今日は窓を開けてずっとぼんやりしている
南側から入った風が
僕を掠めて北側へ通り抜けて行く
今朝起きる手前に見た夢の余韻が
長く尾を引いている
夢の中で恋愛関係になった人
あれは誰だったのだろう...
「一般と違う感覚を持っていて
それに添って行動するしかない人」
がこの世界には居る
そしていつの世でも
それを奇異な目で見る人間は少なくない
奇異な目で見る人が
奇異な目で見る事を自粛したとしても尚
その心中までは修正出来ぬまま口を開くと
「一般と違う感覚を持っていて
それに添って行動をするしかない人」に
無理矢理一般的なフォーマットを当てはめようとすることになる
悪意が無くてもそれしか選択肢が無いということなのだろう
「一般と違う感覚を持っていて
それに添って行動をするしかない人」は
それに対応出来ず自責を強め孤立を深める
僕は
「一般と違う感覚を持っていて
それに添って行動をするしかない人」という友人を
二人三人持っている
大切な友人である
何故なら
普段は僕の中の深い部分に置かれ現れないが
時々浮上して僕を悲しめ荒立たせようとする傷口の傷みに
本当に良く効く薬を友人達はくれるからだ
彼らとの友情を保ち育て続けたい僕は
社会の中での歩みを極力ゆっくりに取る
社会の一般的な流れの速さは
友人達以外の人等が作り出した速度だからだろうか
現実世界の流れの速度に乗ってしまうと
友人達との心の通った対話は脆くも崩壊してしまう
自分の内部の奥の方の自分も
この速度に違和感を感じる者なのだろう
然して大切な友人と対話するのに
また自分にとっても一番良い速度は
この現実の社会の流れと逆行する事だという結論になる
ただ、この感覚を世界中の人が共有するならば
双方の適正速度は近づき逆行する必要もなくなる
傷を癒す良薬は
大切な友人との対話の中に在る
この世が営まれる速度が
もっと遅くならない限り
僕は進んで厭世的な生き方を選び続けるだろう