気付いていない
今生で気付くことが出来ないなら
来世でまた同じ課題が与えられるのだろう
今生で彼女に気付かせることが出来る者が居るとしたら
どんなに賢い教師でも名医でもない
音楽、もしくは総じてクリエイティブな場に宿る
真理の声だけだ
まだカオスの中に居る祥に次々に襲いかかるトラブルは
その一端を聞くだけでも凄まじく
フィクションの映画か小説のようである
やっと初ライブ直前まで漕ぎ着けたカオスの真ん中に立っている彼女は
今回 7アーティスト対バンという過酷な環境での初ライブとなる
それも自体、現実に相当なカオス状態になる
カオスが過ぎて多分
倒れる瀬戸際に立っているだろう
今日を最後に歌うことを捨てるかもしれないギリギリなものを感じさせるアーティストが
祥である