ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

数学

2014-05-11 20:46:57 | Weblog
昨晩から今朝にかけて、外は嵐のような音がしていた。
こんな日は出歩かないに越したことはない。
電線がブラブラしていたり、思いもよらないところに水たまりがあったり、
不愉快なことがたくさんありそうだし、危ないから。

少し頭の中をぐるぐるさせてみようと思って、『隠れていた宇宙』という本を読んだ。

宇宙を語るような数学や物理は、まったく実感が伴わない純粋な概念の世界に思えるので、
難しくてわからないながらも、本として読むのは結構好きだ。

最近、中国人たちと一緒に仕事をしていて、よく、
数学的なアプローチが日本人と中国人で全然違うことがあり、面白く思う。
私が仕事上で使うような数式は、中学校レベルのものなので、
全世界共通のはずなのに、なんだか様子が違う。

大卒でも、中国人の文系出身の人は、まず割り算ができない。
単なる計算式は解ける。
でも、母数が何かを決めることができないから、数式自体が立てられない感じだ。

中国人は、足し算とかけ算は結構速い。
特に得意なのはこの計算。
○元の商品Aを10個売ると、売上額はいくらか?というもの。
「おお、それは簡単です。○○元ですね。
 なんと、13個売った段階で、私の給料よりも多いです」と、すぐに返ってくる。

しかしながら、少しでも割り算要素が入ると、難しくなるらしい。
先日すごく時間がかかった計算は、これ。
1つあたり130gの商品Bと、1つあたり140gの商品Cがあります。
各1000個送付したいです。日本に送る場合の1梱包の重量は10キロが上限。
だいたい何梱包になりますか? とりあえず、箱の重さは考えなくていいです、と言うもの。

これに3時間かかったときは、正直採用したことを後悔し、
たぶんコネで大学に入ったのだろうと思った。学歴詐称でないことはわかっているから。
きっと、なんらかの利益分をあなたにバックします、という問いだったら、
すぐに計算できたのだろうけど。

日本人は、こういう計算がスゴく速い。
会議中でも、公約数や公倍数、また集合の概念を使ったユニーク数の大まかな把握、
そして統計の考え方を使った次にくるものの予測は速い。
が、中国人はたいてい、ぽかーんとしている。
まず「どんな可能性があるか」で、母数を決めて行く作業自体に慣れていないようだ。
だから、計算自体はできたとしても、
その前に、とりあえずで立てなければならない母数や仮説が導けない。

まあ、政府自体が統計に手こずっている国だから、そんなもんだろうとは思うし、
仮説を導かないように、党の指導だけを信じるように育てられてきたのだから、しょうがないけど、
これで、宇宙飛行させてしまうあたりが、中国はすごいなあと思っていたら、
全部他国からの違法コピーだから、計算自体は他の人がやってるんだよ、という友人の答えに、
なんだか妙に納得してしまった。

でも、中国は途方もない人口がいる国だから、
きっとそのうち、宇宙物理学でもノーベル賞を取るような人が出てくるのだろう。
いま、考えられているような多宇宙の概念とはまったく違うものも出てきそうだ。
今の感じだと、お金儲け視点からの宇宙論になりそうだけど。

ああ、お金儲けに直結しない研究は、そもそもやらないか。中国人は。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (友人X)
2014-05-12 23:30:57
なぁるほど、だから割り勘しない?
それとも割り勘しないから、割り算苦手?
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。