Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

夏の青空

2010-08-07 | ギターの栄養




音楽が「説明」であるうちは芸術ではない


言葉が「説明」のために使われるうちは、それは道具であって芸術ではない




「説明」を超越した時に僕らは「それそのもの」になって

空気のように相手の心にすんなり入っていき

そしてそこで手を取り合って喜び合える



…はず…




しかし
青空の白い雲を見て 美しいと思っている人の想いは
その時美しいと思っていない人の中には入っていけない


心の中に歌を奏でている人の想いは
その時心の中で歌を奏でていない人の心には入っていけない



受取人の見つからない心は、その時行き場を見失い
迷える魂となって空中にさまよう

しかし
消えてしまうことはない



さまよいながらずっと在り続ける




そして
放った人間ですら、その寂しさを忘れた頃
どこか知らない街の誰かに拾われる



この世界の空間には こんなさまよえる心が無数にフラフラ飛び交っている


だから
こんなに晴れた青い空と白い雲を見ると
心が遠くに飛び
切なさを感じずにはいられない




そして人間は、その切なさを慈しみ育てる力を持っている










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2010の夏 | トップ | 弱者の心 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。