木曽地方では土石流を「蛇抜け(じゃぬけ)」と呼ぶ。
険しい谷地形で急流の沢が木曽川に流れ込む。
地質はもろい花崗岩。
今回、南木曽(なぎそ)を襲った“蛇抜け”は悲惨だった。
中学1年の男の子の命を奪った。
1953年にも“蛇抜け”があったらしい。
読書地区には、53年の犠牲者を追悼する「悲しめる乙女の像」があるという。
それには、後世の戒めとなる碑文が刻まれている。
白い雨が降るとぬける(中略)蛇ぬけの水は黒い。
蛇ぬけの前には、きな臭い匂いがする
大量の雨が降ると雨粒がぶつかって落ちるから白い雨になる。
そういう雨のときに“蛇抜け”は起きる。
自然災害は怖い。
木曽の人々は、蛇神への畏敬、自然脅威への畏怖をこめて、急斜面を土石流が滑り落ちる様子を「蛇が抜ける」と表現したんでしょうね。テレビで一部見ましたが、木々がざわめき、へし折られて、どどどーーっと土石流が姿を現し、「蛇抜け」と表現した理由がよくわかります。
一方では、リフォーム新居に悦び、軽井沢の豊かな自然にも喜びつつも、他方で、同時に厳しい自然災害に見舞われる現実もあるということですね。こういう所がバランスよく記述されていて、ここはいいと思います。人生はバランスですかね。
「蛇抜け」のことは、NHKの報道番組で知りました。
昨日の信濃毎日新聞のコラム欄にもありましたので、書いてみました。
「じゃぬけ」という言葉にシビレました。
うまい表現だな、と感心したんです。
ブログに書くことをいろいろ悩みます。
出来れば、読んで明るくなることを書きたいと思っています。
そして、世の中のことをきちんと記録しておきたいとも考えます。
なので九想話は、ささいな個人的なことから社会の深刻なことも書いていきたいです。
これからもよろしくお願い致します。