ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

一興

2012-05-31 01:44:16 | Weblog
酔って、帰り道を歩いていたら、
足下が、かしゃん、と言った。



上海は、安全だ。

それは、不良ちゃんが少ないという意味であって、
決して、道が安全だという意味ではない。

つまり、地盤沈下が起きていて、タイルがかしゃんと言う。

これに足をとられて、万が一にもこけたら、
こけた人が悪いということになる。

それが上海だ。

ということで、日本人の駐在員のおっさんは、
中国人のおねえさんの腕にぶらさがりながら歩いている。

これも一興。


柔軟性

2012-05-29 21:49:10 | Weblog
上海は、暑い。
太っていると、さらに暑く感じるような気がするので、
少し痩せようと思っている。
ただし、この年々暑さにたえられなくなる感じは、
単に体重の問題ではなくて、年齢が一番の原因のような気もする。

年齢を重ねるにつれて、だんだん「こんなふうになりたい」と
魅力を感じる先輩の数が減ってゆく。
そして、「こうはなりたくないな」が増えてくる。

いつまでも他人に幻想を投影するわけにはいかなくて、
なりたい自分を見つけて、自分の力で努力しなければならないのだろう。
そして、他人は自分を映す鏡なのだから、
誰と付き合って、相手との関係の中に、
どんなふうに自分の影を見いだすのかという感性の柔軟性が、
ますます重要になると思う。

要領を覚え「このぐらいはできる」が増えたとき、
もし「本当にこの作り方でいいのか」を自分に問うことができなくなったら、
きっと同じものしか作れなくなってしまう。
自己欺瞞の投影が量産され、それもいずれ、外から来た新しい感性に負ける。

だからといって、いま、窓の外から聞こえてくる
スターウォーズのテーマ曲のパロディは・・・、
くずれすぎで、笑えない。

弱点

2012-05-29 01:15:42 | Weblog
上海でまで会ってしまうバブルおやじが、本当に腹立たしい。

プライドが高くて、自由人気取りで、責任をとらないくせに、
平気で「自分のために会社に尽くしてくれ」などと言えてしまうその傲慢さ。

本当に、黄浦江に沈めてやりたい。

会社の女子は、職場の花としか思ってなくて、
自分の持ち物のように考えているわりには、
精神的には依存しきってる。

会社に疑似家庭を持ち込むあたり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
一カ所に集めて、テポドンを落としてやりたい気分になる。

むあああああああ。

結局、中国人に対してよりも日本人のオヤジに腹が立つあたりが、
日本国内にいたころと、何ら変わっていない。

しかも私は年齢を重ね、もう「女の子」という対象ではなくなったから、
もう、そんなことを言ってくるオヤジはいなくなった。

でも、私の隣にいる若くて純粋な女子に、アプローチしてくる。
もし断わるとしても、それは断った本人に正当性があるにもかかわらず、
オヤジの口車によって、その先に罪悪感を覚えてしまうという、
そのオヤジ独特のずるさをもって、女子の感情をゆさぶる。
それがゆるせん!!!!!!!!!

こう思ってしまうその気持ち、それこそが私の弱点なんだなあ。

2本目

2012-05-27 18:45:41 | Weblog
ただDVDを見ていただけでもお腹はすく。
運動していないのに、摂取カロリーのほうが多いような気がする休みの日。

本日2本目は、寺山修司の「上海異人娼館」。
さっきの「ブッダ」のあと、普通は続けないだろうと思われる内容。
もう消化不良になりそうなくらいの違い。

タイトルには上海とあるけれども、舞台は1920年代の香港。
娼館のおかみのピーターさんが、非常に美しく、かっこいい。
いろんな言語がごちゃまぜだったり、
映像の色の使い方が印象的だったり、
すごく丁寧に撮った作品だと感心する。
1981年に日本とフランスが合作で、こんな映画を撮ったなんて、
すごいじゃないか。
アメリカとの合作だったら、こうはいかないだろう。

人は孤独なんだなあ、などと、思ってみたりする。

さて、もう1本いくか。
いや、今日はもうやめておくか。

ブッダ

2012-05-27 16:58:26 | Weblog
今日の上海はとてもいい天気だったけれど、
3週間ぶりに仕事が入っていない週末なので、
家でゆっくりすることにした。

友人から借りっ放しになっていた
手塚治虫の「ブッダ」のDVD(もちろん海賊版)を見て、
いま、なんとなくボーッとしているところ。
映画はそこそこ楽しめたんだけど、
エンディングに流れる歌のおかげで、なんだか、後味悪いんだよな。
私の映画に対するイメージと、かなり違ったから。

