Cool Stylishなペアリングの話Vol.2です。(Vol.1はこちら)
ジュエリーCADなら簡単に出来るかもしれないけど、あえてハンドクラフトで作ったリングです。
裏はしっかり抜いたのですがやはり、デザイン的に重量が出てしまいまして、メンズ・レディース用ともにずっしりしています。
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角ばっていてエッジだらけのデザインですので、そのままでは自分にも人にも危害を加えそうですし、洋服にもひっかかりそうです。鋳造してから、すべてのエッジや角を自分の指先で触りながら、ひっかかりやざらつきがなくなるまで何度も調整しました。幅広のリングですので、とくにリング内径の部分は内甲丸にして、スルっと気持ちよく指どおり滑らかになるようにしています。
指定どおりの形や寸法でジュエリーCADで簡単に作れたとしても、快適な着用性を実現するために、最終的には人の手による介在が必要でしょう。
余談ですが、ある年配の職人さんの工房を見学する機会がありました。デスクの隅に女性物のニットとかレースのついた服とかパンティストッキングとかが丸めて置いてあって、撮影に使うのかな?と不思議に思って聞いたところ、
『仕上げが終わったら、自分の顔の上で上下左右に擦ってみて痛くなかったら、次にニットとかレースとかパンティストッキングとかにブツを擦ったり揉んでみて、どう乱暴に扱っても全くひっかかりがなかったらオレ的にはOKなんだよ。』
と教えてくださいました。なんと細やかな心配りなんでしょうと言うと、その職人さん、『うちのカカアに指輪作ってやったらさ、セーターにひっかかるってゴチャゴチャうるせえもんだからよう。』と照れてましたが、今も私はその”師匠”の教えを守っています。
たしかにジュエリーが服に引っかかたり、髪の毛にからまったり、ってありますよね。女性を”かっこわるい目にあわせない”ためにも、大切な気配りだと思います。
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メンズリングだけなら徹底的にカッチリ作ってハードに決めてもよかったのですが、依頼主の女性がとても可愛くて、おしゃれでチャーミングなのです。華奢な彼女の普段のファッションはアクセサリーも含めて、フェミニン。このリングの印象のような”ハードでボーイッシュ”な感じではないので、正直このデザインがあのか細い指に合うのだろうかと思いましたが、彼女は彼氏がデザインしたリングを全面的に受け入れる姿勢だったので何も言いませんでした。
本音を言うと、彼女のリングは幅をもっと細くして、上面のクロスの部分にメレ石をいれるとかしたかったなぁ・・・。
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なんで、今ごろ”桜”なんだって?
実をいうと、先月にはとりあえず鋳造まで出来てましたので、仮磨きして慌てて写真をとっておいたのです。お二人に渡すための記念の写真として、2008年の今年に咲く桜と同じ時期に生まれたリングをどうしても一緒に撮りたくて・・・。
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この桜、たまたま近所の公園で遅咲きのものを見つけて失敬したのですが、花の色が普通のソメイヨシノよりも濃いピンクでラブリーですよね
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制作期間は短かったのですが、なかなかお互い忙しくてスケジュールが会わず、そのままになっておりました。ようやく今週お約束が取れたので磨き直しをして完成しました。
お二人がいつまでも仲良くラブラブでありますように!
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