ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

怠惰な生活

2011-10-30 21:55:43 | Weblog
週末になると、昼間にパトロールをする。
まずAmazon。次にApp Store。
最後に、ウィークデーに繋がらなかったところを再チャレンジ。
土日の昼間だと、回線が空いてて、ちょっとだけストレスが少ない。
そして、せっかく繋がって見えるようになったサイトが、
すごく内容的に納得がいかないものだったりすると、非常に幻滅する。
このガッカリ感は、日本では味わえないたぐいのものだ。

積極的に交友関係を広げている人に会うと、すごいなあ、と思う。
そして今日は、マフラー用の毛糸まで買ってしまったので、
ますます外に出なくなるだろう。
せっかく上海にまで来て、いったい何をしているのだろう。
日曜日の夜になると、つくづくそう思う。

さて、『殺戮にいたる病』を読み終わった。
約20年前の本だけれど、こういう映像化できないミステリーは好きだ。
最後の最後に狐につままれたような感覚が残り、
思わず最初のページを開いてしまう。

文章を書く力は、練習すれば上達すると言うけれど、
ある一定レベル以上に行くためには、
文才を持った人が、さらに努力をしないとならない。
まるで、スポーツみたいなものだと思う。
そして、一流作家になる人には、加えて運があるんだろうなあ。

私の場合には、まず努力をしないというか、
努力の過程を楽しめない、という生来の無精がついているので、
あるレベル以上には行けないと、高校生くらいのときに諦めた。
そんな性格では、まったくもって行けるわけないと思うのだが、
今日みたいに面白い文章に出会うと、
なんだかこう、ふと、チャレンジしたくなるときもある。

そして、それが心にとどまることなく、
また月曜日からの怠惰な生活に流されてゆく・・・。

明日からは、せめて、もう少し中国語を話す努力をしよう。

記憶

2011-10-30 16:45:23 | Weblog
うっかり忘れていたけれど、昨日のメインはこれ。



しゃこ。
10年以上前に香港で食べて、やみつきになって、その後、上海で探していた。
ニンニクとトウガラシがきいていて、とても美味。

で、今日は、ウイグル料理を食べに行った。
ウイグルと言えば、やはりこれ。



串羊肉。
このスパイシーな味が、たまらない。
ということで、どんどんビールが進む。

「休みの日だからね」「昼から飲むビールはうまい」
というオヤジトークを上海に住む強い日本女子で繰り広げるのも、またいい。

類は友を呼ぶもので、いつの間にか、観念の世界で共感できる人が集まりつつある。
一緒にいる中国人の女性たちは、日本語を話す人たちだったけれど、
かなり聞きとれなかったと思う。
申し訳ないけど、しょうがない。

昨晩、『悪の教典』という本を読み終わった。
以前映画になった、バトルなんとか、という本を思い出した。
実際に数年前に読んだのに、すっかりタイトルが出て来ない。
孤島に連れて来られた高校生が、1クラス分、どんどん殺されていく話。
かなり辟易したことは、強烈に覚えている。

貴志祐介さんの本は、数年前に『青の炎』を読み、
最後のほうで、殺人犯である少年が好きなものを挙げていくシーンで、
北京語で歌っているフェイ・ウォン、みたいなことが出てきて、すごく感動した。
もしかしたら、フェイ・ウォンの北京語の歌、だったかもしれない。
細かい表現は忘れたけど、
当時、フェイ・ウォンばかり聞いていたので、それだけで、もうOKという気分だった。

今回は、記憶(ムニン)というカラスが、結局なんだったのかなあ、と思っている。

世相

2011-10-29 22:04:31 | Weblog
朝から上海市の中心の方に出掛けて、
何年かぶりに南京東路を歩き、人民広場に抜けた。

人民広場には、
子どもの結婚相手を探しているお父さんお母さんたちが大勢集まり、
プロフィールを書いた紙を貼り出す親同士のお見合い会が続いていた。
後添えを探す老人もいた。
日本でいう結婚相談所のようなところの人も来ていた。

私と同い年の女性のプロフィールがあった。
大卒、家も車もあります、と書かれていた。
お医者さんは、お嫁さんにも同じくらいのステータスを求めていた。
また、大卒の人で、お給料4000元と書いている人もいた。

母親が公園なんかで自分の結婚相手を探していたら、
私だったら恥ずかしくてかなわない。
でも、中国の女性は50歳で定年だから、
一人っ子が結婚していなかったら心配でしょうがないだろうし、
というか、ヒマで、そればかり考えてしまうだろうし、
はやく、孫の世話でもしたいのだろう。

