Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

予告

2016-09-27 | 演奏記録



Ⅴの11thと3rdが短2度でぶつかり
初っぱなから浮遊感のある和音が
間もなく根音だけがⅣへと移行すると
11thはp5となり、3rdは+4となり
また別の短2度の妙を内包した
分数コードの広がりが生まれる

ⅣはⅠへ帰着せず♭Ⅲへ下降するが
それは帰着しないⅠの短3度ジャンプした形ともいえる

♭Ⅲという新たなⅠは
p5から+5、6thと内声を移動し
TopNoteを維持したまま
ⅠからⅡ(長2度上)へとKeyChangeしながら
更なる新たなKeyのⅢ7に乗り移る

其の時、前コードの+5は新たなコードの9thとなり
更に11thも加え明度の或るグレー色にしておいてから
Ⅵmのコードへ繋げる

コードがⅤを経過しⅣに入ると希望を呈した風景が広がり
更にⅤ/Ⅳへ繋げ琴線に触れさせておいて
Ⅰには帰着せず長2度下のKeyのⅣへ

それは短3度上のⅠとも感じられるから自然である

そしてⅣからⅢ7susu4、Ⅲ7thと軽く泣かせつつ
Ⅵm〜Ⅴ7(13th)〜Ⅳ〜Ⅰ/Ⅲ〜と流れ
これも琴線刺激要員であるⅡ7の初登場となる






。。。






ソロライブで演奏する1曲目の
冒頭の40秒ほどに何が起こっているかを
ざっと解析するとこんな具合になっている


この美しい化学反応を隈無く感じ取りながら
1時間半から2時間近く
演奏出来る持続力が自分にあるのか...


ただこういった
目紛しい音程の連続的移行から生まれる色彩の変化を
顕微鏡で観察するかのような耳で
奏でて行く事は非常に楽しい



こういった和音の構成と移行による
色彩の変化にプラスして
音色から生じる色合いも音風景に影響して来る


弦に当てる指肉と爪の比率と
弾弦は押し込んでから離すか
それとも勢いを付けて通り過ぎるか

和音の内声の1つ1つを
どういう音量と音色のバランスで積むか

リバーブエフェクトが
緩やかに減衰して行き消えるのの
どのくらい手前で
もしくは敢えて消えてから
次ぎの1音を重ねるか

指を当てる角度と
使う指の選択

その時の爪の長さ、形、
削った爪の断面のザラザラ具合



そういう沢山の要素のコントロールで
脳味噌の中は大騒動になりながら
静かな曲を弾くのである



































コメント
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