先週、女房に電話でいわれた。
「鳩時計どうなったかな?直らないのならそのまま返してもらいたいな」
私も気にはかけていた。
2年前、軽井沢に来る前に「鳩時計を直します」と何かに書いてあった所に鳩時計を送った。
この鳩時計は、私たちが結婚したときに女房の職場の仲間たちが贈ってくれたものだ。
私たちの暮らしの中でいつも「ポッポー、ポッポー」と時を刻んでくれていた。
ところが4・5年前に動かなくなってしまった。
最近のもののように電池で動くものではなく、
重い分銅が下がることによって動く鳩時計だった。
確か、女房がネットで調べたんだと思う。
その鳩時計を製造していた会社(今は倒産してない)の社員の人が、
細々と修理をしているということだった。
2年前に電話をしたときに、
「時間を区切られたら出来ませんがいつでもいいというなら引き受けます」
そんなことをいわれた。
それで長野県飯田市のその人の所に送った。
いくらいつでもいいといったって、2年も立つのに音沙汰がないというのは不安になった。
私もそろそろ連絡しようと考えていた。
それが、女房から背中を押されて電話する気になった。
先週の金曜日に電話した。
すると、相手の人はびっくりしたような声を上げた。
そして、次のようなことを話してくれた。
「こんど調べまして、今直している時計の次にやりましょう。
何しろ私は会社に勤めていまして、家に帰ってから時計の修理をしています。
1ヶ月に1台直すのがやっとなんです」
「いえ、忘れずに修理してくれるのでしたら、いつでもいいのです。
もう、忘れられたかなと心配になったものですから電話しました」
そんなやりとりがあって電話を切った。
さあ、5月頃に修理されて鳩時計は返ってくるのだろうか?
あの人は、鳩時計の修理を趣味として生きているのだろうか?
いい人生だなと思う。
いつか飯田市まで行って話してみたい気もする。
私の家の鳩時計と同機種のものです。
http://homepage2.nifty.com/wwwhhh/hato13.htm
修理を依頼したのは、ここではありません。
私もそういう方と会って話がしたいです。
早くあの「ポッポー」を聞きたいです。