前の投稿でもちらっとご紹介しましたが、エポキシ樹脂の実験用に、ジュエリーCADで作ったリングが完成しました。
いろいろな着色素材を皆様からご紹介いただきましたが、まずは先に購入したエポキシ樹脂(商品名:Genus)でやってみました。いろんな色がありましたが、あえてブラックをセレクト。『桜ならピンクだろーが?』、と思いますでしょ?でも、桜模様は地金側。なので、模様を引きたたせるためににバックカラーは黒にしました。
途中経過はこんな感じ。左から、CADデザイン→ワックス原型→鋳造後 です。
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なにぶん、”仕上げ”の実験ゆえ、前工程はあまり時間をかけたくないので単純なデザインにした次第です。
初めての樹脂加工は、かなり”修羅場”だったので、制作の様子を撮影する余裕がありませんでした。(^^;;
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今回使った樹脂は固まるまで常温・自然放置で5~6時間かかります。(気温が高いほど早く固まるそうです)テクスチャはかなりユルユル(ほとんど水状)。一度の塗布では凹面は埋まりません。ゆるいからこそ、細かい部分まで樹脂がムラなく入ってくれるのですけどね。
横着して一度に多めに塗ろうとすると、硬化する前にダラダラ下にたれてきてしまいます。
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ここで、ちょっとした”事件がありました。夜塗って机に横において置いたのですが、朝見てみたら、たれた樹脂でリングが机に貼りついてとれなくなりました。全身の体重をかけてウンウン引っ張っても取れないのです。ケガキの先をリングの際の部分に突き刺し、テコの要領で押し上げて強引にひっぺ剥がしましたが、木製机の板材がゴソっとはがれてしまいました。はがれた木片はリング側にくっついてます・・・。(^^;
そう、エポキシ樹脂は、もともと大変強力な接着剤なのです。何かにくっついたまま硬化したら最後、マジで取れません。木の机だったので幸いでしたが、スチール机の上だったらえらいことになっていたかもです。2度目の塗りからは、かまぼこ板の上で硬化させることで”被害”を最小化できました。
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硬化後の樹脂表面は何もしなくてもツヤツヤですので、凹部分の底面が着色できればそのまま完成でもよいのですが、今回は地金と面一にした象嵌風にしたいので、地金が見えなくなるまで樹脂を盛ってからヤスリで削りました。
耐水ペーパーで丁寧に磨いて、最後に樹脂用の液体研磨剤で仕上げると、見事な漆黒の艶が出ました。まるで漆塗りのようです。突然、ピカーッと樹脂に艶が出てきたときにゃぁ、そりゃあ嬉しかったですね~。(^^)
ちなみに、サンドペーパーと液体研磨剤だけで地金部分も十分ピカピカになってしまったので、バフはかけてないんです。
自分の手にはめて記念写真です。 (醜い手でスミマセン。)
メンズリングにしてもいい感じかもです♪
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いやはや、ホビー用とはいえ、思ったより扱いづらくて大変でした。コツさえ掴めば次回からはもっと要領よくできるかと思います。いずれにしてもわかったことは、象嵌風にするのは大変手間がかかるので、量産には向きません・・・。まさに、漆塗りとか蒔絵とか、その世界に近いものがあります。