なかなか世相を見るにはいい場所だけれど、
面白いを通り越して、なんだかイヤな気持ちになった。
婚活はどこの国でも難しいものなのだなあ。

現実とのギャップ

2011-10-29 01:51:01 | Weblog
ゆとり教育の弊害を日々実感する毎日。

自分らしさを求めるのはいいのだけれど、
あなたの思う自分自身の実力と、
他人が思うあなたの実力にかなり乖離があって、
話が通じてないようなフラストレーションがたまるんだけど。

そんなことを言いたい日々が続き、少々疲れた。

その話とは直接的な関係はないのだけれど、
今日、「26歳のとき、何を考えていましたか」と聞かれたので、
「別に何も」と、答えたら、「うそ~、悩んだでしょう。自分がどうあるべきかって」
と、言われたので、頭の中で以下の言葉を思い浮かべ、そのまま飲み込んだ。

・母親が植物状態で精神的に辛かったです。
・奨学金を返しながら母の看病をしていたので、金銭的に辛かったです。
・父の借金の取り立ての電話が、なぜか会社の電話にかかってきたので、
 かっこわるくて辛かったです。

自分がどうあるべきかを悩むよりも、生活苦が先に立ったんですけど。
なんて、飲み会の席で言ってもしょうがない。

そして、
いま、幸せだな~、と実感した。

豫園あたり

2011-10-27 23:41:40 | Weblog
上海の豫園あたりをブラブラした。

豫園のなかに入ったのは今回が初めて。
なかなか美しい庭園だった。
そして、チャーミングなお尻。



豫園のまわりの縁日のような商店街を歩いた。
なんとなく、年末のアメ横のようだった。

先端恐怖症の私には、非常に怖いディスプレイ。
お面の目に、棒が突き刺さっているではないか!!!




ファインダー越しだと、最初、怖さが軽減されたものの、
シャッターを押した瞬間に、それまでせき止められていた恐ろしさが、
一気に襲ってきた。

明らかに積みすぎな自転車。



サトウキビのジュースも売っていた。



ずっと遊んでいたように思えるけれど、一応、仕事だった。

動物たち

2011-10-26 23:18:53 | Weblog
動物を見に行った。
どんなにいい動物園でも、動物園は動物園。
動物たちが捕われた檻が続く。
いるだけで、なんだか気が沈む。

翼も飛ぶ能力も持っているのに、
すでに飛べない鳥。



人に食べ物をねだるクマ。
すごいカメラ目線。



見た目のかわいさとケモノ臭さのギャップに驚くヤギ。
放し飼いにされていて、触ることもできる。



中国の動物園では、概して白い部分の毛が白くない。
シロクマは、黄土色クマだった。

人と動物の距離を考える時、何とも言えない気分になる。

そして、会社に帰ってみると、
中国人スタッフが、どこぞからウーパールーパーを買ってきていた。
彼は、机の上で、カメやら金魚やら、飼っている。
そこに一匹、仲間が増えた。
中国人の女性スタッフは「気持ち悪い~!」と騒いでいた。



とはいえ、ウーパールーパーかい。
中国人の発想の自由さに、いつも一番驚かされる。

知らなくていいこと

2011-10-26 00:30:54 | Weblog
家の近くで、東北の水餃子を食べさせてくれるお店を見つけた。
が、残念ながら、あまり美味しくなかった。
これはやはり、上海という気候に水餃子が合わないからだろうか。

昨日あたりから、上海は急に冷え込むようになった。
まだ身体が慣れていないから、セーターを着て、
そのうえにジャケットを羽織りたいくらいの気分だ。
風邪をひかないように、気をつけなければ。

上海の冬は底冷えするし、
北京ほど暖房器具がしっかりしていないので、
とにかく寒いと聞く。
心して準備しなければ。

今日、ある人が言っていたのだけれど、
先日あるお店で、お手洗いを借りたら、
お手洗いの中に炊飯器が設置されていて驚いたらしい。

まあ、中国ならば、あり得る話しなのだけれど、
私も少し前にそのお店で昼食を食べていたところだったので、
あのご飯もお手洗いで炊かれたものだったのかと、
少し「うえ~」という気分になった。

しかも、一緒にいた別の人が、
どの水でお米をといだのかねえ、などと、輪をかけてくれた。

知ると、いろいろと楽しいこともあるけれど、
知らない方がいいこともある。

哲学の本

2011-10-24 23:21:22 | Weblog
どうやら会社が入っているビルの1階のレストランで、
お昼に「水煮牛肉」を食べると、夜、お腹がシクシクするらしい。

水煮というので、水炊きのようなものかと思って頼んだら、
真っ赤な辛いスープで牛肉を煮たものだった。
最近は、少し寒くなり、特にオフィスの中が寒いので、
昼に温かいものが食べたくなる。

