福を招く白サザンカ 福雀

佐倉市歴史民俗博物館のサザンカと、その元になったという府中市の
東京農工大のサザンカを撮ってきて見比べました。
ほとんど同じ時期なのに同じ品種は３割ほどで、違うものが大半です。
歴史民俗博物館には管理された鉢植えが多いせいでしょうか。
しかし農工大で見たことのない品種も少なくないようです。

府中では見かけなかった、白色の美しいサザンカ、福雀 (ふくすずめ)　。　
地植えのものは特に花びらが厚手に見えます。
　　　　　　(千葉県佐倉市　歴史民俗博物館　090110)

東京農工大のサザンカ　によると、
「白色で外弁の弁端がわずかに桃色、二重咲き、内弁が立ち上がり花に
厚みがある、中輪、11～12月咲き。1970年頃、武蔵境の世戸氏遺愛の
白色優良花。サザンカ群。」　
とあります。
　
安達佳代子の日本人形　によると、「福雀」 は
「御殿玩具のひとつで、江戸時代から伝わるおもちゃです。愛らしい姿が
特徴的で、(スズメの) 雄と少し小さめの雌がつがいになっています。」
とあります。
九谷焼や木目込み人形にもあるデザインで、幸福そうなつがいのスズメ
に福を祈るおめでたい絵柄なのでしょう。

掛け軸などでも見たような気がしますが、この図柄がいつ流行りはじめた
のかは分かりません。　
民俗工芸的なものなので、記録に残りにくいのかも知れませんね。


　　　　　　　　　　　　　福スズメ　初春の庭に遊べかし　　　rocky

　　　　　　　　　　　　　　　
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これは地植えになっていたもの。
花びらが厚手になっている感じがします。