Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

Duo LIBRA スプリングツアー 後記 vol:2

2013-04-16 | 参加ユニット『Duo LIBRA』


4月5日

良い天気です

11時
山形に向けて出発

昨夜の秋田cat walkから
だいたい180キロくらいだそうです







昼食は湯沢の稲庭うどん屋さんに立ち寄った
七代 佐藤養助 という店
美味しかったぁ


。。。。。。。。。。。。。


湯沢を出発









1時20分
山形まで100キロ

今日の移動は時間的に余裕だけどずっと杉き囲まれた道なのでマスクを外せない


。。。。。。。。。。。。。


13時30分
山形県に入る

景観がさっきまでと変わってきた


。。。。。。。。。。。。

14時
新庄市
会場まであと66キロ






15時半
眠ってしまってる間にホテル到着

急いで録音セット組み立て
データダウンロードして
パタパタ会場へ出発







。。。。。。。。。。。

今日の会場は
蔵オビハチさん

日本古来の蔵をそのままライヴカフェにした造りは天井が高く剥き出しの梁 漆喰の壁で
音はまろやかに良く響く

響きが豊かだから
気持ち良くて指が勝手に動いてくれます


3人で「1週間くらいここに住みたいねぇ」と笑い合いました

「毎日昼間はここで弾いて、夜はラーメン食べて、えらい太って東京に帰るわけ」とか

ピアノが置いてある蔵の半分は吹き抜けで
もう半分は二階がある



かなり赴き深い空間です


譜面台を忘れて来ちゃったので
こちらでお借りした特性譜面台
本当は看板用の台




蔵の2階が控え室です



食事を出してくださいました








。。。。。。。。。。。。。。
本番突入

そして
一部終わって

やはり小屋の響きが豊かだからゆとりがありながら表情豊かな演奏が引き出されるようで今日は嬉しい


常々思うのですが
プレイヤーが楽器を鳴らすのって
生音はもちろんだけど
音響機材も含めてその会場をどう響かせるか
ってとこまで意識を持つべきだと思う

けど
それはその小屋の造りや音響に携わる人のセンスに関わってくるし
音響を自分でやるのでなければ
音響さんとミュージシャンの間に信頼のおけるコミニュケートが交わされなければならないし

でも
ミュージシャンでも音響さんでも
どちらか片方が
マインドをクローズしていたら
決して良いコミニュケートは交わせないから

良い音場を作り出すのはとてもとても難しい

なんて考えながら
短めの休憩挟んですぐ2部です

……………………

二部も無事終了


今日は蔵オビハチさんの響きに包まれて
終始気持ち良い演奏をさせていただきました

オビハチさん
お客様
ありがとうございました


ホテルに帰ったら
今夜も録音仕事だよ~


クソー
飲みながらやるんだ



。。。。。。。。。。。。。。


4月6日
11時に出発

今日はどこに行くんだっけかな…?

だんだんわからなくなってきたよ



今日の車中のBGMはこれ


。。。。。。。。。
山形道を北上
秋田の南部をかすめながら北東へ折れて盛岡へ向かう













11時40分
小雨


明日は天気が大荒れになるそうで
楽器の積み降ろしが心配

夕べホテルで録音仕事して寝不足なので
ちょっと仮眠しよう


。。。。。。。。。。。。。


長者原というサービスエリアで休憩

今日の移動は時間的に余裕があるみたいで
のんびり昼食をとった

再出発して
今度のBGMはこれ

さっきかけていたアルバムと同じ
LARS DANIELSSONという人のアルバム
曇り空に良く合うヨーロッパジャズ



美しいストリングスの上で歌う悲しげなチェロのメロディとそれにまとわりつくピアノ

花粉が苦しいので
目を瞑って聴いてるうちにあっという間に眠ってしまったようで 15時
気付いたら盛岡の宿泊ホテルに到着していました

ここから近くの会場には16時半入り

眠くて眠くて

。。。。。。。。。。。


16時半過ぎに会場入り






今日のBar Cafe the Sさんのピアノは
震災で水浸しになったベーゼンドルファーが
完全にメンテナンスしてもらい生き返った
素晴らしい響きのピアノです


僕はリブラでの秋田レコーディングした時に
自分が鍵盤を押してまじまじとスタインウエイの響きを体験し
その時 和泉さんから
一つの鍵盤を押しても
複数の倍音が含まれていることを教わり体験しました

倍音は実音が鳴ってしばらくしてから音量が持ち上がってきたりして
倍音の存在は理屈では知っていたけど
実際に自分の耳と心で体験したのは初めてだったので
ピアノの余韻が生み出す倍音のパノラマ世界に感動しました