この映画、絵もストーリーもいいと思うんだけど、
人が介入するところ、
声優とかエンディングの歌とか、そういうところで、
「ああ、商売を考えすぎて、無理してキャスティングしたのね」と、
ため息とともに言いたくなるポイントが、かなり気になった。

そもそも、声を聞いて、本人の顔がすぐに思い浮かぶほど
有名な俳優さんを声優に使うっていうのは、どうなんだろう、と思う。
そういう人には、本業である俳優業でいい映画に出演してもらえば、それでいいじゃん。
あと、あるアニメ番組のキャラを思い出すほど、イメージが固定されてる声優さんも。
ナレーションでの起用ならともかく・・・。

サブタイトルの「赤い砂漠よ!美しく」って、なんだかピンと来なかったんだけど、
原作では、そのあたり、ちゃんと繋がってるのかなあ。
ということで、一言「せっかくなのになあ・・・」という感想だ。

さて、もう1本別のDVD(こちらは正規版)を見るかどうか、少し悩む。

アイスバー

2012-05-27 02:42:35 | Weblog
今日は、夏のような日射し。

で、ガリガリ君を食べている人を発見し、
さっそく、日本食のスーパーへ。



どうだ。上海でもガリガリ君が食べられる。
ソーダ味とコーラ味があった。

値段は12元と少し高めだけれど、
アイスバーを日本から輸入しているわけだから、この値段はゆるせる。

というか、この輸送コストとこだわり、えらい!

その後、友人宅に行き、たらふく食べて飲んで、
いい気分で帰ってきた。

さて、いい気分のまま寝よう。
今日は悪夢を見ないですむだろうか。

風紀委員

2012-05-26 00:26:15 | Weblog
「静かにしてください!」

そんなことを言うぶりっ子が大嫌いだったのに、
ここ上海では思わず言ってしまう。

今日は、ミッシャ・マイスキーのチェロ・コンサートを聴きに行った。



開演まで、あと10分なのに、入り口が入場者をさばききれてなくて、入れない。
相変わらずの要領の悪さ。

でも、みんなおとなしく並んでいるし、横入りをする人もいないので、
今日のお客さんは、比較的「文明的」らしい。

建物の中は、そこそこ雰囲気がある。



ソロのコンサートにふさわしい、こぢんまりとしたいいホールだ。



が、やはり聴衆は中国人。
上海語でべらべら話し始める。

「勢いがあるね」「あ、ページをめくった」

そんなこと、いちいち演奏中に言う必要があるのか?
も~、だから上海語が嫌いになるんだよ!!!
ちなみに、おもにマナーが悪いと思われる人は、上海人の成金たちだ。
なぜかみな、きたならしい上海語を話している。

そう。最近は、会社の雰囲気が悪いおかげで、
上海語のヒアリング能力が上がってしまい、大意がつかめるようになってしまった・・・。
嬉しくない。上海人が嫌いになるだけだ。

ホール側の監視がゆるいことにつけこんで、ばしばし写真も撮っている。
しかもシャッターチャンスは、静かで動きが小さい時。
一番耳をすましているときに、ピピッ(ピントを合わせる音)、カシャン(シャッター音)が、
暗くて上手く撮れないからか、連続して聞こえてくる。

曲が静かなところにさしかかると、話し始める。
とりあえず左側のオヤジの腕を叩いて「シーッ」と合図し、
曲の合間に後ろの上海人の老夫婦に「静かにして」と注意した。

ちなみに、前は寝ており、右側は日本人の友人だった。

ほんとに、すごくいい演奏なのに、気が散るんだよ。

大好きなブラームスのチェロ・ソナタを演奏してくれたので、
昔飼っていた犬が、この曲を大好きで、つつこうが、餌を用意しようが、
この曲が流れているときは、一番音響がいいところにうずくまって、
動こうとしなかったことを思い出した。

そんな美しい思い出が、「見えるかい?」という上海語とともに、かき消される。
隣のオヤジが、オペラグラスを持ってきていて、
それを、箱からがさごそ取り出して、奥さんに渡して、つまみの調整の仕方なんかを教えてやがる。

そこへ正座しろ! まったく。

本当に、他人に対する尊敬の心がない人たちだ。
中国人は、「恥」がないというよりも、「尊敬心」に欠ける人たちなんだと思う。
他人を尊敬して尊重しないから、自分もまた尊敬して尊重してもらえない。
その負の連鎖に陥っているんだと思う。

上海という街は豊かになったのに、どこか貧しい。



そこをバカにされてるって知ってるから、クラシックコンサートにも来る。
でも、それを自慢したいから写真も撮るし、友だちとも話す。
そしてまた、良識ある人からバカにされる。

