おなら吾郎の唄
この小説で 「後天性サブァン症候群」なるものを、はじめて知りました。
“重度の精神障害を持ちながらも、ある特定の分野において、飛び抜けた才能や能力を発揮されている方々の症状を指す”という、サヴァン症候群は、よく耳にします。
映画「レインマン」のダスティン・ホフマンが、サヴァンの役でしたよね。
「後天性サヴァン症候群」というのは、
“生まれつきではなく、事故などの強い刺激で脳に何らかのショックが原因で起きる症状。”
なんだそうです。
サヴァン症候群は脳の欠損や障害によって発症する可能性が高いと言われているのですが、「後天性サヴァン症候群」の場合は事故などで脳に強い刺激が当たり、結果突然違った能力が開花するというものです。
2016年8月26日 初版1刷発行
【

内容紹介】
弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である弟の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てば経つほど、彼女に惹かれていく。
【

表帯】
「ごめん、
好きにならずには
いられない」
失踪した
弟の嫁に
会った瞬間、
俺は雷に
撃たれた
解けない謎が、
出逢いはずのなかった
二人を近づける
【

裏帯】
だから、
気をつけたほうが
いいですよ、と
注意したんです。
弟が失踪した。
彼の妻・楓は、明るくしたたかで
魅力的な女性だった。
楓は夫の失踪の原因を
探るため、資産家である
夫の家族に近づく。
兄である伯朗は
楓に頼まれ協力するが、
時が経てばたつほど
彼女に惹かれていく。
内容紹介や、帯の説明を読む限りでは、
主人公の男性が弟の嫁に惹かれていく
ミステリアスラブサスペンスかと、おもいきや
内容は、まったく違います。
ま、作品中の会話や、登場人物のひととなりは、
え?東野圭吾作品?と、首をひねりたくなるほどチャラくて軽い!
けど、この物語の根底に流れるのは
前記した「後天性サヴァン症候群」であろうかと、
思われます。
進んで、「ウラムの螺旋」とうものも、はじめてしりました。
東野さん、やっぱすごいです。
これが、「ウラムの螺旋」です。

“素数の分布をある簡単なルールに従って2次元平面に並べ、可視化したものである。”
なんとまあ!なんとまあ!
作中、「後天性サヴァン症候群」であろう?登場人物が
この「ウラムの螺旋」の別バージョンなるものを書き上げる。のです。
この素数というのは、数学者にとって、とても魅力的な
数であるらしく、そうそう 以前小川洋子さんの「博士の愛した数式」でも
とりあげましたよね。
理系の東野さん、とにかく「脳」がテーマとなります。
そうですよ、
人為的に「後天性サヴァン症候群」を作り出す
ことも、可能?だということに、なります?よね。
表題の「危険なビーナス」は
失踪した弟の美しい嫁のこと。として読み進めていきましたが、
あれ?もしかしたら、
「危険なビーナス」=「脳」のことでは。とも思ったりしています。
どうでしょう?

おなら吾郎 第10話です。
“修学旅行におなら吾郎”・・・
どうぞ観て

くださいね。

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