「新国立」建設費2500億か、計画から大幅増
2020年東京五輪・パラリンピックのメイン競技場となる新国立競技場(東京都新宿区)の建設費が、2500億円程度に膨らむ可能性のあることが政府関係者への取材でわかった。
現行計画の約1625億円から大幅増となり、文部科学省などは、開閉式屋根の設置先送りや可動式観客席の仮設化などで、費用圧縮と工期短縮を図るが、財源確保などで大きな難題を抱えることになった。
事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は昨年10月、プロポーザル方式により、新競技場の本体部分は大成建設、屋根部分は竹中工務店を施工予定者とすることを決めた。
政府関係者によると、両社は現行デザイン案を基に建設費の積算をやり直し、3000億円超とする見積もりをJSCに提出したという。19年3月の完成予定も8か月程度延びるとしており、同年9月開幕のラグビー・ワールドカップに間に合わない恐れも浮上した。
このため文科省やJSCは、最大8万人収容の観客席のうち可動式の1万5000席分を取り外し可能な仮設席にし、開閉式屋根の設置は五輪後に先送りする費用圧縮案を提示。さらに安価な資材を使用して2500億円程度に削減できないか、両社と交渉している。費用が確定しなければ、6月中を予定する工事契約を結べない恐れもある。読売新聞
費用負担を巡り、舛添要一・東京都知事と下村文部科学相との対立も深まっており、先行きは見えない。
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