それからなんとなく
ピアノの倍音を聴きながら演奏するように自分が変化してきています


デュオリブラでの僕の演奏位置は
グランドピアノの蓋が開けられたすぐ近くですから
倍音の変化も良く聴こえる贅沢な演奏位置だと
最近改めてわかってきたんです


無知とは恐ろしいもので 昔の僕は
ギターより大きな音のするグランドピアノと合奏する時には
自分の音がピアノに埋もれてしまわないよう
なるべくピアノから距離をとっていましたし
出来ることなら蓋を閉めて欲しいなどと考えていたんです


今日はベーゼンドルファーは
マスターの愛情がたっぷり注がれたからでしょう
本当に美しい響きです


あと40分くらいで開演ですが
ピアノとギターの響きの会話世界をたっぷり楽しみたいと思います

演奏前から心が温まっています


全ては
愛と
高いクオリティを生み出す技
によって決まるんだな




。。。。。。。。。。。。



無事終了

お客様がかなり入ってくださいましたが
会場の響きが変に吸われることもなく(人が沢山入ると衣類などに音が吸収されてしまい、床壁天井などに音がぶつかり跳ね返って生まれていた残響が少なくなってしまうんです)
そういう良い環境の中
曲中でのピアノとギター出し引きのさじ加減やバランスも繊細なとこまで手が届いて来たように感じられました



終演後にお客様から声をかけていただいたり
お話したりもしました

今夜は録音仕事しなくて良いので
僕も珍しくお店に残ってのんびり過ごさせていただきました

日が変わって
24時過ぎて
お誕生日を迎えられたお客様に
和泉さんがピアノでハッピーバースデーをプレゼント
残っていたお客様も歌ってくださる場面もありました



デュオリブラ

このツアーで想像以上に健やかに成長しているみたいです


盛岡の皆さん
ありがとうございました
何ヵ月かして
新しい曲や
二人のコンビネーションを成長させて
また盛岡に来させていただきます


ご都合がつくようでしたら是非また聴きにいらしてくださいね

。。。。。。。。。。。。


4月7日
ツアー5日目
前半戦最後の日
朝から雨です
搬入時に止むといいなぁ…


12時出発
今日の福島の会場までおおよそ250キロ



低く垂れ込めた雲と
その下には霧が出て遠景の山を半分覆っていた



搬入搬出に雨は辛いけど部屋や車中からボーッ雨をと眺めてるのは好きだな



リブラをやるようになってまだ数ヵ月だけど
あっという間にアルバムを作ってしまい
気が付いたらこんなに沢山の地を連日まわっている

初めて出向く土地を珍しがった気持ちも
もうだいぶ慣れてしまった
けど演奏だけは慣れるということはない

慣れ合いの演奏は音楽とは呼べない
ただ音が鳴っていた
というノイズ現象に過ぎない

要するに
楽器の演奏には
心や気持ちが織り込まれて初めて音楽と呼べるものになる
ということですよね

真の音楽は聴く人の心を潤す力がある

心や気持ちは
目に見えないもの

目に見えないものが
人の心を潤す

人間として贅沢な仕事を僕はさせてもらってる…

。。。。。。。。。。。


13時40分
東北道上り長者原でトイレ休憩

会場まで120キロ

また目を瞑って夢と現の間をうつらうつらしよう (-.-)zzZ



14時10分
仙台宮城

雨が強くなっている
会場まで約70キロ


15時手前
会場まで4キロ
腹ごしらえ




あと1キロ




15年半
会場入り
雨が上がって良かった

AREA559さん
赤い看板






。。。。。。。。。


赤いステージ



楽屋
赤い…




赤いです



個室
赤いです



カウンター&柱
赤いです




こんなのまで赤い…



しかし
こいつだけ
何故赤じゃないのか…
気になる...




