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孤独が人の心身の健康を害する

2018-12-30 | 報道・ニュース

記事NEWSポストセブン2018年12月29日 日本のおじさんは世界一孤独説、女性は共感も男性は反発

      
【日本のおじさんは孤独度が世界トップレベル】

「今、“孤独”が世界中で問題になっています。その中でも日本の男性、特に中高年のおじさんが孤独になりやすいのです」と、警鐘を鳴らすのはコミュニケーション・ストラテジストの岡本純子さんだ。

「海外ではすでに、孤独が人の心身の健康を害するとして、問題視されています。英国では2018年はじめ、メイ首相が“孤独担当大臣”を新設、国を挙げて対策に乗り出したことが話題になりました。

 アメリカの研究では、社会的なつながりを持たない人は、持つ人より50%も早期死亡率が高く、孤独のリスクは、1日15本の喫煙やアルコール依存症と同等、肥満の2倍もあることが判明しています」(岡本さん、以下「」内同)

 一方、日本では“孤独”への対応が遅れているという。

「社会や地域の人間関係の豊かさや結束力を表す指標、また国の豊かさを評価する繁栄指数の指標として“ソーシャルキャピタル”と呼ばれるものが注目されていますが、2017年の世界ランキングでは149か国中、日本は101位。先進国では最低でした。

 また、OECD(経済協力開発機構)の調査では、友人や同僚、他人と時間を過ごすことのない人の割合は、調査した21か国の男性の中で日本の男性がダントツ1位と、“世界一孤独”を示すデータも。孤独は健康を蝕むのです。世界屈指の長寿を誇る日本ですが、要介護のリスクと密接にリンクしていることも見逃してはいけません」

 こんな日本の現状を憂えて、岡本さんが著書『世界一孤独な日本のオジサン』(角川新書)を出版すると、多くの女性から共感された一方で、当の中高年男性からは「孤独の何が悪い!」という声が上がったという。

「男は人に弱みを見せず、寡黙がクール、孤独がカッコいい…。日本独特の文化ですね。阿吽の呼吸、以心伝心など、言葉にしなくても伝わることをよしとする日本古来の価値観も背景にあるのでしょう」

 しかし、男性が長い時間を過ごす仕事社会では、多くの人とかかわり、深い人間関係を築いているようにも見える。

「組織の枠組みの中で利益や出世を目標に生きていると、利害のない人、知らない人とつながる術はどんどん失われていきます。事実40、50代の男性で“友達がいない”という人が増えています。

 さらに肩書というプライドができれば、上へ行くほど人に頼ることもできなくなる。こんな状態で定年退職を迎えて、組織の枠組みのない世界へ出れば、男性は孤独にならざるを得ません。そしていったん孤独になると、なかなか抜け出せない。周囲がみんな敵に見えて、ひとりの方が楽になってしまうのです」

※女性セブン2019年1月3・10日号

、問題視されています。英国では2018年はじめ、メイ首相が“孤独担当大臣”を新設、国を挙げて対策に乗り出したことが話題になりました。

 アメリカの研究では、社会的なつながりを持たない人は、持つ人より50%も早期死亡率が高く、孤独のリスクは、1日15本の喫煙やアルコール依存症と同等、肥満の2倍もあることが判明しています」(岡本さん、以下「」内同)

 一方、日本では“孤独”への対応が遅れているという。

「社会や地域の人間関係の豊かさや結束力を表す指標、また国の豊かさを評価する繁栄指数の指標として“ソーシャルキャピタル”と呼ばれるものが注目されていますが、2017年の世界ランキングでは149か国中、日本は101位。先進国では最低でした。

 また、OECD(経済協力開発機構)の調査では、友人や同僚、他人と時間を過ごすことのない人の割合は、調査した21か国の男性の中で日本の男性がダントツ1位と、“世界一孤独”を示すデータも。孤独は健康を蝕むのです。世界屈指の長寿を誇る日本ですが、要介護のリスクと密接にリンクしていることも見逃してはいけません」

 こんな日本の現状を憂えて、岡本さんが著書『世界一孤独な日本のオジサン』(角川新書)を出版すると、多くの女性から共感された一方で、当の中高年男性からは「孤独の何が悪い!」という声が上がったという。

「男は人に弱みを見せず、寡黙がクール、孤独がカッコいい…。日本独特の文化ですね。阿吽の呼吸、以心伝心など、言葉にしなくても伝わることをよしとする日本古来の価値観も背景にあるのでしょう」

