後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

残念・無念

2013年03月11日 | Weblog
(写真を上でクリックすると拡大して楽しめます)

菜の花を育てている
職場の大学のプランターでだが
ご覧の通り無残にも芽が全て啄ばまれている

なぜ菜の花を育てているのかって?
それを言おうとすると35年も遡らないといけないので
ここでは省略せざるを得ない

関心のある方は「菜の花プロジェクト」でお調べ願いたい
http://www.nanohana.gr.jp/index.php?%BA%DA%A4%CE%B2%D6%A5%D7%A5%ED%A5%B8%A5%A7%A5%AF%A5%C8%A4%CE%A4%B7%A4%AF%A4%DF
限りある化石燃料を燃やしてCO2を増やすより
再生可能・持続可能なエネルギーを作る
そんな運動である
滋賀県の藤井絢子さんが石けん運動の行き詰まりに直面して
苦悶しながら切り開いた市民運動だ

前の職場でも少しずつ輪を広げてきた
今の職場(大学)も地域市民との連携が使命だ
その先兵のひとりが不思議おじさんである
誰ひとり知り合いの無かった街で語り始めて3年
ようやくこの春に、地域のあちこちで菜の花が咲こうとしている
廃食用油の回収も始まろうとしている

本来の目的も大切だが
さらに地域市民の繋がりを作るという副産物がある
むしろこちらの方が高齢化社会の中ではメインであるかもしれない


誰が菜の花の芽を啄ばんだのか
100羽以上大学にいると思えるカラスどもだ
ひょっとしたら真犯人はムクドリかもしれないが、
ムクドリを職場ではほとんど見かけたことが無い

学生が居なくなった春休みには
キャンパスはカラスたちの遊びの場になる
序列を決める闘争の場と言ってもよい
とにかくうるさいことこの上ない

カラスが好きな人はまず居ないだろう
不思議おじさんも例外ではない
一羽殺して見せしめに吊り下げてやろうかとも思う

そんな感情を見透かしたようにこの本が出た
カラスを知らないなんて人生の半分を失ったようなものだ
こんな挑戦的な言葉を無視できない
ということで、見事に著者の術中に落ちた

まだ半分しか読んでいないが
街で見かけるカラス
テレビで映ってしまっているカラス
あれはブトか、ホソか、大人か、子どもか
ついつい見つめようとしてしまっている
カラスの話は後日のお楽しみにしていただこう

ところでカラスのこともそうだが
さまざまな人たちに理不尽な現実が押し寄せている
その現実をお報せいただくと胸塞ぐ思いになる
不思議おじさんもまた同じような立場なので
あまり言葉が出てこない

そんなとき「残念無念」との言葉に行き当たった
「残念」と「無念」は正反対のように思えなくもないが
使われ方は同じような意味である
「念」は気持ち、思い、希望、念願を表す
「残念」は、気持ちが後まで残る様子、こころ残りのこと
「無念」は、念願が叶う事が「無くなる」=「くやしがる」の意味
との説明があったが、はたして正しいかどうかは保証できない


クリスマスローズが始めて咲いた
季節は人の心を知ってか知らずか
荒涼として砂を噛むような日々を送っている人に
明るく温かく眩しい春を無残にも届けてくるのだ