つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町の残雪と残影。

2011年12月10日 20時43分46秒 | 日記
「今日の一枚」は、民家の屋根の残雪である。
金沢地方気象台の発表によれば、金沢市で今シーズンの初雪を観測したのは
12月9日・午前3時15分。
平年より10日遅く、昨年と同じタイミングになるらしい。
4日前には、初霜・初氷について投稿したが、
いよいよ冬が駆け足でやって来た事を実感した。

…とは言え、今時分の雪は儚い。
夜半から未明にかけ白く薄化粧を施すものの、
気温が上がれば姿を消してしまう。
寿命が短いのである。
一方、雪が融けて出来た水が路面を濡らす時間は長い。

雨は、落ちた途端に低きへ向かって流れるが、
雪…つまり「氷の結晶である水分」は、すぐに動かない。
地表に舞い降りると堆積し、融けてしまうまでは落下地点に留まる。
一種のダムのような役割を果たしていると言えるかもしれない。
そして、融点を迎えた時点で、徐々に貯水を解放。
その水が流れ終わる、あるいは蒸発するまで、
雨の場合と比べて時間がかかるのだ。
晴れ間を突いて出かけた散歩中、家々の屋根から雪解けの水が流れ落ち、
地面に当たった瞬間、辺りに水音を響かせていた。

落下する水滴の行方を追うと、
「ミルククラウン」程に明瞭ではないが、ほんの一瞬、王冠状の形が出現。

 

パタパタパタ。

規則正しいリズムで現れては消える様子を見つめていたら、
昔の自分の姿を思い出す。
どうしてこんな形になるだろう?
不思議で仕方無かった小学生の僕は、
飽きもせず、いつまでも水が落ちる情景を観察していた。
コメント
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