とても、勉強になりました。
この映画の主人公、
安井算哲
<(やすいさんてつ)のちに改名渋川晴海 寛永16年閏11月3日(1639年12月27日)~正徳5年10月6日(1715年11月1日))は、江戸時代前期の天文暦学者、囲碁棋士、神道家。>
って方や、
関 孝和
(<せき たかかず)寛永19年(1642年)3月? - 宝永5年10月24日(1708年12月5日))は、江戸時代前期の和算家(数学者)>
って方のこと、
初めて、知りました。
こんな偉大な日本人を知らなかったなんて、お恥ずかしい。
解説

・・『おくりびと』で第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した滝田洋二郎監督が、冲方丁原作の時代小説を映画化した娯楽大作。江戸時代前期、800年もの間国内で使用されてきた中国の暦のズレを正し、日本独自の暦作りに専念した実在の人物安井算哲の半生を描く。算術と星に熱中する主人公を『SP』シリーズの岡田准一が演じ、その妻役を宮崎あおいが務める。大志を胸に抱き、何度も失敗を重ねながらもあきらめない男の心意気に感服する。
あらすじ

・・太平の世が続く江戸時代。碁で徳川家に仕える碁打ちの家に生まれた、会津藩士の安井算哲(岡田准一)は、囲碁以外にも、算術や天文学などの学問に通じていた。算哲は、ある日会津藩主の保科正之(松本幸四郎)の命を受け、日本全国をめぐって北極星を観測し、暦にズレがあることを報告する。算哲は改暦という一大事業を命じられるが、それは暦を司ることで利権を握っていた朝廷への挑戦を意味していた。算哲は、妻のえんや、彼の良き理解者である水戸光圀、さらに算術や天文学を愛する多くの仲間たちに支えられ、時に朝廷からの理不尽な仕打ちに耐えながら、暦を正すという一大事業に生涯を賭けて挑んでいく…。
「明察」とは、はっきりと真相や事態を見抜くこと。
ネタばれは、しませんよ。ご安心を~
原作は冲方丁の同名ベストセラー小説。
日々、当たり前のように使っている暦。
遠い昔から現在まで、世界中のあらゆる暦は天体観測をもとに作られています。
中国から伝来し、日本が使っていた太陰太陽暦は、月と太陽の関係にもとづいた暦です。
月と太陽の運行を正確に反映しなくてはなりません。
しかし、昔は観測技術や計算法が現在のように発達していません。
日食や月食の予報が外れることもありました。
これが顕著になってきたのが江戸時代。当時、800年にわたって使われていた中国由来の宣明暦にズレが生じはじめたのです。
この時、日本初の暦作りに挑戦したのが、この映画の主人公安井算哲(のちの渋川春海)さんです。
碁打ちの安井算哲に命じられた改暦という事業は、
武家と公家、士と農、そして天と地を強靭な絆で結ぶことになります。
文治国家として日本が変革を遂げる象徴でもあったのです。
膨大なデータから自らの研究をまとめ結論を導き出す。
もう、何もかもが、気が遠くなるような時間と労力を必要としました。
その年月、なんと20年!
計算は、「和算」です。
なんか、マッチ棒のような棒を並べて(←算木というのだそうです。)
計算していきます。
和算・・算木計算では算盤(さんばん)と呼ばれる盤と数を表す算木を用いる。算盤では碁盤状に升目が敷かれた布や板であり、横の目が一、十、百、千、万といった桁数を表し、縦の目は商(答え)、実(定数項)、法 (x)、廉 (x2)、隅 (x3)、三乗 (x4)…と代数方程式の解および各係数を表し(ただし流派によっては廉以下を初廉(x2)、次廉(x3)、三廉(x4)…とし、隅を最大の次数とする)、各升目に置かれた算木を並べ替えることで代数方程式を解いていく。

≪算木を用いた数の表記≫
こうして、安井算哲が作成した和暦(日本長暦)は、
日本の暦学・暦法を研究する上で重要な原典となります。
映画では、和算家の関孝和さんの影響をうけるわけですが
この関孝和さん、すでに、円周率、微分積分も操っていたというから
驚きです。まさに、天才ですよね~
江戸時代~あなどれません。
天地明察
9月17日鑑賞
【追記
】ちなみに明治6年に太陽暦に改暦されるまで使っていた天保暦は、
この安井算哲さんのちの渋川晴海の子孫(養子ですが)渋川景佑さんが作った暦なのだそうです。
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今日はこの辺で