 しかし、男性が長い時間を過ごす仕事社会では、多くの人とかかわり、深い人間関係を築いているようにも見える。

「組織の枠組みの中で利益や出世を目標に生きていると、利害のない人、知らない人とつながる術はどんどん失われていきます。事実40、50代の男性で“友達がいない”という人が増えています。

 さらに肩書というプライドができれば、上へ行くほど人に頼ることもできなくなる。こんな状態で定年退職を迎えて、組織の枠組みのない世界へ出れば、男性は孤独にならざるを得ません。そしていったん孤独になると、なかなか抜け出せない。周囲がみんな敵に見えて、ひとりの方が楽になってしまうのです」※女性セブン2019年1月3・10日号

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米国が世界最大の経済大国の地位を失う

2018-12-07 | 報道・ニュース

「FINANCIAL TIMES」サマーズ元米財務長官が寄稿:米、現実的な対中戦略・持て  

■ローレンス・サマーズ(米元財務長官、米ハーバード大学教授) 

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席とトランプ米大統領は12月1日、アルゼンチンでの20カ国・地域(G20)首脳会議閉幕後に会談し、米国が年明けに発動すると表明していた中国への追加関税は猶予し、貿易協議を再開することで合意した。 

クリントン政権後半に米財務長官、オバマ政権で国家経済会議委員長を務めたサマーズ氏は、米国は対中政策で現実的な戦略を持つべきだと指摘する=ロイター

クリントン政権後半に米財務長官、オバマ政権で国家経済会議委員長を務めたサマーズ氏は、米国は対中政策で現実的な戦略を持つべきだと指摘する=ロイター

これは確かにもう一つの策(追加関税の発動)よりはましだが、米中の経済摩擦の根底にある問題には全く対処していない。 

中国が自国経済の在り方を国際社会のルールに合致したものにするのであれば、知的財産権や外国人投資家の権利、国営企業への補助金などの分野で大きな変革を進める必要があるという点に異論を差し挟む者はいないだろう。 

■ワシントンにもはや「親中派」はいない

中国の経済面における慣行に反感を持つのはトランプ氏だけではない。ここ数カ月、過去の米政権高官や著名な中国専門家、米経済界による米中の経済関係に対する批判がいろいろと表面化している。つまり、ワシントンにはもはや「親中派」はいないということだ。各国政府は何よりトランプ氏への不満はあるものの、中国の商慣行にもいら立ちを募らせている。 

それでも中国政府の指導者らが、自分たちには独自の政治体制を選ぶ権利があるし、経済交渉ではイデオロギーの問題ではなく、互いにウィンウィンな機会につながるような現実的事項に専念すべきだと主張することには共感はできる。 

ただ、同時に、歴史的知識を少しでも持つ者なら、中国が国内での弾圧を強化し、習氏一人に権力を集中させ、軍事費を急拡大し、さらに世界で自国が果たすべき役割は拡大していくべきだといった発言をするにつけ、同国への懸念を抱かずにはいられないだろう。 

米国が中国に対し抱いている不満は正当なものであり、米国に今、必要なのはその不満に対処できる実効性のある戦略だ。残念ながら、激しい怒りを見せたり、「米国第一」などと宣言したりすることは戦略とはいえない。アメとムチを織り交ぜながら実現可能な目標を明確に伝え、成功の基準を定めて、受け入れる意思があれば成果を上げられるだろう。 

米国が対中経済戦略を策定するにあたって、その問題の核心となるのは次のような不都合な分析だ。ちょっと想像してみてほしい。もし、中国があらゆる貿易や投資のルールを完璧に守り、似たような所得水準の最も開放的な国と同様に開放的だったとする。その場合、中国は改革をもっと迅速に進め、さらに急成長を遂げたかもしれない。あるいは、政府による補助金が今ほどの規模でなければ、海外との激しい競争にさらされ、もっと緩やかな経済成長にとどまったかもしれない。だが、いずれの場合でも、その成長率の違いは1ポイント以内にとどまった可能性が極めて高い。

同様に、米企業の一部が中国事業でもっと利益を上げ、中国政府の補助金のために一部の米製造業が人員削減を余儀なくされたとしても、中国の不公正な貿易慣行のせいで米国の経済成長率が年0.1%でも影響を受けたとは真顔では主張できないだろう。 

