Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

2022/10/2//mosotto ep19

2022-10-02 | 演奏記録


鳥たちは朝、活発なので
寝坊しないようにそこそこ早めに起きて
小鳥たちが部屋の中を飛び回るのを
愉快に感じながら指練習をして




窓の外の木々にやってくる野鳥を愉快に眺めながら
指練習して




木の葉や草が風に揺れているのを愉快に感じながら
指練習をして




昨日メジロが来ていたエゴノキに
今日はシジュウカラとヤマガラがきてるのを愉快に感じながら
指練習をして
















それで
今日は久しぶりにmosotto配信に出かけました












淡く柔らかに
共演者の音と自分の音を
溶け合わせることが出来る楽器奏者って
私はほとんど出逢ったことがないんです

何故「そう」思うか自分でもわかりませんが
共演者の音を土俵から寄り切って
土俵外に押し出して
自分の音を勝者のように高らかに奏でることで
私は全く幸福感を感じられない

そこまで音でのガブリ寄りをしないとしても
「演奏での自己主張は大切」と考え
「調和」よりも「強めに主張すること」を優先する音を
私は非常に好まない

まして自分がそういうストーリーに巻き込まれ
無意識であっても
そういった表現をすることを非常に嫌悪するので

この年まで音楽をして来て
なかなか巡り会えない
「ガブリ寄り」をしない奏者であり
音が溶け合うことが幸福であると感じられ
溶け合うためなら己の音は淡く霞んでも良い
と感じることが出来る感性と価値観を持ってらっしゃる
大坪さんと
3ヶ月近くぶりの合奏だったので
楽しみで
じっくり指をあたためて臨みました


大坪さんの美しい和音の並びの上で
旋律を私のギターで乗せることを許された時間ですから

溶け合いながら
でも
譜面に書いてある音符の意味を
無碍に壊すことなく
どうやってそこから離れることが出来るか...
リアルタイムで感じ続けながら弾くわけです

音楽は譜面に書いてあることより
むしろ譜面に書けないものの方が重要だと
昔、音楽の先輩が言ってた

譜面から離れることで
音に乗せた私の精神は自由を感じ
また離れ過ぎた時
私の精神は悔いを感じ
譜面の元へ帰るように己を叱咤したりする

これが答えだというものが
いつまでも得られない浮遊した状態で
揺らぎながら奏で合い続けるわけです

その曖昧な関わりが一番心地良い
という「真の答え」
をどこかで感じながら
答えの無い時空間を浮遊してゆくわけで


草木が風に揺れるのを心地よく眺めながら
ただ指の基礎練習だけしていた自分が
今日の合奏で
こういった感覚を得られたのなら

それは自分にとって
間違っていなかった選択肢だったと思えるわけで

そう思えたなら
ただ夜空を見上げるだけで楽しく
明日がやってくることを思うだけで嬉しい


まぁ
そんな感じなんですよ



























 

 

コメント
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