私が「インサイダー取引」という用語を初めて知ったのは大学に入学した1989年のことだった。当時はバブル経済のまっさかりで、日本は狂乱のただ中にあった。私は、所属していたサークルの先輩から次のようなはなしを聞いた。その先輩の知人は、「大学が購入する予定のスーパーコンピューターは○○社製のものになるだろう」という内部情報を教授から漏れ聞き、○○社の株を大量に購入したという。案の定、スーパーコピューターが○○社に落札されることが決まると、その会社の株価は上昇し、その学生は数千万円も儲けたという。
その先輩は、「これは教授と学生のインサイダー取引や。こんな詐欺的手法で、濡れ手に粟で儲けとるやつらが沢山おるんや。おかしいやろ。いまの日本の資本主義って」と語っていた。そのときに私は初めて「インサイダー取引」というものがどんなものか理解した。私は大学一年の頃、投機目的のマンション建設と町並み破壊、投機的なゴルフ場建設など数々の「破壊」の実態を自分なりに見聞し、考えた結果、投機的資本主義の暴走を許してはならないという結論に到達し、学生運動や市民運動を始めるようになった。
私は株式投資を否定するわけではない。「投資」は良いが、「投機」はダメだという立場である。
私だって、人類のために有用な技術や製品を作っている会社は応援したいと思う。そうした会社の株なら買ってもいいなと思うこともある。ただ自分の仕事で忙しいので、そういうことに時間を避けないだけだ。しかし、もし私が株を買うとしたら、その会社の技術に惚れ込んで、その技術の未来を応援したいと思うからだ。よって些細なことで株を手放すようなことは決してない。ずーっと株を持ち続けるだろう。
始めから「売り抜け」するつもりで株式に投資しようとする村上世彰氏のような人物が「株主」の大半を占めるようになったら、経済も社会も正常に機能せず、間違いなく崩壊に向かうだろう。自分が株を所有する会社の歴史や技術やその他さまざな社会的な意義に興味のない、「株価さえ吊り上げて売り抜ければよい」という村上氏のような投機家たちが、会社経営に口をはさみ、それが「株主主権」の名の下に正当化されるようになったら、もう日本は終わりだと思う。
今回の村上氏の逮捕は、例の「国策捜査」だろう。しかし今回の件に関しては、「よくやった!」と東京地検特捜部に感謝の気持ちでいっぱいである(余談だが、私の場合は阪神タイガーズのファンでもあるので、その気持ちはさらに倍化されている)。
さて、抜本対策はどうしたらよいのだろう? 汗水垂らして働く人々がむくわれないのに、投機によって金を転がすだけの人々が跳梁跋扈していくという、このような社会状態を許さないためにはどうすれば良いのだろう?
私は株に関しては全くのシロートである。よってシロートであることをいいことに、恥ずかしげもなくシロートの意見を言わせていただきたい。
一度買った株は最低でも5年間は売ってはいけない。
このくらいの規制を設けなければダメだと思う。
株式投資をする人は、その会社の未来を信じて、長期的に応援したいという人々に限定されるべきだと思うからだ。
鉄道のことも、野球のことも何も知らないのに、興味もないのに、はじめから敵対的な立場で、会社の解体をもくろんで株を買い占めるなんてのは、決して許してはならない。米国型資本主義の、野蛮な敵対的買収は規制されるべきである。
その先輩は、「これは教授と学生のインサイダー取引や。こんな詐欺的手法で、濡れ手に粟で儲けとるやつらが沢山おるんや。おかしいやろ。いまの日本の資本主義って」と語っていた。そのときに私は初めて「インサイダー取引」というものがどんなものか理解した。私は大学一年の頃、投機目的のマンション建設と町並み破壊、投機的なゴルフ場建設など数々の「破壊」の実態を自分なりに見聞し、考えた結果、投機的資本主義の暴走を許してはならないという結論に到達し、学生運動や市民運動を始めるようになった。
私は株式投資を否定するわけではない。「投資」は良いが、「投機」はダメだという立場である。
私だって、人類のために有用な技術や製品を作っている会社は応援したいと思う。そうした会社の株なら買ってもいいなと思うこともある。ただ自分の仕事で忙しいので、そういうことに時間を避けないだけだ。しかし、もし私が株を買うとしたら、その会社の技術に惚れ込んで、その技術の未来を応援したいと思うからだ。よって些細なことで株を手放すようなことは決してない。ずーっと株を持ち続けるだろう。
始めから「売り抜け」するつもりで株式に投資しようとする村上世彰氏のような人物が「株主」の大半を占めるようになったら、経済も社会も正常に機能せず、間違いなく崩壊に向かうだろう。自分が株を所有する会社の歴史や技術やその他さまざな社会的な意義に興味のない、「株価さえ吊り上げて売り抜ければよい」という村上氏のような投機家たちが、会社経営に口をはさみ、それが「株主主権」の名の下に正当化されるようになったら、もう日本は終わりだと思う。
今回の村上氏の逮捕は、例の「国策捜査」だろう。しかし今回の件に関しては、「よくやった!」と東京地検特捜部に感謝の気持ちでいっぱいである(余談だが、私の場合は阪神タイガーズのファンでもあるので、その気持ちはさらに倍化されている)。
さて、抜本対策はどうしたらよいのだろう? 汗水垂らして働く人々がむくわれないのに、投機によって金を転がすだけの人々が跳梁跋扈していくという、このような社会状態を許さないためにはどうすれば良いのだろう?
私は株に関しては全くのシロートである。よってシロートであることをいいことに、恥ずかしげもなくシロートの意見を言わせていただきたい。
一度買った株は最低でも5年間は売ってはいけない。
このくらいの規制を設けなければダメだと思う。
株式投資をする人は、その会社の未来を信じて、長期的に応援したいという人々に限定されるべきだと思うからだ。
鉄道のことも、野球のことも何も知らないのに、興味もないのに、はじめから敵対的な立場で、会社の解体をもくろんで株を買い占めるなんてのは、決して許してはならない。米国型資本主義の、野蛮な敵対的買収は規制されるべきである。
小中学校で株式投資は教えても投機は不道徳と明確に教えて欲しい。とはいえ、私の女房が株取引で儲けた金から少しの小遣いをもらって喜んでいる自分がいる。女房には汗をかいて稼いだお金だけが尊いと説教をいっても馬鹿にされるだけ。タテマエを通して生きるのは難しい
私には、投機家たちは勤労者に寄生して不労所得をむさぼる寄生虫としか思えません。けっきょく投機で儲かるのはインサイダー情報を握っている特権的な人々(ウォール街など)のみで、一般庶民が株式投機に走っても最後にはやっぱりバカを見る場合がほとんどだと思います。(一時的にはちょっと儲かるかも知れません)。