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昼の時間・夜の時間

2006-11-09 | essay
みなさんは一日のうちで、自分の心が微妙に変化していることにお気づきだろうか。
心の運び方とでも言おうか。
気持ちの浅い深いとでも言おうか。
人は昼の時間仕事をしたり、日常のいろんな事をするために動いている。
そこは実質主義の時間。
自分が今日しなければならないことを遂行する時間。
では、夜の時間はどうだろうか。
夜は家でゆっくりと一日の疲れを癒す時間。
また明日からのやるべきことに備えて、心も身体も休めていく時間である。

みなさんはこんな経験をしたことはないだろうか。
夜、寝床に入ってから、ふと、自分の今日した行動を信じられなく疑ってしまうことが。
どうしてあんなことを言ってしまったのだろう。
どうしてあの時あんな行動に走ってしまったのだろうか。
今考えればすんなりとわかることなのに、どうしてあの時はそんなことも考えられなかったのだろうかと。

なにかの本で読んだのだが、人は昼間の時間は心が浅くなっているようである。
それは日常のいろんな雑事の中ででも、自分のやるべきことを遂行するために。
昼間の雑然とした雰囲気の中でなにかを迷いなく行うためには、いわゆる単純な思考回路じゃないと、とてもじゃないけど振り回され惑わされてしまうのだ。
そうした単純回路で動いているからこそ、今言ったように自分のやるべきことを遂行しやすくなるし、また夜の時間はすんなりわかることもその時にはわからない。目もくれないというわけである。

確かに私たちにとって昼の時間は、もっとも重要な時間ではあるのだが、その昼の時間を有意義なものに満たされたものにするためには、夜の時間の過ごし方がとても重要になるということだ。
日常は雑然と過ぎていく。
浅い心のまま、小さな過ちをずっと見過ごしていれば、いずれ大きな間違いが起こる。
深い思考回路をもつ夜の時間は、そんな雑然としている昼の自分を見直せる唯一の大切な時間なのである。
ああ、あの時こうしておけばよかった。
あの時言われたコトバはこういう意味だったのか。

夜のひとときはとても重要な時間である。
自分を休め、そして、明日からの準備とその方向性を決める。
深い心の自分が、今後どう生きていくか。今の現状をどううまく切り抜けていくか。
深い深い夜の時間の自分。
その過ごし方は自分の人生にとってとても重要な時間なのである。