「清州会議」とは!
・・・1582年(天正10)山崎合戦直後の6月27日,清須城で本能寺の変後の事態収拾のため織田氏諸将により行われた会議。信長の次男で北畠氏を継いでいた信雄(のぶかつ)と,三男で神戸(かんべ)氏を継いでいた信孝とが継嗣となることを争い,諸将も党を組んでそれぞれ両者を支持したが,羽柴秀吉の強力な主張で信長の嫡子信忠の遺児三法師(後の秀信)が後継者と決まった。信孝は美濃を領し三法師を守って岐阜城に,信雄は尾張を領し清須城にいることとなった。
解説
・・数々のヒット作を作り出してきた三谷幸喜が、およそ17年ぶりに書き下ろした小説を自ら映画化した群像喜劇。本能寺の変で織田信長が亡くなった後、織田家後継者と領地配分を決めるために、柴田勝家や羽柴秀吉らが一堂に会した清須会議の全容を描く。役所広司演じる勝家と大泉洋ふんする秀吉の主導権争いを軸に、それぞれに思惑を秘めた登場人物たちが駆け引きを繰り広げていく。そのほか佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、西田敏行ら豪華キャストが勢ぞろいする。
あらすじ
・・本能寺の変によって織田信長が亡くなり、筆頭家老の柴田勝家(役所広司)と羽柴秀吉(大泉洋)が後見に名乗りを上げた。勝家は三男の信孝(坂東巳之助)、秀吉は次男の信雄(妻夫木聡)を信長亡き後の後継者として指名し、勝家は信長の妹・お市(鈴木京香)、秀吉は信長の弟・三十郎信包(伊勢谷友介)を味方にする。そして跡継ぎを決めるための清須会議が開催されることになり、両派の複雑な思惑が交錯していく。
登場人物、キャストのまとめです。
★柴田勝家:役所広司
・・織田家の筆頭家老で五人の宿老の一人。通称権六。戦場では鬼神の如き強さを見せる反面、謀略や駆け引きは苦手。不器用だが素直で熱い性格。信長の後継者を決定すべく、清須で会議を主催する。織田家のことを第一に考えており、次男の信雄よりも優秀な三男の信孝を後継者に推している。お市の方に恋心を抱いている。
★羽柴秀吉:大泉洋
・・織田家の五人の宿老の一人。通称筑前、もしくは藤吉郎。宿老としては末席だったが、光秀を討ったことで急速に発言力を高めている。人心掌握に長け、人懐っこい笑顔を見せる内側で、手段を選ばず、己の目的ためにはなんでも利用する性格。会議では勝家に対抗すべく、信雄を後継者に推す。お市の方に強く憧れている。
★丹羽長秀:小日向文世
・・織田家の五人の宿老の一人。通称五郎左。冷静沈着で明晰な頭脳の持ち主。会議では古くからの盟友・勝家の参謀として秀吉に対抗する。勝家の人格を好ましく思う一方、その不器用さに一抹の不安も感じている。
★池田恒與:佐藤浩市
・・信長の乳兄弟。通称勝三郎。武将としても人物としても二流で、己の出自を笠に着て威張っていたため人望も低い。しかし、処世術には長け、勝ち馬を見抜く眼力の持ち主。光秀の欠員を埋めるため秀吉の推挙によって宿老に引き上げられ、急遽会議に参加することとなる。極めて打算的な人物であり、ギリギリまで去就をはっきりさせないまま会議に望む。
★織田信雄:妻夫木聡
・・信長の次男。通称三介。どうしようもないバカ殿。ろくに考えもせず感覚で動くいい加減な性格で、家臣からの人望も皆無に等しいが、当の本人は「うつけ」と呼ばれていた頃の父を真似ているだけで本当は自分は頭が良いと思っている。
★前田利家:浅野忠信
・・勝家の与力。通称犬千代。上司・勝家を好ましく思う一方、かつて隣人だった秀吉にも友情を感じており、両者の対立に心を痛めている。賢さと純真さを兼ね備える、寡黙で一本気な人物。秀吉曰く、「俺にはない部分だけで出来ているような男」。
★黒田官兵衛:寺島進
・・秀吉に仕える軍師。秀吉の才覚に期待し、彼に様々な策を授ける。
★前田玄以:でんでん
・・織田家に仕える文官。本能寺の変の際には信忠と共に二条城にいたが、明智軍に包囲される直前、信忠の妻子を連れて脱出した。清洲では会議の準備や議事録の作成などを行う。
★堀秀政:松山ケンイチ
