ひとつのピアニズム
森口綾子ピアノリサイタル
2022年9月21日(水)
開演18:30(開場18:00)
豊中市立文化芸術センター小ホール
Chopin:12 Études Op.10
4 Ballades
オールショパンプログラム、しかも綾子さんの、というわけで、チケット購入した時から楽しみにしていたリサイタルでした。会社は有休を取り、開演と同時くらいに到着し、いい席を確保して聴くぞ、と思い余裕の会場入りだったのですが、長蛇の列になっていました。私の2人前の人は当日券を求めていたし、注目の高さが窺えました。
席は、上手側の端の、3列目(1、2列目は使用禁止になっていたので実質一番前)を確保。鍵盤の見えない側なのでピアノの演奏会の時は人気がない側とされていますが、グランドピアノの音が間近に来る場所で、顔の表情もよく見え、前にお客さんがいないことで集中して聴ける、と、先日の牛田智大さんの時に実感したためです。
ご自身も最初の4曲は大変緊張したとおっしゃっていましたが、それが聴いていてわかるくらいのところもありました。頑張れ〜頑張れ〜と念を送っていたのですが、きっと念を送ったのは私だけではなかったはず、というくらい、会場全体で応援しているといった空気を感じました。4曲目の後は、ノッテこられて、いつものかっこいい弾きっぷりが素敵でした。綾子さんの演奏の魅力は圧倒的な迫力、テンポを上げるところはとことん上げて明確な音で弾きこなされるテクニック、その分、ピアニシモやゆっくりテンポのところが生きて、かっこいい演奏になっているのではないかとの持論です。バラードもとても浸って聴いていましたがバラ4が終わりに近づいてきた時は、「ああ〜終わる〜。」みたいな感覚でした。
アンコール1曲目は、ご本人よりリベンジしたいとおっしゃった上でのエチュード4曲目。1回目弾き直しの後、2回目で難所(?)をクリアされ、その後はノリノリでキメて、これまたかっこよかったです。その後もアンコールで2曲弾いてくださいました。綾子さんのショパン、また聴きたいと思った次第です。