シリーズ母校への惜別。
「今日の一枚」は、正面玄関を入ってすぐ…履物の収容スペース。
既に、下駄を履く機会などメッキリ減って久しい昭和40年代、
それでもそこは、「下駄箱」と呼ばれていた。
それは、21世紀になった今も同じ。
「ゲタバコ」という音の響きがしっくりくるのか、
あまり「クツイレ」とは耳にしない。
やはり、何事もネーミングが重要なのだと思う。
さて、下駄箱は、児童全員が、毎日必ず利用する場所。
週休2日制導入以前、
通学は年間およそ250日×登下校の1日2回×6年間としても…
僕は、この下駄箱を3000回以上通った計算になる。
複数回利用した日も多く、実際は倍近い数になるだろう。
ずい分と、沢山使ってきたものだが、
一度に費やす時間は極めて短く、文字通り“通過地点”だった。
学園物に登場するシーン…
「下駄箱にラブレター」とか「下駄箱に画びょう」など、
ドラマチックな舞台になる事もなく、僕の中では印象が薄い。
誰かが明るい外へ駈け出してゆく瞬間や、
友達と笑い合った様子が思い浮かぶくらいである。
しかし、先日、ある光景を目撃して、そこは記憶に刻まれる場所になった。
解体作業期間中の早朝。
散歩で通りがかった、校舎と体育館を結ぶ渡り廊下から中を覗くと、
むき出しのコンクリートが露わになった正面玄関。
当然、下駄箱は消えていた。
何かが失われていく過程とは、酷く空しさを感じる時がある。
思い出の詰まった校舎なら、尚更だ。
「今日の一枚」は、正面玄関を入ってすぐ…履物の収容スペース。
既に、下駄を履く機会などメッキリ減って久しい昭和40年代、
それでもそこは、「下駄箱」と呼ばれていた。
それは、21世紀になった今も同じ。
「ゲタバコ」という音の響きがしっくりくるのか、
あまり「クツイレ」とは耳にしない。
やはり、何事もネーミングが重要なのだと思う。
さて、下駄箱は、児童全員が、毎日必ず利用する場所。
週休2日制導入以前、
通学は年間およそ250日×登下校の1日2回×6年間としても…
僕は、この下駄箱を3000回以上通った計算になる。
複数回利用した日も多く、実際は倍近い数になるだろう。
ずい分と、沢山使ってきたものだが、
一度に費やす時間は極めて短く、文字通り“通過地点”だった。
学園物に登場するシーン…
「下駄箱にラブレター」とか「下駄箱に画びょう」など、
ドラマチックな舞台になる事もなく、僕の中では印象が薄い。
誰かが明るい外へ駈け出してゆく瞬間や、
友達と笑い合った様子が思い浮かぶくらいである。
しかし、先日、ある光景を目撃して、そこは記憶に刻まれる場所になった。
解体作業期間中の早朝。
散歩で通りがかった、校舎と体育館を結ぶ渡り廊下から中を覗くと、
むき出しのコンクリートが露わになった正面玄関。
当然、下駄箱は消えていた。
何かが失われていく過程とは、酷く空しさを感じる時がある。
思い出の詰まった校舎なら、尚更だ。