真っ赤なAREA559さんはライブハウス的な音がですが
とても良い外音です

ハウスのPAさんが年期の入った職人的な方だと感じました

良いお店です


お店のカウンターをお借りしてマネージャー氏にアーシャを撮ってもらいました

昔から写真撮られるのが苦手


只今17時半
30分後に開演です

たのしみ



。。。。。。。。。。。






20時20分
無事終了

ボンミスが多少あったけど
全体的に良い演奏だったように思います


毎日200~300キロ移動しながらの5連チャンの本番は
なかなか疲労が溜まってゆく


禁煙楽屋から喫煙楽屋を抜けてトイレに行く時
喫煙中の和泉さんが肩をちょっと苦しそうに回していたし
僕も肘下の腱がピリピリしていたりする


疲労しているとステージ上で
フッと意識が飛ぶ時がある

演奏がしっくりこなければ粘り負けしてフッと一瞬集中が途切れたり
演奏が気持ち良いところに行ったら行ったで
フッと一瞬眠ってしまうような空白が襲ってきたり


客席にどんな風に見えているかわからないけど
今日はお互いにステージ上で
沢山の「フッと」があったように思う


だけど
お互いの音をちゃんと聴いてることを音で伝え合うと
また集中が戻ってくる

そんなやり取りが何度かあったように僕は感じた


リブラの演奏のバランス感は
とても充実してきている


それは単純に音量の出し引きの話だけではなく
リスペクトを伴う音の対話が充実してきているのを感じる


連日の本番で溜まった疲労で
集中が途切れそうになった時
相方のプレイが自分をリスペクトしてくれ支えてくれる

セッションではなかなか生まれない
パーマネントなメンバーだから生まれる温かみのある音なのだと思う


デュオリブラは5連チャン終えて
そんな方向に育って来ている気がします


出演させてくださったお店の方々
お世話になりありがとうございました

足を運んでくださったお客様
心よりお礼申し上げます
ありがとうございました


いったん東京に戻り
また明後日からツアー後半戦頑張ります



東北道に乗る前に腹ごしらえ


夜中に帰宅したら録音のやり残しをやらなきゃ…(p_;)



。。。。。。。。。。。。。

4月9日

昨日1日おいて後半戦
今日は僕としては2回目名古屋ドキシーさんです

昨日はいつもの赤坂見附で大地穂さんのライブだったんだけど
LIBRAと頭がなかなか切り替わらなくてちょっと自己嫌悪が残った


今日からまた気を取り直さなきゃ


12時合流
出発

疲れが溜まっているのかなんだか眠くて眠くて…
名古屋までの移動中
仮眠を取って体力を回復しようと思います





と思いきや








新緑にちょっと心が弾んだり
富士山に興奮してるうちに眠気は無くなってしまいました


そこからマネージャー氏が一人でイギリスを旅した時の話を聞きながら
リブラでも内容を充実させてゆき
もっといろんな土地に行きたい
という話に突入

マネージャー氏は
マネージャー氏マネージャー氏と呼んで
移動の運転やらスケジュール管理やら全てまかなってくれていますが
本来は写真やデザイン系のアーティストさんなので
5月末にリリース予定のリブラのファーストアルバムのジャケットデザインも氏がしてくれています

ここまでのツアー中も
行く先々の会場でずいぶん写真撮ってもらいました


小物や切り文字なんかを買って来て作ったオブジェを使って撮影したり
二人の写真とか
ジャケットを作るにあたっての写真素材は
良いものが集まったそうなので
どんな感じになるか少し話を聞いていたら
また楽しみになってきて更に眠気が飛んじゃいました


ある程度は電気の力を借りるとしても
基本は生楽器で生演奏

そしてジャケットデザインも
今時はネットでいくらでも素材を拾ってこれるだろうし
写真の合成技術も進化してるんだろうけど
あくまでアナログな手作り感にこだわる氏と話していると面白いし
なによりホッとします


話に夢中になっていて
新東名に乗りそびれて
由比というところでトイレ休憩


海がエメラルド色






海を激写するマネージャー氏を僕がまた激写

激写する誰かを激写するのが面白くて...
何かに集中している人間は被写体として面白い、、ということでしょうか



そこからすぐに新東名に入りました





新東名は広いし
幾何学的に美しい

旧東名が今は田舎道のように感じます

どちらも好きだけど


15時
掛川サービスエリアで食事休憩



久しぶりの登場
密売人


。。。。。。。。。。



16時半
いつの間にか眠ってしまっていた
気付いたら名古屋到着

会場まではあと8キロ



東山動植物園
1月にドキシーに来た時にここを通ったのを憶えてる





西日の中
まもなく到着




二度目のドキシーさん

前回より良くなったと
楽しんでいただけるように頑張ります

。。。。。。。。。。。。

演奏のチェックというよりお互いの音量と音質のバランスを念入りにチェックをしてリハーサルは終了

(ピアノを弾く落ち武者)

…………………

22時過ぎに無事終了

前回 1月に出させていただいた時は
僕はまだこのDuoを始めたばかりで
和泉さんのピアノとのバランスとかも今よりまだまだ模索していたので
そういう意味では今夜よりはずいぶんおっかなびっくりな気持ちで演奏したような記憶があります

3カ月弱経て
和泉さんのピアノとの間合いやダイナミクスの押し引きも
ずいぶん成長したんだなと
以前出たお店にまた出るとはっきり感じられて良かった

もっと突き詰められる課題がまだまだ思い付くので
更に次回 出演させていただいた折りには
今夜よりもっと成熟度が上がっているだろうと思える

ドキシーさん
ありがとうございました
いらしてくださったお客様
ありがとうございました
またこの地にお邪魔させていただく時には
バリエーションを広げてクオリティを上げて戻ってきますので
是非またお越しいただけたら幸いです



明日の土岐は
ここ名古屋から近いらしいので出発は遅く
少しはゆっくり眠れそうです




~つづく~

コメント
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