穂高明 『これからの誕生日』
☆あらすじ☆
千春はバス事故で友人たちや教師を失った。
一人生き残った罪悪感に苛まれ、引きこもりがちになる。
そんな千春を取り巻く人々―弟、伯母、担任教師、亡くなった友人の母親、新聞記者、ケーキ店店主―の視点で、
ひとが新たな一歩を踏み出してゆくまでの道のりを丹念に辿ってゆく。
明日を生きるための強さを優しく描きだした連作短編集。
バス事故で一人生き残った千春を取り巻く人々のリアルな気持ちが描かれ、
千春に対する同情、励まし、悲しみや葛藤が垣間見えます。
徐々に前向きに立ち直っていく、千春や周りの人々が見れて、
じんわりと余韻を感じられるラストが良かったです。