「原案の実施に必要な事業費と、実現性についての見通しを示すべき」という要請に対する、関東地整の回答は以下のようなものであった。
「河川整備計画は、河川工事の目的・種類・施行の場所等を定めるもので、事業費を定める計画ではないと考えています」
事業費の実現可能性を抜きにして、およそ実現不可能な法外な額の河川工事の計画を定められて、それを根拠に納税者にたかられてはたまったものではない。事業費を勘案しない計画などあり得るのだろうか?
スーパー堤防を計画のメニューに加えるだけで、事業規模はすぐに2兆円にも膨れ上がり、日本の財政状況を考えて、およそ実現不可能である。与えられた予算の中で、堤防整備区間をより長くしようと考えれば、当然、スーパー堤防は外され、より低コストで実行可能な既存堤防の強化工事が選択されるはずであろう。目標流量を1万5000㎥/秒とすれば、八ッ場とスーパー堤防は真っ先に消える事業となる。 . . . 本文を読む