■米国が世界最大の経済大国の地位を失う時 

中国が、現在の国際秩序に対する脅威ではないと言っているのではない。そして、米国が1世紀に及ぶ支配の末に世界最大の経済大国の地位を失うことになれば、それは極めて重大な事態だ。米国は今後10年の間にIT(情報技術)、人工知能(AI)、バイオ技術の分野で確実ではないものの覇権を失う可能性がある。そうなった場合、国際秩序が大きく変わることに伴うトラウマは一段と大きなものになるだろう。 

米国は、自国の経済規模が世界最大の国の半分になっている2050年の世界を想像できるだろうか。たとえ想像できたとしても、米国の政治リーダーはその現実を認め、そんな中にあっても世界を形づくるような交渉をすることができるだろうか。米国にとって経済規模で抜かれる事態は受け入れられないかもしれない。しかし、これを止める手段があるだろうか。米国は衝突を起こさずに中国を抑えつけることができるだろうか。 

これらは明確な答えがない非常に難しい問題だ。だが、だからといって、こうした問題を無視して目先の不満だけに集中するという言い訳は通用しない。中国が繁栄し、成長する権利を米国が受け入れるのであれば、中国は個々の貿易問題については対応する姿勢を見せている。人口の多さから早晩、世界最大の経済大国になると分かっているからだ。 

■米国は今のうちに中国と向き合うべきだ

これは、米国が今のうちに向き合うべき問題だ。世界経済のグローバル化がここまで進んだ今、中国を脅すことはできても、抑えつけることはできない。無理を押し通そうとすれば、中国政府内の最も強硬な反米派を勢いづかせることになる。 

トランプ氏は欠点も多いが、歴代の米大統領が避けてきた手を使って中国に経済問題に取り組ませている。問題は、同氏がこれを重要な成果につなげられるかだ。米国は話せば分かる相手だと中国を納得させる手腕と、貿易について小粒な交渉に終わらせない意思がトランプ氏にあるかがカギとなる。我々は望みを持つことはできるが、あまり期待しすぎないほうがいい。 (2018年12月4日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版  https://www.ft.com

 

 

 

 

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仕事後の至福の一杯 歯が溶けるリスクに注意

2018-12-01 | 報道・ニュース

D・ディリー、中塚美智子医師仕事後の至福の一杯 歯が溶けるリスクに注意

 「仕事の後のビールは最高!」という季節になりました。冷たさに加え、炭酸の爽やかさがたまりませんね。しかし、炭酸飲料を含めた酸性の飲み物は、歯にとっては少々注意を要するものなのです。

 北迫勇一先生らの調査によると、ビールの水素イオン指数、いわゆるpHは4・0~4・3でした。水道水の水質基準はpH5・8~8・6であるため、ビールは水道水よりpHが小さい、つまり酸性に傾いていることになります。

 歯の表面にあるエナメル質は、虫歯の場合、口の中のpHが5・5以下になると溶け始めるといわれています。エナメル質が薄くなると、エナメル質より軟らかく刺激を通しやすい象牙質が現れ、冷たい物がしみたり、歯が欠けたりすることがあります。

 北迫先生らの調査結果によると、ビールのほか日本酒4・4、赤ワイン3・4、スポーツドリンク3・5、缶チューハイ(かんきつ系)2・9、炭酸飲料2・2~3・4でした。また体に良かれと思って飲むトマトジュースはpH5・0、野菜ジュース3・7、黒酢ドリンク3・1~3・3で、やはり酸性を示します。

 これらの飲み物を摂っても、通常は唾液の作用で口の中はほぼ中性に戻ります。しかし、おつまみをお供にするなどしてだらだらと飲み続けると、口の中が長時間酸性に傾いたままとなり、歯が溶けるリスクが高まります。

 仕事の後の至福の一杯を楽しむのに、健康、ならびに“健口”は欠かせません。冷たいビールでいったん喉を潤したら、シュガーレスガムなどをかんで唾液の分泌を促す、ミネラルウオーター(pH6・9~7・0)や緑茶(pH6・2)などで酸を洗い流す、また普段からフッ化物配合歯磨き剤を用いて歯を磨くなど行い、口の中の環境を整えましょう。

 ◆中塚美智子(なかつか・みちこ)大阪歯科大学医療保健学部准教授。歯科医師、労働衛生コンサルタント。「歯科医療の発展が日本を元気にする」と信じ、日々未来の歯科衛生士、歯科技工士の養成に携わっている。

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