あと、何十年かかるんだろうか。

昼間、見かけた猫。



つい先日まで一緒に働いていた中国人の同僚が、
私と出掛けると、必ず猫に遭うと言っていたのを思い出した。
また、いつか、彼女と一緒に仕事がしたいな。

ほんとに、会社の幹部連中が、上海人の中でもバカばっかり集めたような連中でなければ、
もっと違ったのになあ。

雨が降った後、上海も少し青空が見える。



有意義

2012-05-24 21:28:56 | Weblog
中国人って、テレビとか見てると、すごくたくさん美人がいるように思うけど、
実際に、道で美人とすれ違うことってないんだよなあ。
「どこにいるんだ、美人!」と言ったら、
「みんな政府高官や成金の愛人になってるんで、歩いてないです」と言われた。

まあ、そんなもんなんだろうよ。

いま、すごく迷っているのは、
先日、日本に帰った友人からもらった
ロイズのポテトチップチョコレートの封を開けるかどうか、ということ。
賞味期限も迫ってるし、いいよね。
でも、夜だし。

いまのところは、自制心が勝っている。

会社のなかがバラバラで仕事がないので、今日は、ずっと読書をしていた。
久しぶりに有意義な1日だった。
もちろん仕事には関係がない本。
でも、私の人生には関係が大アリな本。
「密教教典」の解説本。

上海の男性のほとんどが、腕にパワーストーンのブレスレットをつけている。
それが「お金儲け」のためだというのが、なんとも上海人らしいと思う。
迷信もいいけど、ちゃんと仏教教典を読んだほうが、
ずっとずっと人生が豊かになると思うんだけどなあ。

共産主義の神は権力と金。
この先、どうなるんだろう。

すれ違い

2012-05-23 22:07:46 | Weblog
久しぶりに定時に会社を出て、家で夕飯を食べた。
やっぱり家はいいなあ。借家だけど。

いまの中国の会社には、片付けや掃除をしてくれる「アーイーさん」がいる。
上海人のおばさんで、話し方はちょっと乱暴だけれど、とてもやさしい。

そして、このアーイーさん、ものすごい社内の情報通だ。
誰が誰とケンカした。誰が誰の悪口を言ってた。
本当によく知っている。

最近はよく、優しい言葉をかけてもらえる。
だからきっと、裏ではもっと私に対する風当たりが強いってことなんだろうと思う。

国籍の壁は越えられるのかなあ、と思い、
最終的な問題は、上海人と日本人の違いにあるのではなくて、
日本人同士の価値観の違いに大きく影響されてると、つくづく思う。

バブル組とバブルなんて知らない組。
その差は大きくて、ここ上海でもいろいろな軋轢を生む。
上海に来てまで・・・。まったく。

日本人は日本人同士でかたまる、と、よく外国人から言われるけれど、
別に日本人なら誰でもいい、ってわけじゃない。
気が合う人なら、価値観が合う人なら、国籍なんて関係ない。
ただ、言語伝達力の限界があるゆえに、わかり合える確率が日本人のほうが高い。
それだけのことだ。

日本人だからっていうだけで、年齢が上だっていうだけで、
無条件に尊敬したりなんか、日本人同士だってしない。
単なるプライドのすれ違いにすぎないって、わかってるんだけどなあ。

ドリル

2012-05-22 23:34:25 | Weblog
上海は暑い。
雨が降ると、翌日、青空が見える。
そんなときは、上海も少し好きになれそうな気がする。が、
すぐにホコリっぽい街に戻る。
もうずっと咳が止まらない。

今朝は、7時10分からアパートのどこかで、
電気ドリルを使った工事を始めた。
まだ覚めきっていない頭に、
直接ドリルを当てられたような気がした。
本当にもう・・・、中国人って奴らは。

気がついてみると、かなり上海語も聞き取れるようになってしまった。
あまり嬉しくない。
日本人と同じで、都合が悪い話や悪口のときに、
上海人は突然、上海語になることも多いから。

今日は会社で、「上海語も結構聞き取れるのよ」と言い、
それを証明してみせたら、本気で上海人の上司が驚いていた。
だからといって、発言に気をつけるような人たちじゃないけど。

最近、なんだか飲み会の幹事になることが多く、
日本にいたころは、こんなキャラじゃなかったなあ、と、
少し不思議な気分になった。
上海にいる日本人は、いろいろな意味で「ゆるく」なっているので、
時間やお金、席順なんかで細かいこと言わないし、
ここでだったら、幹事をやるのも悪くないと、
自分でも思っている。