・・織田家家臣。通称久太郎。「名人久太郎」の異名をとるほど何事もそつなくこなす。清須に集まってきた宿老の接待役を担当する。
★織田三十郎信包:伊勢谷友介
・・信長の弟。通称三十郎。兄とは逆に堅実な性格で、家中では地味な存在だった。今現在政務には興味を示していないが、一門の重鎮であり、後継者争いのキーパーソン。
★お市様:鈴木京香
・・信長の妹で絶世の美女。浅井長政に嫁いでいたが、浅井家滅亡後は三人の娘と共に織田家に戻っている。夫の長政とは深く愛し合っていたため、夫と当時十歳だった息子・万福丸を殺した兄と、その命を実行した秀吉を深く恨んでいる。勝家、秀吉双方から好意を向けられていることに気づいており、秀吉への恨みを晴らすべく勝家を利用する。
★寧:中谷美紀
・・秀吉の妻。夫・秀吉を深く愛しているが、それゆえに彼の際限のない野心に不安を感じている。
★松姫:剛力彩芽
・・信忠の妻で、武田信玄の娘。政略結婚ながらも、夫婦仲は良好だった。政治の道具として嫁ぎ先と生家を転々としており、夫の死後は息子の三法師と共に清須にいる。
★三法師;津島美羽
・・織田信忠と松姫の嫡男。信長の嫡孫。武田信玄の外孫。
★織田信孝:坂東巳之助
・・信長の三男。通称三七。本来信雄より先に生まれていたが、母方の血筋が卑しかったため三男とされている。次兄信雄よりもはるかに文武に優れて聡明だが、プライドが高く、長兄の信忠に比べると器は小さい。
★滝川一益:阿南健治
・・織田家の五人の宿老の一人。通称左近。勝家と近しい人物。信長が死んだ当時は関東で北条家と戦っていたため会議にすぐ駆けつけることができず、北条家の追撃を食らいながらも必死に清須を目指す。
★佐々成政:市川しんぺー
・・信長死後は柴田勝家に味方する。賤ヶ岳の戦いで勝家が滅亡すると、織田信雄、徳川家康と結び、84年小牧・長久手の戦いで豊臣秀吉と対抗し翌年秀吉に降伏。
★森蘭丸:染谷将太
・・信長の秘書。信長とともに討ち死。
★織田信長:篠井英介
・・織田家の当主。天下統一を目前にして光秀の謀反に倒れる。
★なか:戸田恵子
★小一郎:梶原善
★小袖:瀬戸カトリーヌ
★「義兵衛:近藤芳正
★明智光秀:浅野和之
・・織田家の五人の宿老の一人。通称日向守。突如として謀反を起こし、信長を討った。
★織田信忠:中村勘九郎
・・信長の嫡男。優秀で家臣からの信望厚く、信長からも高く評価されていたが、やや粘りに欠ける性格。謀反を起こした光秀に自身が詰めていた二条城を攻められ、玄以に妻子を脱出させた後に討ち死にした。
★枝毛:天海祐希
★更科六兵衛:西田敏行
・・ほら、映画「ステキな金縛り」に出てきた武将ですよ。
いつもながらの三谷映画、
三谷監督のお気に入りの俳優さんが勢ぞろい!
相変わらず、すごい顔ぶれです。
ネタばれは、しませんよ。ご安心を~
自他共に認める歴史好きの三谷監督は、この物語を脚本としてより先に小説として執筆したそうです。
細部までほんとうに、こだわりが感じられます。
物語の基本は、勝家と秀吉の勢力争い。日本の歴史上、初めて会議で歴史が動いたといわれる清須会議。
しかしながら、織田家の跡継ぎを決めるというのに織田一族は蚊帳の外だったのですねえ。重臣たち4人によってすべてが決められたんだあ。
おかしな話。
歴史のお勉強させていただきました。
三谷作品の真骨頂の、群像劇。
男性群が、涙ぐましい根回し合戦を繰り広げる一方で、
女性群は、あくまで冷静で冷徹な動きをします。過去の恨みや血筋の継続、さらには純粋な愛情で歴史の中に存在する女性たちこそ、
案外、清須会議の陰の功労者。なんですよね。
三谷監督は、松姫を武田信玄の娘として、描いてありますけど、
さて、本当は、誰の娘なのか、いろいろ、説があるのですね。
とはいえ、現代にも
織田家の末裔は、いらっしゃいます。
あの日の、清州会議の豊臣秀吉の根回し。吉と出たのでしょうか。
清州会議11月17日鑑賞
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今日はこの辺で