ということで、ピリ辛でお気に入りのメニューだったのだけれど、
どうやら、胃腸は受け付けないらしい。
残念だ。

いま、ジャック・デリダの『マルクスの亡霊たち』を読んでいる。
マルクスを語るにあたり、まずシェークスピアのハムレットから始まるあたり、
私はシェークスピアを、よく読んだことがないので、
わかりやすいようで、わかりにくい。
ただ、なんとなく言いたいことはわかる。

哲学の本なんて、完璧にわかることは少なくて、
何となく・・・で読み進めて行くものだと思う。
と、言い訳しながら読んでいる。

共産党宣言も、読まなきゃいけないよなあ。
でも、Amazonが、相変わらず重くて開かないんだ。
中国さん。共産党宣言を買おうとしているのだから、
これは開かせてくれてもいいんじゃない?

遠い外国

2011-10-23 20:11:32 | Weblog
そんなもんだろうとは思っていたけれど、
上海の<超>高級アパートメントでは、
ツイッターも、YouTubeも、ニコ動も、アメブロも、
ちゃんと繋がるし、普通に見られるらしい!

住んでいる人のほとんどが、日本の大企業の駐在員か、
ものすごいお金持ち、というアパートだ。
中国にちゃんとお金を払っているからOKということなんだろうけど、
相変わらず治外法権の租界があるみたいで、なんとも言えない。

昨晩、酔っぱらった中国人のおじさんたちが5~6人で、
「亲爱的姑娘,我爱你」という歌詞が繰り返される歌を大合唱しながら歩いていた。
その姿があまりに幸せそうだったので、
中国は、自由な国だなあ、という気分になった。

中国という国は、本当にいろんな顔をもっていると思う。

今日は1日ひきこもって、読書をした。
20年ぶりくらいに『そして誰もいなくなった』を読み、
そういえば、昔、ハラハラしながらこの作品を読んだ後、
映画を見て、原作に比べて面白くないと思ったときのことを思い出した。

結末が、全然違ったんだよな。
母の、いい加減な解説によると、
女優さんが「(作品中で)死にたくない」と言い、
死なないストーリーに書き換えたと言っていた。
あれ以来、原作を大幅に書き換えたと言われる映画を見なくなったような気がする。

昨日行った寧波は、遣唐使が目指した港町だ。
寧波から長安までの長い道のり、
そして寧波から日本までの荒れ狂う海を思った。

今にも増して、唐の時代の中国は、
中央と地方が、まったく違う国のようだっただろう。
言葉も違えば、食べる物も違う。
日本の何倍もある国土。

ふと、小さい頃に見た「天平の甍」という映画が見たくなった。
原作は、映画を見たずっと後に読んだので、
違和感を覚えたかどうかすら、もう覚えていない。

外国は、移動時間からすると近くなったけれど、
やはり遠いところだと思う。

量販式

2011-10-23 01:40:12 | Weblog
寧波というところに先月オープンした、杉井アウトレットというところに行ってきた。

上海からは、朝7時出発の長距離バスで3時間。
途中で寄ったサービスエリアには、おなじみの電子体重計。



上海では、あまり見かけなくなった。
中国人は、自分の健康にすごく気をつかうと思う。が、他人の健康には、あまり興味がないようだ。

アウトレットは、寧波の市内から、タクシーで10分程度のところに、三井不動産が建てたということだが、
閑古鳥・・・。
まだ、6割くらいしかテナントもオープンしていないようだったし、
中国にしては、めずらしく中国人がいない、きれいなところ、だった。



寧波は、上海より、だいぶ所得が低いような印象を受ける街並だったけど、
どんな戦略なんだろう。

スポーツシューズをいくつか見たのだけれど、
色がショッキングピンクやパープルなどだったので、何も買わずに出てきた。
というか、すぐに飽きて市内に帰ってきた。

市の中心部をブラブラ歩いていたら、「量販式KTV」という看板があった。



ちなみに、KTVというのは、私もよく言葉の定義がわからないのだけれど、
いわゆる、大人の男性が行くお店。
女性がついてくれて、一緒にお酒を飲んだり、カラオケを歌ったり、
まあ、あれやこれやと、しなければならない義務をお客が負うところだ。

そんなお店で、量販式、って、いったい。

寧波は海鮮が有名と聞いていたのだけれど、市内には手頃なお店が見当たらず、
しょうがないから、5つ星ホテルなんぞで昼食を食べてしまった。



一番美味だった卵の味がついた豆腐のスープ。
海鮮ということで、海老。



日本人にも食べやすい味で、上海料理のように甘ったるくもなく、
塩がきいていて、美味しかった。

寧波はお寺も多いということなんだけど、今回は、そういう観光もせず、
また3時間をかけてバスで戻ってきた。

上海は、都会だ。