Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

1年ぶりの再会

2017-04-22 | ギターの栄養


日に日に茂って行く今の季節の新緑は
目が咽せてしまうくらいに光輝いている

新しい葉たちが
この世界に出て来れた悦びを
声高に賑やかしく伝えて来る



昨年、うちの、たかだか狭いベランダで育てた植物たちに
命の使い方というようなことを沢山教わった


彼らが教えてくれたのは

命は命を営むことを決して諦めない

ということだった



これはとても心に沁みる発見だった



何を無理することも無く
僕の命は僕の命の営みを決して諦めないのだ

営みの邪魔さえしなければ
僕の人生は悦びの多い中を航海してゆける

僕だけでなく全ての人の命は
自然のサイクルの中で営まれ
それだけで我々は幸福感を得られるのだ


それを知り
心の中で
生きることに対する深い安堵を得た




昨年グリーンカーテンで楽しませてくれたゴーヤ
カマキリが3回も住み着き
卵まで産みつけて行ったそのゴーヤから穫れた種を
2週間ほど前に簡易温室に植えてみた


簡易温室ってのは
押し入れなんかで洋服を整理するために使う
プラスチック製の引き出し
それに土を入れて種を撒き
引き出し部は閉めておくことで簡易温室になる
(この方法はベースの山ちゃんに教えてもらいました)


2〜3日に一遍
蒸れないように土が乾いたら水をやりながら
ホントに発芽するのかなぁ…
蒸れて駄目にならないかなぁ…
などと少し心配しながら

晴れた日には土はとても温かくなってましたから
これはイケルかも
なんて思いながら

ついに今日、発芽発見



これは嬉しい

ゴーヤと1年ぶりの再会である


ホームセンターではもう苗を売ってるけど
自分ちで穫れた種が発芽したのは嬉しさ度が全然違う



昨年の枯れたゴーヤを片付けた後のグリーンカーテン用ネットには
カマキリの卵だけがくっ付いている

これが孵化するまでに
今年のゴーヤが枝を巡らせてくれると良いのだけど


昨年ゴーヤに住み着き
卵まで産みつけて行ったそのカマキリには情が湧き
晩秋の頃
冷たくなった外気の中ベランダで
もう動けなくなっているカマキリに
なんとか長生きして欲しいと思い
家の中に入れたり延命方法をいろいろ調べたが
結局寿命は変わらないことを諭された


人間であっても動植物、虫であっても
自分に悦びを与えてくれた者が逝くことを
ただただ受け入れるしかないことから
僕は「慈」というものを学んでいる





昨年は朝顔の種も沢山穫れて
ギターを聴きに来てくださったお客様に差し上げた

彼らが行った先で幾つかは淘汰されるのだろう
そして幾つかは発芽し花を着けるのだ

その図を想像するとまた嬉しい気持ちになる

心に浴衣を纏い団扇でパタパタしながら
極楽街の浄土横町でやってる盆踊りに行きたくなる







1年ぶりの再会に心が華やいだ























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