昨日の九想話「ドライブ・マイ・カー」に、小説を読んでいたときに
ぜひ書きたいと思ってメモしておいたことを、書くのを忘れてしまっていた。
>高槻は妻が性的な関係を持った男たちのリストの末尾に位置していた。
友人がほとんどいない家福が、高槻と飲み友だちになろうとする。
>家福に言わせれば、世の中には大きく分けて二種類の酒飲みがいる。
>ひとつは自分に何かをつけ加えるために酒を飲まなくてはならない
>人々であり、もうひとつは自分から何かを取り去るために酒を飲ま
>なくてはならない人々だ。そして高槻の飲み方は明らかに後者だった。
> 彼が何を取り去りたいのか、家福には分からない。ただの性格の
>弱さかもかもしれないし、過去に受けた心の傷かもしれない。ある
>いは今現実に抱え込んでいる面倒な問題かもしれない。そういうす
>べての混合物かもしれない。しかし何であるにせよ。彼の中にはそ
>ういう「できれば忘れてしまいたい何か」があり、それを忘れるた
>めに、あるいはそれが生み出す痛みを和らげるために、酒を口にせ
>ずにはいられないのだ。家福が一杯飲むあいだに、高槻は同じもの
>を二杯半飲んだ。かなりのハイペースだ。
私の酒の飲み方は、どっちだろう?