Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

170516 //ソロアルバム「キミと僕」のこと

2017-05-16 | 榊原長紀 「キミと僕」



今日はamazonでの販売代行して頂いてる事務所から連絡があり
「キミと僕」を数十枚追加納品しました



作っといて何ですが…


このアルバム
僕は売り上げは決して伸びないと思って作りました

ただ
その代わり
必ず必要としてくれる少数派が居ることも
どこかで確信していました


子供の頃からずっと
そのことを伝えて来る声が聞こえてたから



音楽でご飯代を稼ぐ道を選んでしまったけど
どうしてもお金では割り切れないものが
僕の中に長年大きく比重を占めてたので
その声に応えるものを作らないと死ねないと思いながら
自分にとってディープ過ぎてずっと作れずにいたのです


そして運命の風向きが少し変わった時に
力を分けてくれる人と縁が出来
助けられながら作ることが出来ました



これが数十枚追加になったってことは
この世界で数十人の人の所に届いたわけでしょ

僕としてはそれでもう思い残すことは無いくらいに
感じてしまうんです





全部で500枚プレスしたんですよ

段ボールに2箱分



売れたり
車に少し積んであったり
販売に対しお預けしてる場所もあるのですが
諸々合わせて
今回の追加で1箱が空になったんです


商業ベースに絶対乗らないであろうこの作品が
とりあえず1箱空になったって…

ちょっとまだ信じられん ^^;



。。



この人生で少数派の枯渇を持つことになってしまった人は
その孤独を埋めるのって
いつの世でもなかなか難しいことだと思うのです


「少数派の枯渇」って
人に言ってみてもなかなか理解されない類いのもののことです

それには人それぞれいろんな起因や種類が在ると思いますが
世の中を見渡してみて僕のアンテナに触れて来るもので
「ここ...ほとんどの人がフォローしてない」
と長年感じ続けたポイントに向けて
このアルバムは作ったのだと思います

そしてその枯渇ポイントを持っていない人には
全く面白くない作品だと
これも確信的に思います



音楽で仕事をし出してから
何をどう努力しても
仕事でしっくり感じることが出来ず
ただ悶々とするしかない時期が長く続きました

その枯渇感が苦しくて
今思えば大変恥ずかしいことですが
仕事の場でもネガティブオーラをだいぶ出してしまってたと思います


現場の上の方から「お前は絶対に間違ってる」と
激しく叱られることもありましたし

「腕は悪くないんだけど性格がね…」と
ミュージシャン仲間に言われたこともあります


この「キミと僕」にやっと織り込むことが出来たメッセージを
その頃はまだ言語化 具現化 出来ていなかったんですね

僕の中では
少数派の痛みに向けたメッセージを
上手く仕事の場にも活かしたかっただけなんですけど...


仕事人としての腕を磨くことより
いつまでも喉に引っかかったままの魚の骨みたいなこの想いを
どうにかすることばかり考えて仕事をしていくうちに
僕のギターは無意識下に
ヒーリング的要素を増やして行ったようです


誰にでも仕事の悩みはありますから
私的な葛藤を劇的に語るつもりは無いのですが
それでもだいぶ少数派的葛藤の歴史を歩いて来たもので

ある意味その道のりの回答であるこのアルバムも
当然マイノリティな存在ですから
「このアルバムを買う人が居る」ということだけで
僕は感動してしまいます



人の抱えるマイノリティな枯渇に向けて作品を作らねばと
ずっと感じて来た自分は
実は自分がマイノリティ枯渇の真っただ中で
もがいて居た人間なので

この売れないであろう作品を買ってくれる人が居る
ということが
「お前の枯渇はお前だけではないよ」
というメッセージとなって自分に返って来てるんですね




子供の頃からずっと心の中に聞こえて声は
今は
伝えて来る内容を明るい色に変えました


このアルバムを作ったおかげで
それと
買ってくださる方が居ると知ったおかげで






























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