「大誤報やられた」「囲み取材、止める!」 橋下氏、ぶち切れ 2013.5.17 22:36 (1/2ページ)[west政治}
「囲み(取材)、止めましょう」。第二次世界大戦中の慰安婦制度をめぐる発言について批判を浴びる日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は17日夜、一人の記者から政党代表としての言葉の使い方について苦言を呈され、「揚げ足をとるのではなく、文脈から報道するのが皆さんの役割」と興奮気味に反論。怒りは収まらず、平日ほぼ毎日行ってきた登退庁時などの「囲み取材」対応を打ち切ることを宣言した。
真意説明「世界各国は必要としていた」
橋下氏は13日、慰安婦制度について「日本国軍だけでなく、世界各国の軍にそういう制度があったのは厳然たる事実。慰安婦制度が必要だということは誰にだって分かる」などと発言。この日夜、市役所で記者団の囲み取材に応じた際、改めて発言の真意について「正確には『世界各国はそういうものを必要としていた。でもそれは絶対にダメ。許されない』と言いたかった」と説明した。
記者の一人が「必要じゃなくても選択の範囲でやることがある」「(必要という言葉の意味を調べるために)辞書をひいていただければ」などと質問や発言を重ねると、橋下氏は「言葉の問答をしたって意味がない」など反発。逆に「日本人の国語力で全体の文脈、文章全体を見れば、(発言の真意は)理解する。メディアは一文だけを取る」と不満を述べた。
取材対応「僕は任意でやってる。今日で最後!」
さらにこの記者が「新聞記者は言葉の定義にこだわる。政党の代表も…」と苦言を呈そうとしたところで、橋下氏が発言を遮り憤慨。「一言一句を全部チェックしろというなら囲みを止める。これは任意でやっている。一言一句を慎重にすべきだと要望があったので明日から囲みを止める」と宣言。「今回はもう大誤報をやられたんで」と語気を強めた。
「代表、それはまずいです」。記者団からの声を背に、橋下氏は両手を大きく振り、エレベーターへと足早に向かった。