ようやく見ました。話題作。
最初、この作品を知ったとき、、
以前観た
at Home アット・ホームにそっくりだな。と、
思いました。
どちらも疑似家族のお話という点で共通しています。
ですから、
タイトルの「万引き」は、実は、あの「万引き」の意味では、ありません。
解説・・『誰も知らない』『そして父になる』などの是枝裕和監督による人間ドラマ。親の年金を不正に受給していた家族が逮捕された事件に着想を得たという物語が展開する。キャストには是枝監督と何度も組んできたリリー・フランキー、樹木希林をはじめ、『百円の恋』などの安藤サクラ、『勝手にふるえてろ』などの松岡茉優、オーディションで選出された子役の城桧吏、佐々木みゆらが名を連ねる。
あらすじ・・治(リリー・フランキー)と息子の祥太(城桧吏)は万引きを終えた帰り道で、寒さに震えるじゅり(佐々木みゆ)を見掛け家に連れて帰る。見ず知らずの子供と帰ってきた夫に困惑する信代(安藤サクラ)は、傷だらけの彼女を見て世話をすることにする。信代の妹の亜紀(松岡茉優)を含めた一家は、初枝(樹木希林)の年金を頼りに生活していたが……。
Yahoo映画のあらすじ、そして
Youtubeの予告動画に、まんまとだまされますよ。
おとうさんでもおかあさんでも、娘でも息子でも、おばあちゃんでもない
わけありの6人の暮らし。
疑似だから、本物の家族に近づこうともがいていたわけですが、
だったら、
本物の家族って、いったいなに?
と、つきつけられるお話でした。
「子どもの基本的な社会化」と「成人のパーソナリティの安定化」
の2つが、家族に可決なもの
と、社会学者のタルコット・パーソンズ談。
子どもを社会に適応させ、大人の精神を安定させるはたらきをもつ共同体が家族である。
言い換えれば、
この2つの機能を満たす集団なら、血の繋がりがなくても、
家族なのです。
結局、警察と福祉行政の介入によって、
子どもたちは、破棄する親、虐待する親という「法的・生物学的な家族」のもとに、
強制的に「元通り」にされてします。
パーソンズの2つの機能は、社会によって破壊されます。
ぼさぼさの髪の毛でふるえるリンちゃんの姿の大写しで、
映画はおわります。
「万引き」とは、
所有することにとらわれない。ということ。
「万引き家族」は、誰かに所有されることに傷ついた者たちがつつましく生きる
共同体なんですね。
万引き家族7月16日鑑賞
ちなみに、こちらは 映画『at Home アットホーム』予告編です。
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